どうしてこうなったの!?〜彼の豹変〜
私の名前は、柊香澄。
私には好きな人がいる。
彼の名前は藤堂一輝。
彼とは、高校で同じでクラスになり、いつの間にか好きになっていた。
私が話す男の人の中で一番よく話す人で、大学が同じと聞いたときは、凄く嬉しかった。
私が一輝のことを好きだと知っているのは、私の友達の橘千穂だけ。
彼女は、高校で仲良くなった一番の親友で何でも話せた。
今日の講義を終え、帰宅しようとしたとき、一輝に声をかけられた。
「香澄!今から帰るのか?」
「うん。そうだよ。一輝は?」
「俺もちょうど帰るとこ。あのさ、ちょっと相談に乗ってほしいことがあるんだけどいいか?お昼奢るからさ」
「うん、いいよ!やった!どこ行く?」
「じゃあ、駅前に新しくできたイタリアンは?」
「いいね!あそこ行ってみたかったんだよね」
そう言って私たちはお昼を食べにいった。
イタリアンは、お昼どきでいっぱいだったが、すぐに入れた。
「すぐに入れてよかったね!」
「そうだな!あのさ、相談の事なんだけどさ、女子て、どっちのネックレス、プレゼントされたら嬉しい?」
一輝はそう言ってスマホの画面を見せてきた。
私は頭の中が真っ白になった。
「誰に渡すの?好きな子?」
「え、あ、ああ…」
一輝が照れたように言うのを見て、どん底に突き落とされたような気分になった。
「香澄?」
「え、あ、うん。私だったら右のかな?」
私は泣きたくなってきたが、我慢した。
お昼を食べ終わったあとは、家に帰宅した。
その日は、たくさん泣いて、千穂に話しをたくさん聞いてもらった。
一週間後、次の講義の時間までの時間が空いたのでケーキでも食べようと思い大学の近くのケーキ屋さんに入ろうとすると一輝と千穂が2人で並んで歩いているのを見てしまった。
千穂は私に気づくと一輝の腕に腕を絡ませた。
私は、頭の中が真っ暗になり、そこから立ち去り、その日の講義を休んでしまった。
次の日、千穂に一輝のことどう思っているのか聞いた。
「一輝とどういう関係なの?」
「香澄には関係ないでしょ?」
「関係あるよ!私が一輝のこと好きなこと知ってるでしょ!?」
「、、、あーもう。ウザイな。私、前から一輝のこと好きだったの」
「え……」
「ずっと私が狙ってたのに、あんた目障りなのよ」
私は泣きそうになり下を向いた。
「あ、一輝くん!香澄が私のことウザイて、言ってきたの」
一輝が近くを通ったらしく話しかけた。
「そうなのか?香澄」
「え、ち、違う。私そんな事言ってない」
「嘘つかないでよ!目障りって言ってきだじゃない!」
「ち、違う…そんなこと…!」
一輝の方を見ると冷たい目をしていた。
「何言っても無駄だよ」
一輝のその一言で、目の前が真っ暗になり、どん底に突き落とされた。
「一輝くんの言う通りよ!!」
私は涙を堪えるのに精一杯だった。
「本当にウザイな」
「一輝くん、貴方のことウザイっていってるから、もう私たちに近づかないでよね」
「何か勘違いしてないか?俺は橘に向かって言ってんだよ」
「―――え?」
「大丈夫か、香澄」
一輝は、私のところにきて私の肩を抱き寄せた。
私はびっくりして、一輝の顔を見るとさっきの冷たい目ではなく優しい眼差しで、頭の中が混乱した。
「ど、どういうこと!?私が香澄に言われたのよ!?それに、ウザイって香澄に言ったじゃない!」
「それはお前に言ったんだよ。それに、俺に嘘は通じないよ。最初から聞いていたからね。ウザイて、いってたのはお前だっただろ。それに、時々香澄のこと睨んでただろ。俺と香澄に金輪際、近づくなよ」
一輝は、そう言ってさっきの冷たい眼差しで睨みながら千穂に向かって言った。
「ひっ…」
千穂は慌ててその場から立ち去った。
「あ、あの、一輝は千穂のこと好きだったんじゃないの?」
「え!?そんなわけないだろ!」
「でも、この間2人で腕組んでるの見たよ」
「?ああ、あれは、あいつが勝手にしてきただけだ。そうそう。はい、これ。開けてみて」
「?」
私は一輝に言われたとおりに開けてみると、中にネックレスが入っていた。
「これって、レストランで見せてくれた奴だよね?好きな子に渡せなかったの?」
「いや。渡せたよ」
「??どういうこと?」
「俺が好きなのは、香澄だよ」
「………え!そうなの!」
「そうだよ。香澄は?俺のこと好き?」
「う、うん。す、好き、だよ」
「良かった。時間をかけてきたかいがあったな。そうだ、ネックレスつけてあげるよ。これで香澄は俺の物だね。俺の物にならなかったら、監禁するところだったよ」
「え?」
一輝から危ない言葉が聞こえた気がした。
きっと空耳。
「これからはずっと一緒だよ香澄。俺から離れようとしたら駄目だからね」
空耳じゃなかったかも。
私、危ない人と両思いになったみたい。
「香澄?」
「へ?」
私が遠くを見ていたら一輝が声をかけてきた。
「何見てたの?俺以外を見たら…分かってるよね」
一輝は笑って言ったが、目が笑っていなかった。
「ひぃっ」
「ふふふっ 愛してるよ香澄」
一輝はそう言って、私にキスをしてきた。
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ネックレスの意味は「ずっと一緒にいたい」や、「永遠に離したくない」などがあります。
読んでくれてありがとうございます!
誤字、脱字があったら教えてください!
何かいい題があったら教えて欲しいです!!