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後輩と恋の駆け引きを? -星影様へのプレゼントー

 私は絵を描くのが好き。まだまだ画力になんか自身はないけど、なんとかイラストレーターの端くれとして、仕事をしている。


 と、いっても私が書くイラストは便箋や広告などに使われるようなものだ。

 本などの挿絵なんてまだまだのレベル。


 今日は休日で、私はイラストの素材になるものを探しに、家から少し離れた森林公園にカメラを持ってきていた。


 スマホとカメラの二段活用で、いろいろな木を撮っていく。


 でも、実はこれ来年用の素材になる。紅葉した木々を今イラストにしたって、描き上げて商品化出来たとしても、2ヶ月は先になるもの。冬真っただ中に秋のものを発売したって意味はない。


 私が今、取り掛かっているものは、来年の夏用のポストカードのイラストだ。本当に季節の先取りの仕事はたまに感覚が変になることがある。


 イチョウの木をカメラで撮影して、葉っぱが散る様子をスマホに動画で収めて満足した。


 場所を移動した先に仲良さそうにしているカップルの姿が見えた。いつかはあんなイラストを描いてみたいと、無意識にカメラに収めた。かなり離れているからその人達の顔はわからなかったけれど、風景の一部に溶け込んですごく自然な感じだ。


 その後の写真は人物を含めての写真になった。ベビーカーを押して歩く夫婦やご年配のやはり夫婦かしら。ゆったりと歩いて、時々立ち止まっては話をしている。


 なんかいいなあ~。


 そんな風にあちこち歩き回り、私は池のほとりまで来た。


 その時「ああ~、待って~」という声が聞こえてきた。

 少し風が強く吹いたと思ったら目の前を白いものが飛んでいく。


 とっさに手を伸ばしたら、それを掴むことが出来た。が。


「えっ?」


 バランスを崩した私は、そのまま池に向かって落ちそうになった。


「危ない!」


 そういって反対の手を掴まれて、グイッと引っ張られた。腰にまで手を回されて体は安定した。


「すみませ~ん。大丈夫でしたか」


 白っぽいものはストールだった。まあ、これくらい大きくなければ掴むことはできなかったのだろうけど。


 でも池に落ちそうになり、心臓がまだバクバクいっている私は返事が出来なかった。


「ああ、大丈夫ですよ。これですよね。どうぞ」


 私を助けてくれた人が、私の手からストールを取ると、ストールを飛ばした人に手渡した。


「本当にありがとうございました」


 ストールを受け取った女性は頭を下げると連れのほうに戻っていった。私は女性が離れてから徐に、まだ私の腰に回されている手をつねった。


「痛いな~。助けてやったのに、これはないじゃないですか」

「いつまでも人の腰に手を回しているからじゃない。というより、何で、君がここにいるのよ」

「なんでって、先輩がここに来るって言っていたからですけど」


 この私が池に落ちそうになったのを助けたくれたのは、同じデザイン事務所の2年後輩だ。何かというと私に絡んでくる奴だったりする。


「君もさ、いい加減諦めたら。私は君とつき合う気はないって言ったでしょ」

「先輩こそいい加減ほだされてくれたっていいでしょう。俺は先輩のことが好きなんです。他のに目が行くわけないじゃないですか」


 ムッとした顔をする後輩は相変わらず子供っぽくてかわいい。


 このに告白されてはや5カ月。最初は眼中になかったけど、一途に告白してくる様子にほだされてしまったのは、まだ内緒だ。


 今日だってさり気なくここに来ることを事務所の人に話しておいたのよ。


 さあ、このかわいい後輩に私から告白するのはいつにしようかしらね。



この話は何故か私の中で二転しました。

最初は別の人に助けられて、そこから恋が始まる話になるはずでした。

ですが、池まで来たところで話が変わってしまいました。

流れはそのままに相手役が同じ事務所の人間。

それも後輩に!

これは活報での彼女と更紗さんとのやり取りのせいです。

S疑惑・・・そのせいで年上との恋愛のはずが、年下が相手になりました。

おかしいな~? 


でも、楽しく書けました。

ありがとうございました。

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