表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
68/84

街路樹は知っていた-13

いい加減、戦闘シーンにもお疲れでしょうね~。

でも、後ちょっとだけお付き合いくださいませ。

ぜんかいのあらすじ~!


一成機、沈黙しました。

おしまい!

ゴボ…

MAI-5000を構成しているスーパーコンピューター群の更に奥、大きな金属製の扉の向こう側で。

その中心に位置するカプセルを満たしている羊水の中で、何かが動いた。

『あ… ぶない… に… げ… …』


◇     ◇     ◇     ◇


「何か言いましたか? 舞衣姉さん!」

俺の頭の中を、言葉が貫いた。

『いいえ、俊樹クン。アタシは何も言ってないわ』

「この先… なにか怪しくないですか?」

俺達は現状における最前線、秋帆達がいる施設前に向けて後退していた。

『いいえ、この先を行けば、秋帆ちゃん()と挟み撃ちにできるはずよ。早く行ってあげないと、きっと…』


『…いいから! 何の援護もできないのでは、いるだけ無駄ですわ! それなら人員救護でもなさっててくださいませ!』

秋帆のヒステリックな声がレシーバーから聞こえてくる。

『ね?』

「確かに。これはヤバイですね」

村川が一成のもとに向かったのは言うまでもない。

「…止めないんですか?」

『さっきからコールサインを出しているのよ。でも出ない。意図的に回線を切ってしまったのか、あるいは…』

「村川さんッ! …どうしたんですか? そっちは危険です、こちらと合流を…!」

『……』

本当だ。全く応答が返ってこない。さっきので気分でも害してしまったのか? それとも…?

『とにかく』

舞衣姉さんは言葉を続けた。

『早く秋帆ちゃん達と合流しなけTれば、大変なことになるわ。あの子の性格だと、無茶をしかねない…』


◇     ◇     ◇     ◇


「なんてしつこいのかしら!」

私はコンソールを弾き、操縦桿を激しく操作する。

敵は2名。このゲデヒトニスを挟むかのように、岩陰から出たり入ったり。まるで遊ばれてるみたいだわ、気に食わない!

「お嬢様、お気持ちが前に出すぎです。冷静に!」

左京が口を挟んでくる

「もとより冷静ですわッ!」

いいえ、熱くなってしまっている。でも、熱くさせているのはコイツらのせいよ!


もともとゲデヒトニスには原型がある。HIHが誇る、作業用多脚ロボットだ。姿勢制御用のユニットを大きく変更し、360度をカバーできるモノ・アイが7つ、搭載されている。それに加えて特徴的な二本の爪。ちょっとしたパイルバンカーよりも強力な、すべてを貫くTeufelskralle(悪魔の爪)。この爪にはセンサーが付けられていて、敵と認識したものを指向するようにできている。


にもかかわらず、だ。敵の行動を追いきれていないのだ。本来ならば明るさの有無は関係ないにも関わらず、敵を追って指向するはずなのに。敵が纏っているステルス布が影響しているのか、それとも?


多脚兵器の長点は、姿勢制御さえちゃんとできていれば最低3本の足でその巨体を制御できるところにある。他の足を振り回すことで、攻撃に転化もできるのだ。そういった長所さえ、連中は軽々とクリアしていると言うの?


「お嬢! 集中を!」

右京が叫んでいる。

「わかっていますわ!」


…よし、今だ!

「ゲデヒトニス、前へ!」

しかし足元が何かに引っかかって、第一歩が踏み出せない。

「ならば…!」

私はもう片方の足を前に出そうとした。


モニターが大きく傾いていく。


ズ… ムン…!

地響きがこのコントロールユニットまで届いた。ゲデヒトニスは転倒したのである。


「…ワイヤー…」

右京が呟いた。


誰もが気付かなった。地面に張り巡らされたワイヤーの存在に。


「敵の一人がゲデヒトニスに取り付きましたわ!」

左京が報告してくる。

「振り落としなさい! このゲデヒトニスは世界一のドローンですのよ!」

しかし、ゲデヒトニスは応えなかった。

「…どうしたの、何が起こっているの?」


コンソールを弄ってみる。操縦桿を激しく動かしてみる。しかし、ゲデヒトニスは完全に沈黙したままだった。


「お嬢様、これは…」

突然、モニターが落ちた。そして、再起動…。


「ゲデヒトニス、一体どうしたというの?」

私はコンソールを叩いた。ログを読み出してみる。


そこには、見たこのもない文字配列が組み込まれていた。


「強制解除! ゲデヒトニス、停止!」

信号を送る。が、返ってきたのはたった一言のログだった。


『Relinquite omnem spem, vos qui intratis....』


これは…!?


「ラテン語ですわ、お嬢様。それも、神曲の…」

「汝、すべての希望を捨てよ…」

はい、という訳で、なんだか更にヤバい雰囲気になってきました。

皆様、既視感を覚えてきませんか?

冒頭のアレ、果たしてあの展開につながってくるのでしょうか?

おっと、そろそろお時間となりました。

それでは皆様、さよなら、さよなら、さよなら~♪

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ