20話
「撃ってー」
俺は今地刃死里200の兵と途中周辺の警備隊を吸収し500をを率いて武田残党軍を、甲斐へと逃がすために岐阜と飛騨の間にある峠道に簡単な砦を作り、武田残党軍を追撃して来た織田軍を蹴散らしていた
因みに武田信玄(後で知るが勝頼)様は無事に甲斐に戻られた
後は一人でも多くの武田兵を逃がすだけだ
そんな防衛線をしていると見覚えの有る旗印が見えて来た
六文銭である
真田幸隆様自身酷い怪我を覆っていた
既に右側の腕と足は焼け爛れ酷い物だった
「ワシらが最後の部隊だ・・・・後を頼む」
「承知」
見れば跡継ぎである二人の息子もこの戦で討ち死に、真田家臣団も殆ど死んでいた
お家取潰しに成らないよな
そんな感じで織田の軍勢を防いでいたら
2つの新たな知らせが舞い込んで来た
一つは甲斐からで「織田の海軍衆が真田港に攻め入って来たが、上杉景虎殿率いる上杉海賊衆がこれを撃退との報告が来た」
もう一つは意外な人物が持って来た
「こちらは田村昌幸殿ですか、手紙を持ってきました」
流ちょうな日本語を話すエルフだった
俺は頷き「ワシがそうだが」と答える
するとエルフの若者は跪き「我ら森の守護者の民の忠誠を受け取ってください」と言って来た
訳を聞くと精霊王マーリンのお告げを受け、わざわざ隣の国ブリタニアから手助けに来たそうだ名はシルミドと名乗った
エルフ達には苗字が無いのだそうだ
シルミドは語った本当の敵は織田信長では無く別に居るそうだ
ただ今は肉体が消滅し魂だけが、肉体の誕生を待っている状態なのだとか
その存在が邪神、俺の標的だ
そして織田軍の侵攻が引いて十日が過ぎた時甲斐から帰還せよと書状が届いた
俺は最初に関ノ村へ帰り、次に真田幸隆を見舞いそれから甲斐へと向かった




