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神話使いの住む世界  作者: 高居望
第1章
7/9

トップと見学

 先輩の特訓から約一週間たった。特訓終了後に俺たちは長期課題を出されていた。

「また練習を見てやりたいが、生徒会長というものはなかなか忙しくてね。そこで、君たちに課題を出しておこうと思う。これはセンスなどでできるものじゃないから、成果が出るまで早くて三ヶ月ほどだ。課題は三つ。神話の効果時間の引き延ばし、自分自身の身体能力向上、神話のレパートリーを増やすこと、以上だ。三ヶ月後に成果を見よう。それまでそれぞれ励みなさい」

 三ヵ月後、それは夏休みごろか。まだ、だいぶ先な気もするが、こんな学園ではきっとあっという間だろう。楽しいことほど時がたつのが早いって言うしな。せいぜい励むとするか。


 昼休み、俺たち三人はまり先生に呼ばれた。

「君たちは知っての通り、学年トップチームね。それで、これはトップチームの恒例行事なんだけど、今日は二年生の授業の見学をして来なさい。更なる高みを見て浮かれないようにするのが目的よ」

 更なる高みか。実は、学校トップの生徒会長にもう指導を受けたのですが、なんてことは言わない。俺たちは素直に従うことにした。

「二年生の先生にはあらかじめ伝えてあるから。それじゃあ”勉強”してきなさい」

 こうして、俺たちは二年生の授業を見学することとなった。


 時間は進んで、現在授業見学中。授業内容は、二対二の練習試合。

 俺たちは驚きを隠せなかった。とくに、あの三人には・・・

 ちなみに三人と言うのは、二年生のトップチームメンバーだ。授業開始前に先生から、

「あそこの三人以外は特に見る必要はない。あとはカスだ」

と言われた。

 カスって・・・ひどい物言いだな。しかし、神話学校の教師をやっているのだから、その暴言をカバーしうるだけの力の持ち主なのだろう。

 それじゃ、三人について軽く紹介。(俺もまだ知り合ってないが)

 まず、アタッカー間島友まじまとも。背は高いけど、体つきは女性的だ。具体的に言えば・・・胸が大きい。髪が赤髪長髪ストレートなのも印象的だ。彼女は見事な武術とノータイムの神話を駆使して、もう何がなんだかだ。

「あたしの本気受けてみな!」

なんて言う、熱血タイプだった。

 次は、マジシャン小町(こまち)くるる。彼女の第一印象は・・・電波さんだ。体形は標準だが、水色の髪が周囲から彼女を際立たせている。

「くるるちゃんアターック!」

とか言ってる。しかしその実力は本物だ。なんてったって、彼女は一対三で戦っているのだから。それなのに圧勝。半端ないぜ、くるるちゃん。

 最後は、エフェクター徳永とくながはじめ。この人は性別分類上は男のはずだけど・・・どう見ても女の子だ。愛より小柄で髪は栗色のセミロング。どうひいき目に見ても中学生が限界だな。これがうわさの男の娘なのか・・・と、話がそれたな。それでも”実力”たいしたものだ。相手の攻撃をすべて予測しているらしく、次々とカットで打ち落としている。それに相方にもファストで補助をして、まるで戦闘の指揮者だ。

 なんか、カラフル三人組って感じだが、これが二年生トップか。ちなみに学年トップはくるるちゃんらしい。なんか納得する俺たち。


 そんなこんなで授業も終わり。見学の俺たちはクラスへ帰還・・・する予定だったかなんかくるるちゃんが、あからさまな残っとけアピールしてきたので、俺たちは残っていた。しばらくして、彼女たちも到着。

「おっす一年。あたしのハートにしびれたか?」by友

「くるるちゃん、君みたいな子、好みだよ~」byくるるちゃん

「二人とも落ち着きなって。君たちごめんね、騒がしくって」byはじめ

 なんか早速絡まれた。それからは、一対一のおしゃべり。なぜか知らないがそうなった。

おれは間島先輩とだった。

「練習お疲れ様でした!」

「おう、サンキュ。で、どうだった?」

「はい、なんか言葉で言い表せないような凄まじさでした」

「そうじゃなくって・・・くるるについてどう思った」

 思いがけない問に首を傾げる俺。

「あいつはお前のこと気に入ったみたいだぜだ。だからあたしがあんたを誘ったんだけど。もしくるるとの会話だったらちょっとやばかったな」

「そ、そうなんですか・・」

「どっちにしろ、覚悟しておいたほうがいいぜ。あいつ、めったに人に関心を寄せないけど、一度ああなったらしつこいぜ」

「・・・気をつけます」

 なんか、忠告された。くるるちゃんか、またしても知り合いに変な人が増えてしまったな。

「まぁ、そんなに心配しなくても大丈夫さ」

 なんてさっきと逆のことを言ってくる。この人も変な人認定だな。


 そろそろ次の授業も始まりそうだったので、ようやく俺たちは解放された。

「なんか、ユニークな方々でしたわね」

「うん、でもこの見学・・・来てよかったね」

「ああ、何か感じるものがあったぜ」

 俺たちはそれぞれに今回の見学で何か感じた。それだけでも十分な収穫だろう。


 

 

 こんにちは。

 今回は新キャラ紹介会となりました。

 個人的にはくるるちゃんタイプですね(笑)

 次回は「休暇と再開」予定です。

 最後まで読んでくださった方ありがとうございました^^

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