二話
「どんなジョブに限らず、卒業までの残りは一ヶ月。学校がサポートする」
高校卒業まで残り一ヶ月。
大学に進学する者。就職する者。
そして、ハンター育成の専門大学がある。
ハンター育成学校は二年で一人前のハンターに育てるのが目的に作られた学校だ。
一流のハンター大学に入学し、実績を積み卒業出来ると、一流のギルドから声がかかりやすく、つまり厚待遇を受けられる。
もちろん俺はハンター大学に進学するつもりだ。
「これより、学校が管理するゲートを解放する。
希望するものは中に入っても良い」
学校が管理するゲートとは、すでにボスを討伐し、クリア済みのゲートだ。中にモンスターはいるが中からゲートが開きモンスターピートが起こる心配がない。
初心者にうってつけのゲートだ。
ハンター大学を志望するほとんどの学生がゲートに入るのを希望した。
「ゲートの中にはレベル10以下のモンスターしかいないが、注意する様に。無理だと判断すれば引き返すことも大事だぞ。」
保健室にはヒーラーの先生がいるので、多少の怪我は治してくれる。
「パーティーを組んで行くのも良し。自信のあるものはソロで行っても良いぞ。」
周りを見るとパーティーを組んでいる。
同じ学校の生徒だから、自然と仲の良いメンバーでパーティーを結成しているようだ。
購買部で売っている初心者用の装備を身にまとい、次々とパーティーがゲートに入っていく。
ソロでゲートに挑むのは俺と、将軍のジョブに覚醒した水鏡の二人だけだった。