一話
俺の名前は竜崎 肇
この日を待ちわびていた。
「みんな、この三年間よく覚醒のことを学び訓練してきた、そして今日の覚醒の儀式の日を無事に迎えられ嬉しく思う」
俺たち三年生全員クリスタルを握りしめている。
入学の時に渡され、三年間ひたすら魔力をすすぎ込んだクリスタルだ。
「きょうのために日本政府から来ていただいた、魔方陣使いの荒木さんだ」
魔方陣使いがなにやら呪文を唱えると、足元に魔方陣が出現する。
「では、皆さま一人ずつ魔方陣にお入り下さい。
そしてお手持ちのクリスタルを割って頂くと覚醒されます」
荒木さんの説明を受け、最初の生徒が魔方陣に入る。
「俺は【戦士Lv7】でした」
「そうか、戦闘職か」
戦士、魔法使いなど一般的など職とされ、レベル100に到達すると【魔法使い】が【魔道師】に進化することが出来るそうだ。
「俺は【戦士Lv9】」
「私は【魔法使いLv8】」
次々と覚醒していく。
「俺は【神官Lv2】」
「おっ、レア職じゃん」
人を癒すことが出来る、つまりはヒーラーの【神官】などは貴重でレア職と呼ばれている。
残りは俺ともう一人。
「次は水鏡行きなさい」
「はい」
入学してからずっと学年一位をとり続けていた水鏡が魔方陣に入り、クリスタルを割ると、これまでの生徒とは違う現象が起きた。
魔方陣の回りの地面から、甲冑を着たゾンビが現れた。
「なんだコイツらは?」
みんなが警戒し、甲冑を着たゾンビが襲ってこないか緊張している。
「大丈夫です。それは私のシモベです」
「シモベ?」
「私は【将軍Lv17】でした」
【将軍】って確か過去に一人しか居なかった激レア職だよな。
「凄いしゃないか、水鏡。」
水鏡を称賛が続くなか、最後の俺が魔方陣に入った。
どうか良い職を引けますようにと願い。
クリスタルを割ると、俺も水鏡の時の様に異変が起きた。
空を覆っていた雨雲が割れ、空から龍が降りてきて、次の瞬間、俺の中に入っていった。
そして……【ドラゴンLv1】
俺の職が決まった。
氏名 竜崎肇
レベル 1
攻撃力 100
守備力 100
生命力 100/100
魔力 100
スキル
|龍の体術Lv1
龍の咆哮Lv1
龍のブレスLv1
龍族魔法lv1
龍のオーラLv1