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第八十七話 ユイガvsレイナ 其の二

「さあ、お互い本気でやろうぜ」

「ええ。私もそうしようと思ってたところよ!!」


直後、レイナのナイフがユイガの腹部に吸い寄せられていく。が、甲高い金属音とともに、ナイフの刃は空を舞い、そして落下した。

 レイナが握っていたナイフの先端は折れ、殺傷力は限りなくゼロになった。


「よくわかったわね....」

「なんだかそんな気がしたんだ.....。お前なら俺をナイフで殺すんじゃないかってな」


そういうユイガも、内心驚いていた。

 そんな気がした。そう言ったが、あれは嘘である。

 レイナがナイフで刺そうとした時、脳へ入り込んできた謎の記憶。それは、レイナが俺の背後に回って腹部を貫き、俺が死ぬというもの。

 いったいこれが何なのか、何を示しているのかはわからない。ただ、レイナがそういった手法でやってくる確信が、記憶が入りこんできた時に芽生えた。

 ユイガは戦闘に態勢に入り、にやりと笑う。


「もうあきらめろ.........なんせこっからは、俺の独壇場だからな!!」


ユイガがそういった瞬間、ユイガの猛攻撃が始まった。ストレートにアッパー。おまけにカウンター。どれだけレイナが応戦しようとも、ユイガには当たらない。

 逆に、レイナには確実にダメージが蓄積していた。


「さあ、こいつで締めだぜ!」


レイナは臓物を切り裂くような痛みを感じた。恐る恐る腹部を覗く。

 なんとレイナの腹部は貫かれ、大量出血をしているではないか。

 レイナはあっけにとられ、目を丸くしながらこちらに視線を飛ばした。


「あなた......。いったいどうやってこんな力を....」

「何って、倍スキルでレベルを上げただけだ」

「レベル...?」


レイナがユイガに聞き返す。


「俺のスキルは、てっきり何かのステータスを倍にしたり、敵のステータスを半分にしたりするスキルだと思ってた。だけど実際は違った。俺のスキルは、自身のレベルを倍にする力もあった。レベルが上がれば、必然と全体のステータスが上がる。だから、瞬間的なパワーアップを遂げることができた」


そう言い終わると、ユイガはゴフリ。と血反吐を吐いた。


「くそっ....!!お前なんかにぃ、負けるものか!!」


レイナは強く歯ぎしりをすると、わずかな力を振り絞ってユイガにとびかかった。

 しかし速度も攻撃力も、その何もかもが、先ほどとは比べ物にならないほどに衰退してしまっていた。

それ故に、ユイガは限界を迎えた現在でも、いともたやすくそのこぶしを止めることに成功できていた。


「強者は弱者に負けるはずがない...?違うな。強者ってのは、常に弱者と紙一重。強さを引けらかにせず、ただ人のために役立とうと頑張っている。それが本当の強さだ。いいか、強さをはき違え、弱者を見下し続けるお前みたいなやつをひとは....」


ユイガは強く右こぶしを握り、そしてレイナに向けてその右こぶしを振った。


「負け犬っていうんだよ...!」


そのこぶしは見事レイナの左ほほに直撃し、レイナは地面に倒れ、気絶した。

 直後、レイナの体は見る見るうちに透けていき、やがて完全に消滅した。

 その光景を見届けた後、ユイガは息苦しそうにしながら膝をついた。


「やっぱり、反動が重かったか....」


ユイガのもともとのレベルは5。それを、一時的でありながらレベル25にまで強制的に上げたのだ。当然体のキャパシティからは外れているし、何よりそこそこダメージを食らった後に発動ている。

 そのためスキルの反動は、ユイガの想像の範疇を超えてしまっていた。

 ドクン。と、心臓が今まで以上に強く脈打つ。それをはじめとして、腕や足。ありとあらゆるところから、血脈が浮き出てきた。

 そして一度脈打つたびに、今まで感じたことがないほどの激痛を味わった。


「ウッ....!あああ!!」


まるで四肢を何度ももがれるような痛み。そんなものに耐えられるはずもなく、ユイガは一人、逃げられない激痛にさいなまれながら声を上げることしかできなかった。

 そしてしばらくして、心臓が12,000回ほど脈打ったころ。ついにその痛みは終わりを迎え、それとともに、ユイガは意識をついた手放すことができたのだった。

 そんな光景を、白髪のアドレは見届けていた。


「さて、残りはあと一人。アドレだけか」


今のあいつではレイナには勝てない。まあだが、それを乗り切るのが、エディタ・アドレなんだよな。と、気絶したユイガの姿を見ながら考えた。

 そんな状況を、ハイム国王はただ見ることしかできなかった。


「今からスキルを使って、白髪のアドレの未来を見るか」


もし負ける未来が見えれば、それで世界は救われるのだが...。

 そう心の中で希望を抱きつつも、ハイム国王はスキルを使った。が、画面にノイズが走ったかのように、未来は見えない。それどころか、以前見たアドレの未来を思い出せなくなってしまっていた。


「いったい、どういうことなんだ...?」


そう疑問に思っては止まなかった。

最後まで読んでくださりありがとうございます!執筆速度は遅いですが、これからもこのシリーズを続けていこうともいますのでブックマークをして待っていただけると嬉しいです。

 これからもこのシリーズをよろしくお願いします!

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