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第八十二話 いざ決戦

「なんでイヴがここに...?」


まて...まさか間違えたのではないだろうか!?そうだ...そうに決まってる!!言うまでもない!

 イヴがここを、自分のテントと勘違いしていると判断した僕は、そっとイヴのテントに行こうとした。

 イヴがここにいるなら、イヴのテントは空いてるはず...!!


「ん.......」


毛布から出ようとしたその時、イヴが僕の服をつかんだ。きっとただの寝相だと思ったが、ほんのり頬が赤くなっているように見え、彼女はさみしがっているのではないかと考えた。

 そこで僕は、ゆっくりと毛布に戻り、彼女の背中を向けるようにして寝ることにした。

 やっべえ...!!なんでかわかんないけど、めっちゃドキドキする......!!

 この時僕は、彼女もまた同じような心境になっているとは思っていなかった。


(やっちゃった.......!)


朝日が昇る数時間前、ようやく心に落ち着きが戻り、眠ることができた。



ついに夜が明け、日があたりを照らし始める。木々はさえずり、小鳥は楽しくさえずる。

 それは、いつもと変わらない日常。失われるのは許されない、自然の美。

 しかし今日、それがついに脅かされる。それはすなわち、運命の分かれ道である。

 そしてそんな運命を回避するために、僕たちは立ち上がる。世界を滅ぼさせやしないと、確かな一歩を踏みしめて、目的地まで歩いていく。

 一歩...一歩....そしてまた一歩........。何度も歩いていくうちに、ついにソラの外壁が見えた。

 ソラに着くと、たくさんの兵が槍や盾、そして剣といった、各々装備品を持ってハイム国王の帰りを待っていた。

 ハイム国王は兵士たちを落ち着かせ、状況を話した。すると、兵士たちは「早とちりをしてしまい、申し訳ありませんでした。」と言って深く謝罪をすると、城までの道案内をしてくれた。

 道案内によってたどり着いたのは、大きな城。紫色や赤紫の煉瓦で形成された城は、やけにまがまがしく感じる。それどころか、どこか恐怖を感じた。


「道案内ご苦労。あとは俺たちに任せなさい」


ハイム国王がそういうと、兵士たちはそそくさとその場から離れた。

 あんなに大人数いた軍勢だが、結果的に残ったのは、決戦をする僕たちだけだった。


「それじゃあ、作戦を開始するぞ。俺たち司令塔は、国民たちが作ってくれた家で指示を出す」


そういってハイム国王が指さしたのは、こじんまりとした家。部屋は一つしかないが、中がどうなっているかは見えない。

 しかし一つだけ言えるのは、この家は作戦会議には丁度良い。ということだ。


「さぁ、世界を守るぞ....!!」


僕たちは円陣を組み、そしてハイム国王が叫んだ。

 次の瞬間、あたり一帯に叫び声がこだました。





城に乗り込むと、目の前に現れたのは四つの分かれ道。

 あいつの言ったとおりだ。

 敵はあいつ以外に四人。つまり、それぞれの道の先に誰かがいる。


『いいか。お前たちもわかる通り、分かれ道は四つ。そして構造を確認してみたが、この奥には一つの部屋がる。そこがエディタ・アドレの居場所だろう』


ハイム国王の指示通り、僕たちは以前作戦で決めたグループで作戦を実行するのだった。



グループに分かれてから少しが立ち、僕は開けた場所に出た。

 あたりには、柱が左右ともに等間隔で立っており、視界が開けている。しかし照明はところどころにしか設置されておらず、見えづらいポイントがいくつかある。

 まさに戦うにはもってこいの場所。そう思った。


「久しぶり、アドレ」


僕があたりを見渡しているとき、闇からレイナが現れた。


「元気だったかな?」

「ええ、それはもちろん。あなたを一瞬で倒すには元気になったわ」


それじゃあ、またこいつは人を殺したのか...?

 やはり、僕はこいつが嫌いだ。

 うすうす気が付いてはいた。ただあの時は、みんなを助けることで手いっぱいだったから気が付かなかっただけ。今ははっきりとわかる。

 人の命を軽視し、もてあそぶ奴が、僕は大嫌いなんだ。


「そうかい。なら、確かめてやる.....!」

「いいけど....あいにく今は40%程しか力を出せないの」

「どういうことだ」


僕がそう聞くと、レイナはウフフ。と笑い、そして話し始めた。


「アドレには四割。ほか三つには、均等に二割ほどの力を割いて分裂してるのよ。だから、本気ではないけれど、いいのかしら...?」


勘違いをしていた。それも、大きな勘違いを。

 僕。いや全員が、敵は四人いると考えていた。各々違う敵がいるのだと思っていた。

 だけど違った。そもそも、四分の一を当てるのさえ難しい僕が当てるはずもない。そこから疑うべきだった。

 彼女が四人に分裂しているという可能性を、僕は頭に入れていなかったのだ。

 これは、早く片付けてみんなを助けに行かないと...!!

 静かに、僕は剣を抜く。


「行くぜ...!!」


直後、僕は彼女に剣を振りかぶったのだった。

最後まで読んでくださりありがとうございます!執筆速度は遅いですが、これからもこのシリーズを続けていこうともいますのでブックマークをして待っていただけると嬉しいです。

 これからもこのシリーズをよろしくお願いします!

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