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第七十七話 作戦会議

テラスティア宮殿の前に行くと、そこには確かにエナがいた。相も変わらず金色の髪を背中にまで垂らしており、空高く昇っている日を見つめていた。


「久しぶり、エナ」

「ああ。久しぶりだな。体調は良くなったのか?」


僕を見ることはなく、ただ日を見つめながら、エナは言った。


「ええ。もうすっかり。それで、僕に何のよう?」

「そのことなんだが、各国で協力体制をとって、あいつを討伐しようとしていてな。お前も協力してくれないか?とはいえ、聖女がいる国、あの国だけは加入する気はないそうだ。どうやら、あいつにはさんざんな目に合わされたらしい。もう二度とかかわりたくないと言っているようだ」


各国で協力体制か....。それほどの強さだと国も判断したのだろう。

 僕だって、あいつの強さはよく知っている。というよりも、僕が一番あいつの強さを理解していた。しかし、国をおびやかすほど強いとは知らなかった。それも国どころか、団結してあいつに対抗しようとしている。

 その強さが、僕は少しうらやましと思ってしまった。


「加入します」


そういって、僕がふと扉を覗いた時だった。イヴたちが、何やらこちらを凝視しているではないか。

 なにを四天王?

 僕と目が合うと、彼女たちはそそくさとその姿を消した。と思ったが、少し目を離すと、また僕を見張り始めた。

 しかしエナはそんなことなんて知らず、淡々と話し始めた。


「そうか。やはり君なら、そう言ってくれると思っていたよ。それじゃあついてきてくれ」


そう言葉を残して、エナはその場を去って行った。

 しばらくして彼女の背中姿がまだ見えていたが、僕は後ろを振り返った。


「何してんの?」

「..........?」


三人は黙りつつ、何も?と言わんばかりに目線をそらした。

 見苦しいって。

 そう思いを込めて彼らに目線を送っていると、ついに三人はあきらめた。


「アドレが会いたい人っていうから、ちょっと気になっただけよ....」

「そ、そうだ!お前が会いたい人がいるって言ったほうが悪い!!」

「悪くはないだろ。久しぶりの仲間と連絡が取れたんだ。そりゃあ会いたくもなるだろ!!」


まったくこいつらは...。

 そう、深くため息をつく。


「さっきの話聞いてたんでしょ?行くよ」


そういって僕は、彼らを先導しながらエナの背中を追った。


しばらく歩た末に、エナが入っていった場所。そこは、ウェスリーアの王宮だった。

 今までレイナのことで頭がいっぱいだったからか、僕は完全に王宮の存在を忘れていた。

 外装はとてもきれいだ。純白で、汚れ一つもない。丁寧に整備されているのだろうと見て取れた。それに真ん中にはウェスリーアの国旗らしきものが立っていた。

 これはテラスティア宮殿よりもいい作りしてるなぁ。

 当然である。


「やぁエナ。来たよ」


そこで、ようやくエナと合流することができた。


「ちょうど今から宮殿に入るところだったんだ。一緒に入るか?」

「もちろん」


僕たちは再び歩き出した。宮殿の目の前にある大扉は開かれており、何の苦労もせず大扉を抜けた。

 扉を抜けた瞬間、真っ白な空間が僕の視界を奪った。それほど真っ白だったのだ。しかし、この景色をどこかで見たことがあった。

 それが、テラスティア宮殿の内装に酷似しているということに気が付いたのは、入ってから少し経った時だった。

 僕らがしばらく歩いていると、ある扉の前に二人の警備員がいた。黒い少年と白い少年だ。

 彼らは僕らに気が付くと、すっと扉の前から退いた。

 何も言ってこないのか。と彼らを見ると、すごい不満そうにこちらを見ていた。


「もう始まってしまっているみたいだ。急ごう」


そういうと、エナはその扉を開けた。

 扉を開けたことによって広がる光景。そこにはオルトやリレイルがいた。

 しかしそれだけではない。源一郎さんやルベルト、そしてハイム国王といった、各国で出会った僕の仲間たちが、机を四角形になるように並べて会議をしていた。

 久しぶりのメンツに嬉しさを覚えつつも、僕は静かに空いている席に座った。

 全員が席に座ったのを確認し、ハイム国王は静かに言った。


「全員揃ったな。それじゃあ、これから会議を始めよう。まずはあいつの存在、それについて私は知っている。彼曰く、自分は転生者だらしい。私はあいつの実力こそ知らないが、私では勝てないということは明らかだった」


ハイム国王が言い終えると、今度はルベルトの側近にいたグレイヴが口を開けた。


「彼は『空』スキルを使う。確かアドレ。お前の『時』スキルとあいつのスキルを合わせて『時空』スキルと呼んでいたな。それに、実力も相当だ。最強の座を手に入れた俺ですら、あいつにはかなわなかった。しかも、あいつは俺を赤子のように扱ってきた。くそっ.....」


世界最強が、初めてみんなの前で愚痴をこぼした瞬間だった。

 それからいくつかあいつに関する情報が提示されたが、どれも決定的なものにつながるものはなかった。

最後まで読んでくださりありがとうございます!執筆速度は遅いですが、これからもこのシリーズを続けていこうともいますのでブックマークをして待っていただけると嬉しいです。

 これからもこのシリーズをよろしくお願いします!

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