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第五十四話 馬鹿親父

その瞬間、僕とユイガは同時に父に向かって飛び出した。父も迎え撃とうと、こちらめがけて突っ込んでくるが、接触する直前に僕らは二方向に分かれた。その予想外に出来事に父は対応できず、攻撃は空回りしてしまう。そのわずかな隙を見逃すわけはなく、僕とユイガは各自スキルを常時発動しつつ父に確かなダメージを与えた。

 しかし、父は無表情のままその場に立っていた。体全体を見渡すが、所々血や擦り傷などのけがが見えているため、なんとなくダメージは確実に入っていることが分かった。それでも、父は立っている。まるでこの程度で俺が膝をつくとでも思ったか?と言わんばかりに、そのナイフを僕らに突き立てた。

 その時だった。父が初めて膝をついた。父は頭を抱えうぅ...と小さくうめき声をあげて丸くなっている。それは何かを追い払っているようであり、僕は父が暴走を抑えようとしていることが分かった。


「ユイガ...!」

「ああ、わかってる。グイドさん、元に戻りつつあるな。あと一息のはずだ。アドレ、最後まで気ぃ抜くなよ!」


同じような形で、二人同時に飛び出す。その時、父は低い声で雄たけびを上げると、父は紫色の光球を地震にまとわせ、あたり一帯を吹き飛ばした。その爆風に僕らは飲み込まれ、そして吹き飛ばされる。幸いにも近くに壁があったため、僕らはそこで爆風をしのげることができたが、父の周りにはもう何もなかった。そこには更地と大きなくぼみができていた。

 その大きなくぼみの真ん中には、こちらをにらんでいる父の姿があった。


「なんでできたかよくわかんないけど、とにかくやばいってのはわかった。次がいつ来るかもわかんない。早く決着をつけないとな...」


僕が起き上がると、同時にユイガも起き上がり、ボロボロになった体を無理やりにでも動かした。

 その間、父はただ僕たちを見つめているだけで、こちらを攻撃しようとする気はなかった。


「くそったれが!!」


ユイガがスキルを発動し、そのまま父に特攻する。慌てて僕も加勢しに行くが、父は冷静に僕たちの攻撃を見切り、髪をつかむと、思い切りユイガの顔と僕の顔を衝突させた。痛い。そう思ったのもつかの間、父は僕たちを放り投げた。地面すれすれで投げ出されたおかげで何とか受け身をとることができたが、父は僕らの目の前にまで迫ってきていた。

 その時、一人の少女が父の腹を蹴り上げた。あまりの速度で父は反応できず、そのまま遠くへ吹き飛ばされてしまう。


「危なかったね。僕が急いで向かわなきゃって思わなきゃ、君たち死んでたんだから、しっかり感謝してよね」

「ありがとう。要」


父がこちらへ向かってくる間はそれほどの軽口しかいえないほどで、気が付けば父は目の前に来ていた。


「それで、作戦は?」

「僕が時スキルで父さんを元の状態に戻す。そのために

最後まで読んでくださりありがとうございます!執筆速度は遅いですが、これからもこのシリーズを続けていこうともいますのでブックマークをして待っていただけると嬉しいです。

 これからもこのシリーズをよろしくお願いします!

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