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幕間2 Loyalty
「陛下!」
「……ああ、やはり来たのか。お前には生きてほしい……なんて、言っても無駄かもしれないが……」
「陛下、おやめください。私は、貴方様に死の先までお仕えする覚悟で生きてきたのです。……ですが、そのようなことを仰られては」
「わかっている。お前にとっては意地悪なことを言ったな」
「……陛下」
「だが……いや、なんでもない」
「なんでしょう、陛下」
「……あの人のことはよかったのか?」
「……彼女も自分の運命に全てをかける覚悟は出来ている、と……。それに、愛し合った者同士は次の世でずっと共にいられると言われます。ですから……」
「そうか……。その言葉は私にとっても救いとなるかもしれないな。……ありがとう」
「いえ……」
「苦しい話はやめにしよう。今はただ、未来のために」
「ええ、陛下。どこまでも、お供致します」
(例えこの身も名も朽ち果てても)
(なにかきっと)
(残るのならば)
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