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責任の答え合わせ。


蛇足第二弾!


本編52ページ『解析結果と責任感。』


「あ、そういえばですけど、妖精に捕まったらしいですよ」

「「「えっ」」」


端末を弄っていたらしい戌の報告に、卯、午、申は戌を見る。亥は顔を上げただけで、子は無反応だった。


「仕事の前に酉殿に確認しようと思ったら、今し方連絡がきまして」


ほらほら、と戌に見せられたメッセージには『妖精に捕縛されたので、後の方よろしく』と書いてあった。


「はァ? (酉を捕まえるとか妖精の頭)大丈夫かよ」


「心配なら見に行けば?」


顔を(しか)める申に、子は呆れながら言葉を投げる。


「んー……そうだな。魔力も体力も回復したし」


よっこらせ、と申は起き上がってベッドから降り、「特に持っていくものはねーよな?」と周囲を見回した。


「……もしもの事を考えて、回復薬を持っていきな」


「そこの棚の中にあるから」と、亥は棚を申に示す。それは酉の魔力を回復させる負の魔力の栄養剤……ではなく、妖精や魔法少女達の魔力を回復させる正の魔力の栄養剤の入った棚だった。


「あいよ。……ま、確かに必要だろうな。あの集中攻撃じゃあ魔力はたっぷり削れているだろうし」


と、申は正の魔力の栄養剤と負の魔力の栄養剤両方を取った。


「……私も、行くわ」


出ていこうとする申に、声を絞り出して卯は言った。


「……ふーん? どうしてさ」


さっき、随分と怖い思いをしたんでしょ? と子は首を傾げ、言葉の意味を促す。


「私の所為で捕まってしまったのなら、……責任を取らないといけないもの」


卯の真っ直ぐな視線に、子は少し考える。『まあ、責任感を持つ事は大事か』と思考を巡らせ、


「うーん。……まあ行ってくれるんなら、それに越したことはないけどねん」


少し強張った顔の卯を見た後、子は申の方に視線を遣る。


「『本人の意思を尊重して』だとよ」


俺知らね、と言いた気に子から目を逸らした。


「なら、良いよん」


「……じゃ、迎えに行くか」


子の許可が降りたのを確認して、申は卯に言う。


「……そう、ね」


卯は緊張した面持ちで頷いた。


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