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怨み(不幸な死体の視点)。


「――…………思いがけないなぁ……彼女が引き抜かれちゃう、なんて……」


びしり。


どんまい、と言おうとして、何かが軋むというよりは割れた音に動きを止める。酉に目線だけ向けると酉はしゃがみ込んでいて、様子がおかしい。酉が外でしゃがみ込むなんてかなり珍しいし。


酉は、立ち去る魔法少女達をただ見送った。

多分、これ以上計画に異常が起こらないように、何もせずに。


「………ふーーーー」


息を吐く。めっちゃ長く。

気持ちを落ち着かせようとしているんだろうけど、あまり効果はないようだ。その証拠に吐く息に穢れが混ざっている。

熱と毒を含んだそれが周囲の空気を腐らせていく。

その熱い空気に触れた植物はたちまち枯れ、地面が焦げている。


「さあ、戻ろうか」


ぱっと立ち上がった酉は、にこ、といつものように、笑……えてない。口元が引きつったように歪に歪み、

鋭利に尖った歯が見える。ぎりぎりと何かーー恐らく歯だろうけどーーが軋んで、バキリと砕ける音が聞こえた。口の端からつぅ、と暗黒色の体液が溢れる。


「計画を練り直さなきゃねぇ」


なんともない風を装ってるがちょいと無理がある。


『――この怨み、絶対に忘れてやるものか』


ぼそりと呟いた言葉には、とてつもない熱量と感情が篭っていて、魔法少女たちに手を合わせた。


by妹。


元の文は自分で書きましたけど、妹に申くん視点に書き直してもらいました。

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