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構成物。
『……それでよ、』
申は手に持つ金属の塊を、まるで駄菓子を食べるように口に放り込む。
噛まずに、直ぐゴクリと喉が動いた。
『……だから、つまり』
結論を纏め、話を収束しようとする酉は、飴を咥えるかのように、硝子の棒を噛み砕く。
バキン、と、口の中で硝子が弾けた。
『……さっきからどうしたんだ駄犬』
『……よくよく考えたら変な物喰ってますよね、ワタクシ達』
『今更だよねぇ』
綿菓子のように真綿を千切り、戌は口の中に放った。
『そうですね』
ただ書きたかっただけ。