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穢れ。


「面白いよねぇ、君」


書類整理をしていると、酉が声を掛けてきた。


 酉は最近何故だか、図書館によく来るようになった。 そして長い間本を読んだ後に、何も借りずに帰って行く。 来るのならさっさと本を選んでぱっぱと借りてすぐさま帰って欲しいものだ。


「仕事中だから話しかけないで」


「そういうところとか」


何が楽しいのだろう。 酉はとても楽しそうに笑う。 それがとても腹が立つ。


「君って『憂鬱』じゃないか」


「……」


無視する事にした。


「なのに、こうして勤勉に仕事をこなしてる」


無視しても話が続くらしい。 整理する書類の量を見る。 ……かなりの量がある。 しばらく、奴の話を聞く羽目になりそうだ。


「普通、君みたいに若い子や穢れが混ざりたての子とかは、穢れの感情のままに行動する事が多いんだよね」


「少なからず、多少は影響される筈なんだよ」


「特に君の穢れみたいな、楽な方に流れる感情とか」


「だから滅多に憂鬱や怠惰とかの穢れやバケモノって見かけないんだよね」


「……何が言いたいの」


「君を分解または解剖して色々調べてみたい」


『ろくでなしねこ』


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