超協力プレイでなろうをクリアしてやるぜ!
チーレムじゃなきゃ人気出ない、でも本当に好きなのは成長物語……
なろうのメインストリームにおいてそういう思いがある人は、書き手、読み手共に結構いるのではないか?と思っている。
完全に己の理想を語っても人気が出ないかもしれない、かといって流行の主人公像に乗っかったとしてモチベが続かないかもしれない、前者より幾分かマシとはいえ人気になる保証も無い。
実際、僕はなろうで別の名義でテンプレを書いていた経験はあるが、更新速度の遅さ、何よりチートでハーレムな事の何がいいのかよく分からないまんま書いてたのもあってあんま人気が出なかった。
元々何の魅力も感じてなかった主人公やヒロイン達も、人気が出なくては無意味とすっかりどうでもよくなりエターという経験がある。
心機一転やり直したいと思い、以前のアカウントを退会し現在の「大怪獣マガラ」になったという経緯がある(自分語り終了)
成長物語に限らず、なろうで求められる(人気作に多い)主人公像と、自分自身の持つ理想的主人公像やストーリーとの乖離に苦しむユーザーに、何の実績も残せてはいない、いや寧ろ敗北者としての実績を持つ僕なりにも一つアイデアを出せたらと思う。
単刀直入に言うならその方法とは「主人公を二人採用する事」
所謂ダブル主人公というシステム、「HUNTER×HUNTER」とか「スティール・ボール・ラン」「仮面ライダーアマゾンズ」なんかがこういう形式。
そしてこのアイデアに最も理念や精神性が近いのは「ロックマンXシリーズ」であると思う。
このエックスシリーズのキャラに擬えて、このシステムについて話していきたい。
まず一人目、これよりAと呼んで行くのは、上述のXシリーズにおける「エックス」に近い立ち位置に置くのがなろうで受けているタイプだ。
このエックスは従来のロックマンシリーズのロックマンに近いデザインと能力(=ゲーム内での操作性)を与えられ、二作目までは操作キャラも彼のみだった。
既に人気を確立したロックマンに近いキャラクター性によって従来のファンの人気に肖る事にも成功したエックス。
なのでAは、基本的になろうの人気作品の主人公像を参考に考え、ストーリーもテンプレに即しチートでハーレム、というのが妥当であると思う。
極論、この一人目はなろう内での客寄せパンダと見ても良いだろう。
では二人目の主人公B、Xシリーズでの「ゼロ」のポジションとなる「書き手が本当に心血注ぐ相手」である。
このゼロはロックマンXというシリーズの構想の頃新しい主人公として考えられ、結果商業的な理由からエックスにその座を譲る。
しかし、エックスの親友というポジションで本編に登場して徐々に人気を勝ち得ると、僕も大好きな「ロックマンゼロシリーズ」や「マブカプ3」等、下手すりゃ本来の主役だったエックスを超える程メディアに顔を出すようになった。
メインストリームに媚を売るのはAがやってくれる分、Aのストーリーを圧迫しない程度にBで好き放題やる。
ただし、配置し違う話をやるのみならずBとAの関係性で魅せる事も重要となる、本当に無関係なら同じ話で主役を務める必要など無いからだ。
成長物語をやるのなら、最初はAに負んぶに抱っこだったBが最終的にはAと同等かそれ以上に戦えるようになる、僕のやりたい「孤高のヒーロー」ならばAと違った角度から事件を追う事でいち早く次の強敵の存在を演出し、最後はAサイドとの共闘で山場を作る。
また両者の対決ともなれば、作品のクライマックスになり得るだろう。
もしBがあなたが信じた通りの魅力的なキャラクターに仕上がった暁には、(思い上がった妄想かもしれないが)昨今のなろう関係のメディアミックスの評価からして、きっと彼は書籍化後外部の読者人気を得難いAに代わって作品を牽引してくれる可能性は高い、まさに上述のゼロのように。
このやり方の問題点は、やはり両者の扱い方にある。
これは憶測だが、なろうでの連載時代に支持を集めるのはBよりAである。
ダブル主人公ではないが、「ありふれ」においてなろう連載時代は感想欄で激しい憎悪を向けられていたという光輝が書籍化後は少なからず支持を集め、逆に主人公のハジメやメインヒロインのユエがなろう外部の読者から叩かれるようにになり始めた事にある。
可能性として考えられるのは、Aがハジメ、Bが光輝の立場になるという事。
なので、「両者の対決が作品の山場になる」とは言ったものの、下手に両者を敵対させたりギスギスさせたりするのは避けた方がいい、A派はBの事を容赦なく罵倒したり殺せコール、B側のメインヒロインをAに寝取らせようとかいろいろ言い出す事が考えられる。
モチベ維持の為の存在であるBがぶっ叩かれたとあっては、本末転倒ではなかろうか、僕ならばショックのあまり唐突な全員皆殺しの打ち切り風最終回を採用してしまうかもしれない。
勿論A側の事にも気を配る事を忘れてはいけない。
なろう内部は勿論、なろう関係のコミュニティを覗くと人気作の主人公自身もわりと支持を得てはいるようである。
外部への露出やそれに伴ってのBとAの支持率の逆転や、何より作者本人の思い入れもあってA側の扱いが雑になる事もまた由々しき事態、B可愛さに蔑ろにしてはA側のファンからは怒りを買う事は必至である。
何だかんだ言って必要なのは「感想欄の傀儡にならない程度の我の強さ」と「ニーズや必要に応じて独り善がりを制御できる程度の自制心」の両立という、ほかの作品と何ら変わらない事を求められているのかもしれない。
「「さあ、お前のハーレムを数えろ!」」