第4章・久々のスリイア王都へ
俺は5人に任せろと言ったあとまずやるべき事を考えてちょっとした頼み事をする
「じゃあ今からまず魔人の方を何とかしてくるから希暗達はこっちで人間の方を1箇所に集めて並べておいてくれるか?今は俺の魔法で眠ってるから多少手荒に扱っても問題ないからさ」
と言った後俺はすぐさま魔人達の方へと移動する
魔人達の方へ来てみるとみんな俺の魔法でぐっすりと眠っていたので作業も問題なくできそうだ
とりあえず手荒に扱う許可を魔王より貰っている俺はまず地面に魔法陣を描くと、全く戸惑うことなく魔人をその上に投げて積み上げていく
ちなみにこの魔法陣は俺が独自に作り出したもので魔力消費量に比例して質量制限なく対となってリンクしている魔法陣に転送することが出来るものだ
そしてここにある魔法陣と対となっている魔法陣は魔王城の広間に勝手に設置してきた
勝手にやった理由としてはこのことを話すと欲しがる輩が出るかもしれないからだ(特にゼラスとか)
俺は急に送り付けるのは流石ダメだろうと思いゼラスに報告するべく特殊魔法・念話を使ってゼラスに念話を送る
『あーテステス、マイクのテスト中。そちら聞こえますかー?』
とふざけた念話を送ると
『ん!?この魔力はロアか?いったいどうやって念話を俺に送ってきてるんだ?』
とゼラスと思しき奴から返信が来た
俺は質問に軽く答えながら要件を手短に言う
『ちょっとした魔法だよ。それより今からそっちに魔人軍の奴ら転送するからな』
と言うとゼラスは
『なっ!?ちょっと待て、転送するとはどういう事だ?それに無事戦闘は止めれたのか?』
と慌てたように聞いてくる
それを受け俺は
『戦闘は無事止めれたさ。とりあえずそいつら全員をそっちの広間に送り付けるからさ、じゃっ、時間が無いからそゆことで。あっそうそう、リーニャが、お父さん仕お仕事頑張ってね、だってさ』
と言いたいことを全部言い、ぜラスが必ず機嫌が良くなるだろうリーニャからの伝言を伝えると
『えっ!ちょっとま・・』
となにかゼラスが言うとしていのを無視して念話をぶち切った
ちなみにこの念話は俺が魔力の波動を覚えているやつには全員一方的に接続することが出来る
ゼラスが驚いたのはこの世界で念話は一定の職業又は魔道具を介してではないと不可能だからだ
俺は不可能を可能にする男………ってね|ω・)
そうしてとりあえず伝えることだけ伝えた俺は魔法陣を起動させる
そして俺は魔力を込めると魔法陣を発動してこの場にいた全ての魔人達を送り飛ばした
まぁ向こうでは少し慌ただしくなるだろうがお疲れ様ってことで
そして魔人達を適当に片付けた俺はセリア達の元へと戻っていった
俺がセリア達の元へと戻ると4人はきっちりと手伝ってくれていたようで人間軍とクラスメイト達が綺麗に並べてられていた
ちなみにリーニャはその間ずっと魔法の無駄打ちをして遊んでいたようで周りに小規模なクレーターが多々見える
最近魔法乱発マシーンみたく打ちまくってるので少し将来が心配だ
俺はとりあえず4人に声をかける
「4人とも移動ご苦労さま、魔人の方も無事終わらせてきた」
と言うと希暗が
「呂阿もお疲れ、でもこの人達をこれからどうするつもり?」
と聞いてきた
なので俺はそれに
「俺が出発した後に目が覚めるようにしておくよ。目が覚めたら暴れていたやつも魔人達もいないんじゃ自分の国に帰るだろ」
と答える
すると希暗だけでなく桜前と白月も納得が言っているようなのでこいつらはそのまま放っておこう
するとセリアが
「万が一魔人の国側に進行するといったことをした場合はどうなされますか?」
と聞いてきたので
「それは今からやるさ、ちょっと見てな」
と言うと俺は魔人の国のある方へと向く
そして
「中級土魔法・土壁」
を唱えた
すると先程まで魔人軍と人間軍が対立していた中間地点、先程までクロアがいた当たりに高さ15m長さ3km程のバカでかい土の壁が出来上がった
それを見て希暗達3人は唖然としている
それもそのはず通常この魔法は使用者の目の前に身体を隠せるくらいの土の壁が出来上がるだけである
だが魔力を大量に、しかも密度を高める感じで練り上げてから使うと別次元の効果が表れると言ったわけだ
俺は唖然としている3人ともはや慣れてきているセリアとリーニャに向けて
「これで大丈夫だな、じゃあそろそろ行くぞ」
と声をかけた
それを受けセリアとリーニャはそれぞれ
「りょうかい〜」
「分かりました」
と答える
そしてさっきまで唖然としていた3人も
「・・・もう呂阿がなにしても驚かないよ……」
「こんな魔法見たことない……凄い…」
「流石神楽君だね」
と3者3葉な反応であったが俺の後に着いてきてくれた
そして俺はクロアの元に向かうと希暗達に向かって
「今からこいつの背中に乗っていくから、高いところダメな奴いる?」
と聞いた
すると希暗と白月が恥ずかしそうに
「僕は高いところちょっとだめかな…」
「私も高いところは………」
と言ってきた
それを聞いた俺は
「じゃあ2人は俺が両手で支えておくから眠っとく?」
と聞くと2人とも頷いたのでつくまで魔法で眠ってもらうことにする
一応俺は桜前にも聞いておく
「桜前は大丈夫か?」
それを受けた桜前は
「問題ないわ……多分」
とあまり自信なさげに答えていた
まぁ無理そうだったら2人と同じように眠っておいてもらおう
その後セリア、リーニャは自身の魔法で
希暗、白月は眠って貰っているので俺が抱えて、桜前は乗るまでの間背中にしがみついてもらった
そしてクロアに6人全員が乗ったのを確認した俺はクロアの背中に快適空間を作りながら
「クロア、全速力でスリイアの王都に向かってくれ。多分魔獣の反応が多いほうだ」
と指示を出すとクロアは頷き飛び上がった
そしてスリイアの王都への道のりを進み始めた
その間俺は
(少し道草くったけど何とか間に合えばいいな………。何としてでもフロリアや旦椋は助けないといけないからな)
と考えながら先を急いだ
……To be continued →