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第4章・突然の告白

俺は希暗と共に桜前と白月のいる方へと歩いていく

そして目の前に辿り着くと今まで張ったままであった結界を解いた

すると桜前は希暗の方に飛びかかるように向かって来ると肩を掴んで


「大丈夫!?怪我はない?それとさっきの力は?」

と心配そうに言った

それを希暗は


「大丈夫だよ、さっき呂阿が全部治してくれたからね。とりあえず落ち着いて玲奈」

と言って桜前を宥める

希暗の言葉を聞いて少し落ち着いたのか次は俺の方に向かって


「・・・あなた本当に神楽君なの?さっきまで甲冑を来ていた時と声も雰囲気も全然違うんだけど」

と疑うような目で言ってきた

俺はそれに対し


「あの甲冑には変声魔法とか色々と魔法を掛けてるからな、それに雰囲気は力の込め具合の差だ。希暗が確認した通り俺は本物の神楽呂阿だよ」

と苦笑しながら言う

それをフォローするかのように


「ちゃんと呂阿本人だよ玲奈。さっき2人しか知らない秘密を知っていたから間違いないと思う」

と言ってくれた

すると桜前は再び口を開き何かを言おうとしたがそれを遮るように


「神楽君!・・・生ぎててよかった………」

と泣きながら白月が俺に抱きついてきた

突然の行動に流石の俺も思考が停止する

白月にこんなことされるような覚えは俺には一切ない


困惑の中他の2人を見ると桜前は驚いたような表情で固まっているが希暗の方は何か知っていそうにこちらを見て苦笑している

その後少し経っても白月はまだ俺に抱きついたまま泣いているのでとりあえず俺は希暗にこの様子について何か知ってるのか聞いてみる


「おい希暗、この状況について何か知っているなら教えてくれ」

と俺が言うと希暗は困ったように頭を掻きながら


「えっーとね・・・呂阿は気づいてなかったかもしれないけど………やっぱりこれ以上は本人から聞いてほしい、僕にははっきりと言えないよ」

と返してきた

仕方ないので俺は桜前にもヘルプを求める


「なぁ桜前、お前白月の親友だったら何か知ってるだろ?教えてくれよ」

と言うと

それを聞いた桜前は少し考えた後


「・・・勿論知ってるわよ、でも教えない。それはやっぱりちゃんと歩自身に聞きなさい」

と断られた

仕方ないので俺はまだ泣いている白月に戸惑いながら聞く


「・・悪いがちょっと泣き止んでくれるか?それでこの行動について説明してくれると助かるんだが………」

と言うと

白月はまだ少し涙を流しているようだったが俺から1歩離れて


「急にごめんなさい………。でも神楽君が生きてたことが嬉しくてついこんなことを………」

と言うと、自分がした行動をよく思い出したのか顔を真っ赤にして下を向いた

それを聞いて俺はますます困惑しながら白月に質問する


「喜んでくれるのは嬉しいが………。白月って俺のこと嫌ってるんじゃなかったのか?いつも俺と目が合うとすぐ下向いて桜前の後ろに隠れていたような気がするんだが」

と俺が言うとそれを聞いた白月は


「違うよ!神楽君のこと嫌ってなんかないよ!むしろ高一のころからずっと好きだったんだよ!」

ととんでもない発言をしてきた

これには再び俺も固まるしかない

他の2人も突然の告白を聞いて驚いたように固まっていた

そんな俺達を見て自分が何を言ったのかを認識した白月は湯気が出てそうなくらい顔を真っ赤にして


「ふぇっ!い、いまのはそうじゃなくて…………いや、好きっていうのは本当で………」

とかなりしどろもどろになりながら言ってくるが俺は今思考停止中である

俺の特技現実逃避は発動までにタイムラグはコンマ1秒しかない


そして何かごちゃごちゃと誤魔化していた白月であったがついに覚悟を決めたのか深呼吸を1回すると


「そ、その!私はずっと神楽君のことがしゅきでした!」

と噛みながらも本心を伝えてきた

これによって現実から逃げていた俺の意識は現実世界へと戻ってくる

そして白月はこちらを涙目で見て俺の返事を待っている


白月の告白を聞いて俺は


(俺、白月に何かしたっけな……ずっと怖がられてると思ってたのに。うーんどうしよう、告白されるのは嬉しいんだが既にセリアがいるかならなぁ……とりあえず理由を聞いてみるか)

と思い口を開く


「・・・えっと白月はいったいいつからその……俺のことが好きだったんだ?去年なんてほとんど絡みが無かったと思うんだが………」

と俺が言う

それを聞いた白月は


「・・・私が神楽君のこと知ったのは入学してすぐの4月だよ。詳しく言うとその時期に神楽君に助けてもらった時からだよ、神楽君は覚えてないかもだけど。それにその後も何回か色々と助けてもらったりしてるよ!」

と言ってきた

俺はまだ理由がよく分からないので引き継ぎ質問する


「4月?去年は確か白月と違うクラスだったはずだけど何か関わることあったか?」

と俺は聞く

すると


「やっぱり分かってなかったんだね……。私は確かにあの時神楽君に不良から助けてもらったよ、そのせいで神楽君の変な噂が流れ始めたけど………」

と悲しそうに答えてきた

それを聞いて俺はやっと理解できた


「!?ということはあの時不良に絡まれてたの白月だったのか。・・・・あの時絡まれてた奴の顔をよく見なかったけど同じ高校だったんだな」

と俺は言う

そして俺の高校デビューの失敗の原因となったあの事件のことを思い出しはじめた





……To be continued →

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