第4章・呂阿の計画
俺はリーニャを肩のでっぱりに載せ人間軍の方へと歩いていきながら計画の第一段階が上手くいったことを甲冑の下でニヤけていた
ちなみに俺がセリアとリーニャに話した計画はこんな感じだ
まず魔王城に凸した際と同じようにセリア曰く変な格好をして魔人達の前に飛び出す
そしてその際に邪神関係のことを含めた決め台詞を言うことで反応が大きく出るであろう裏切り者を炙り出すという流れだ
この時に上手く反応を隠すレベル、つまり幹部以上がいれば厄介だったが話によると現在幹部は俺が捉えているグロスを含め前回の深淵死霊王に消されたのが1名、今スリイアにて魔獣の復活を進めているのが1名の計3名である
これらの情報は魔王城に泊まった日の夜にグロスの口を強制的に割らせたことによって手に入れたものである
もちろん情報をきちんと絞り出した後もグロスは俺の作った空間の中でおねんねしてる
つまりこの後すぐにスリイアに向かわねばならないという事だ
そして無事邪神関係者を炙り出せたら残りの魔人達は手早く無力化する
ここまでが計画の前半部分である
そして今から後半部分の計画である・何とかして再開を上手くやり過ごしましょう・という内容だ
ただクラスメイトの目の前に出るだけじゃ何が起こるかわからない、だから俺は人間側の裏切り者を探すついでに人間軍を相手どることによって力を示してからあの時の理由を説明することにした
まぁそんなに上手くいくとは思ってないができたらいいなぁー程度である
ちなみに今更ではあるが俺の服装は某野菜の王子が好んできる戦闘服のような黒色の甲冑、リーニャの服装は前回と同じような魔法少女的な格好の白版(モデルはな〇は)、セリアは女騎士のような顔に防具は付けないタイプの銀色に輝く装備をしている
そうして計画の再確認をしてから俺とリーニャは人間軍の目の前に立つ
人間軍はクロアにずっと気を取られていたが俺達の姿を確認すると騎士団をはじめとして徐々に戦闘体勢にはいっていく
そして全員が戦闘体勢になり陣を組み終わったのを確認してから先頭にいたラハットが話し掛けてきた
「・・・お前達は何者だ?これ程強力な魔獣に乗って現れたかと思えばあっという間に魔人の反応が全部小さくなった………。いったい何をしにここへ来た!?」
と後半強い口調で聞いてくる
それを受けて俺は答える
「さっきも魔人達にいったが我らは邪神復活を計画する者達、悪いが貴様達は全員生贄になってもらう」
と言うと何故かリーニャが
「リーニャの魔法で全員倒すの!」
とまたまたアドリブをはじめる
まぁ今回は別に問題ないんだけどね
それを聞いたラハットは
「ふざけるな!そんな馬鹿げた理由でやられる訳にはいかない。全員武器を構えろ!相手はたった2人とおそらく黒龍の強個体だ。気を引き締めてかかるぞ」
と人間軍に指示すると
人間軍やクラスメイト達は
「「「「おおーーー!!」」」」
と全員もはや戦闘準備万端だ
この展開は最終的にどっちにしろ力を見せつける予定だったので丁度いい
それに先程の俺の台詞を受けての反応でこの中には邪神関係者がいないことも分かったしな
俺はまだクロアの背中で小さくなっているのセリアに
「おいセリア!悪いがリーニャを見ててくれ。リーニャ、クロアの背中に乗るんだ」
と言うとリーニャは
「ええ〜!リーニャも戦ってみたいよー」
と言ってきたので
「今回は人間相手だから俺がやらないといけないんだよ。心配しなくても後少ししたら思いっきり魔法打てるからさ」
と小声で耳打ちすると
「本当!?約束だよロア!」
と笑顔で言ったあと覚えたての飛行を使ってクロアの背中へと戻っていった
それを見て俺は
「クロア、少し後ろに下がっててくれ。こいつらは俺ひとりで充分だから」
と言うとクロアは後ろに少し下がった
ちなみにクロアには何かあったらすぐ飛ぶように指示をだしてある
その様子をみたラハットが
「貴様ひとりで我々全員を相手にだと!?舐めるのもいい加減にしろ!構わん、全員突撃ー!」
と言った
それを受け周りの兵士達かま武器を構えこちらに向かってくる
こんな挑発に簡単にのるあたりやっぱり軍関係の奴らはアホかもしれないな
俺ならここまで言われたら逆に様子見をする
そんなことはさておき目的はクラスメイト達のうち一部の奴らの腕試しだ
その他周りの奴は別にいらない
俺はまずクラスメイト達のステータスを確認していく
そして先程も使った半人の覇気をクラスメイトの一部が残るように調整して使用する
すると向かってきていた兵士は糸が切れたように倒れ込みはじめる
そしあと俺がスキルの発動をやめた時立っていた人間軍はラハットのみ、クラスメイト達では遠山、近山、近藤、希暗、桜前、白月のみとなった
ラハットが残ったのは単純に実力だ
それを見てラハットは驚いたよう
「くっ・・・・・・貴様!いったい何をしたんだ!?」
と聞いてくる
なので俺は
「ただの威圧さ。これも受けられないようじゃ俺の相手には到底ならないな」
と言い放つ
それを聞いて更に
「ただの威圧でこんな事が出来るわけがない!いったい何の魔法を使ったんだ!?」
と聞いてくる
だが律儀にしたことの内容答えてやる必要も無い
俺はラハット達の方に向き直ると
「知りたければ我に打ち勝つことだな。残るは貴様達数名だけだ、全力でかかってこないと死ぬぞ?」
と厨二くさく言うと背中に背負ってあった身の丈ほどの大剣を抜き放ち構えた
……To be continued →