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間幕・初の戦場へ

《side 希暗》



部屋に入った希暗達は王から依頼された明日からのことについて少し話し合う


「玲奈も白月さんも明日の準備はだいたい終わってる?」


「そうね、大体の準備は終わったわ。装備はこの前鍛冶師に整備してもらったばかりだから特に問題はなし、道具類も明日支給してくれるってさっき言ってたから大丈夫だと思うわ」


「私も大丈夫だよ。一応身を守る魔道具も魔力回復のためのポーションも結構な数揃えているからね」


「僕も装備は使って無いし、道具類も支給されるなら大丈夫そうかな。・・・それにしてもいよいよ本格的な戦争になりそうだね」


「そうね……。一応私達はこの国を守っていかないといけないわね、まぁ本当に危なくなったらこの3人で逃げるのもありだけど」


「そうだね、あまり人とは戦いたく無かったど…それも仕方ないんだよね……」


「・・・・・まぁ、そうだね。本当は誰もこんな戦いなんて望んでないと思うけどこの国を滅ぼさせるわけにはいかないからね。だけど万が一の時は2人は当たり前だけどクラスメイト達が危なくなったらそっちを優先するつもり」


「そうよね、まだ2ヶ月しかこの世界に来たからたってないのに王都でもリバールでも仲良くしてくれる人もできたもんね」


「私もそうだよ、みんな多分失いたくない人ができたはずだよ。・・・・・もう誰にも死んで欲しくないから」

そう白月が言うと3人は悲しげな表情になる

やはり既に1人大切な人を失っている分また失うことがあるかもしれないと思うと怖いのだろう

そして3人の間に沈黙が訪れる


しばらくして沈黙がまだ続いてると突然部屋をノックする音が聞こえてきた

誰か分からないがこんな夜遅くにこの部屋を尋ねる人なんて今までいなかった

希暗が強くなったのを示してからはこの部屋には桜前と白月以外に来たのは誰一人いない

不思議に思い希暗がドアを開けるとそこには魔法の袋を片手にもった旦椋がいた


旦椋は希暗の姿を見ると


「ごめん、こんな夜遅くに。明日から出発だから便利な道具もってきた。あと、、、少し話がある」

と言ってきたのでとりあえず希暗は部屋の中に案内する

旦椋は桜前と白月にそれぞれ軽く会釈すると話を切り出す


「戦闘組は明日から魔人の進軍を阻止するために出発のはず、だから私の作った魔道具をもってきた。良ければ使ってほしい」

と言うと旦椋は魔法の袋から3つの腕輪と何が分からないがボールのようなもの3つを取り出した

それを旦椋は説明していく


「こっちの腕輪は黒晴に前渡したやつの改良版、今回のは3度だけ大きな衝撃を無効化することが出来る。そしてこっちの玉は幻惑玉、範囲はあまり広くないけど使うと煙が出てきてそれを吸った相手は混乱状態にすることが出来る。だけど魔法防御力とか状態異常への耐性が高い人には効かないと思う。でももし激しい戦闘になったら役に立つはず」

と言ってくれた

それを聞いた希暗達は


「ありがとう旦椋さん、今回もわざわざ持ってきてくれて。前回も凄く助かったよ」


「ありがとうね旦椋さん、大事に使わせてもらうわ」


「ありがとう瑠奈ちゃん、私も大事に使わせてもらうね」

と口々にお礼を述べた

その後再び旦椋が口を開く


「うん、3人のために作ったから役に立ってくれると思う。・・・・・それで、もう一つ大事な話がある……」

と真剣な表情になり旦椋が言うと

あまりにも旦椋が真剣な雰囲気だったので


「・・・分かった、聞かせて欲しい」

と希暗達も真剣な表情で聞くことにした

それを受けて旦椋は


「・・・分かった………。それじゃあ話す、、、話の内容は呂阿のことについても関係してる」

そう言い旦椋は語り始める

そしてその話は希暗達にはあまりにも衝撃的な内容であった………



その後話終えると旦椋は自身の部屋へと戻り、それに続くように桜前と白月も戻る

しかし2人の表情は話を聞いたことによってかなり苦しいような感じであり希暗は何も言わず目を閉じてベッドの上に横になっているばかりであった





日は変わり出発の日の朝

異世界人である希暗達は戦闘組のクラスメイトが全員王城の城門前に集められておりその横にはこの国の軍隊の兵士達も揃っておりみな少し不安げな様子をみせていた


そんな中希暗は昨日話の内容を忘れることが出来ずこれから起こるであろう魔人との戦闘の事など何も考えていない

それは恐らく隣にいる白月も同じであろう

桜前は2人の様子がおかしい事に不安をいだいていたがあんな話を聞かされれば無理もないと思っていた


そうしているラハットがこの場にいる全員に聞こえるように大声で


「よく集まってくれた諸君!我々はこれから魔人達の侵略を阻止するべく4国の中央に位置する平原に向かって進軍していく。異世界人のお前達にはおそらくこれが初めての対人戦となるだろう、不安があるかもしれないが頑張って付いてきてくれ。それでは今から出発する!」

と号令をかけた

そしてラハットを先頭にスリイア国軍、希暗達異世界人、騎士団の兵士の順番で目的の平原までの進軍が開始されることになった


この時ここにいる全員が戦闘の覚悟を決めていたが

よもやあのような誰もが唖然とする結果になろうとは誰1人予測できないのであった






……To be continued →

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