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第3章・後処理の終わり

魔獣達を殲滅し終えた俺はひとまずセリアとクロアと合流する

そして2人を労うと共にこれからの予定を軽く伝えておく


「2人ともお疲れ様。本当に今日は頑張ってくれた、まじで助かったよ」

と言うと


「いえ、ロア様のお力になれて私も嬉しいです」


「私も主様のお力に慣れたこと誇りに思います」

と言ってきてくれた

そんな二人の言葉を少し嬉しく思いながら俺は続ける


「とりあえずこの後1日ここで休息して行こうと思っている。そして明日の朝から人間と魔人との戦闘を止めるべくこの国を離れ移動を開始する予定だ」

と伝える

この時俺は少し気がかりな事があったため今日ここで休息をとるのもそれを確かめるためだ


それを受けて2人が了承を返してきたので、とりあえずクロアには元の異空間に戻ってもらうことにする

その際同じ空間にいる魔人3人はもう処理していいことを伝えた

もう特に用もないしゼラスから処分の許可はもらっているからな

そして俺はセリアと2人になると後処理をしているゼラスの元へと向かっていった

俺達が近づいていくとこちらに気がついたのかゼラスが話しかけてくる


「2人とも今回は本当に助かった、魔人達を代表して感謝する。・・・悔しいことだが我々では封印されていた魔獣を倒すことが出来たとはおもえないからな………」

と本当に悔しそうに言ってきた

まぁ仕方ない、深淵死霊王ダークネスリッチーは魔人達と相性があまり良くない

人間が使う光魔法がないとかなり苦戦するだろう

その部分からも昔は3種族が協力していたことが伺えた

多分他の国に封印されているやつも揃ってその国の人達にとって戦いづらい相手となっているだろう

その事実を含めつつ俺はゼラスに提案をする


「まぁそれは仕方ない、あいつは光魔法無しじゃきつかったからな。それで提案だがここの魔獣の死骸の後片付けは俺がやっておくから魔人達は先に王都に戻ってやってくれ」

と俺が言うとゼラスは少し考えてた後


「それは助かる、本来こちらがそれもやらないと行けないのだが今は王都の人々を安心してやらないとな。それに勇敢に戦って散った奴らもちゃんと弔ってやらないといけないからな…………」

と返したきた

その後俺とゼラスはこの後の後処理をどうするか話し合う

そして俺とセリアはここら一体の掃除が終わったあとに魔王城に向かうということで話がついた

使える素材なんかがあったら回収しておくよということもついでに伝えておく

多分俺が切ったり殴ったりしたやつなら多少は原型をとどめているはずだ

そして魔人達が亡骸を持ち魔獣の死骸以外の後処理をした後王都の中へと全員向かって行ったのを見届けた俺はセリアに少し待っているように言うと魔獣の残骸の処理をはじめる


方法は至って簡単だ

高速で動き回って1個1個燃やす

時々原型を留めてて使えそうな素材があれば適当に回収していく

ただそれだけの簡単な作業だ

新しく魔法を使っても良いけどこれ以上地形に影響を与えるわけには行かないので自重しておいた

そして約30分ほど動き回った結果、当たりに散らばっていた死体は全部綺麗に消え去った

そして俺はさり気なく


自作オリジナル魔法・植物促成ナチュラルモーション

を使用して荒野とかしていた辺り一帯を全て草原に変えておいた

あまりやりすぎると大森林になっちゃうのでかなり魔力を抑えておく

結果としてサバンナみたいな草原になってしまったけどまぁ問題ないだろう

そして後処理を全て終えた俺はセリアを連れて魔王城へと向かっていった






王城への向かう途中王都の様子を見渡しながら向かっているとやはりちょっと不安げな雰囲気が醸し出ていた

特に広間には犠牲者の遺体が並べられており家族が王都守るために犠牲となってしまったような人達は悲痛な表情をして泣きながら遺体に縋っている


それを見たセリアは少し悲しげな表情をしていた

多分今までに自分の周りで亡くなった人がいるのかもしれない

俺はまだ大切な人を失う悲しみを知らない

元の世界でも物心ついてからはそのような事を経験していないし、この世界に来てからはこの理不尽な力で全てを守りきってきている

悲しみに暮れる魔人達を見て俺は絶対に誰も失わせないことを再度強く誓った

そして少し歩くと俺とセリアは城門にたどり着く

すると俺達の姿を確認した門兵が


「お待ちしておりました御二方、魔王様が広間でお待ちになられています」

と言いながら門を開いてくれた

俺とセリアは門兵に軽く会釈をした後魔王城の中へと入っていく

そして魔王城の中を進んでいき広間にはいるとそこには来た時ように魔王を中心として魔人達が揃っており魔王の横にはエマとリーニャがいた

すると何かそわそわしている様子だったリーニャは俺を見つけるなり


「ロア、おかえりなのー」

と言いながら走ってこちらに来て飛びついてきたので腹に直撃する前に受け止めて肩車の体勢へとうつす

それを表情を歪めながら睨んでいる奴が1人いたがスルーする

俺はリーニャを肩車の体制に移動させると口を開く


「とりあえず王都の外の魔獣の残骸は全て後処理完了だ。ついでにその土地のアフターケアもしておいたしな」

と俺が言うと


「分かった、協力感謝する。してお前達はこの後どうするつもりだ?我らの軍と人間との戦闘を阻止しに行くのであろう?」

とゼラスが聞いてきたので答える


「今日は流石に休ませてもらうよ、出発は明日の朝だな。それで良ければ寝るために一部屋借りたいんだが大丈夫か?」

それを聞いてゼラスが答える


「ああ勿論だ。この国の救世主に一部屋も貸さないとなれば魔王の名が泣くからな。今夜はリーニャと話しをすることもあるだろう、あまりもてなせぬがゆっくりして行ってくれ。私も聞きたいことが少しあるしな」

と言ってきた

そしてこの一言で一旦お開きとなり

とりあえず回収できた魔獣達の素材をゼラス達に渡した後、俺はリーニャを肩車したままセリアを連れて借りる予定の部屋へと案内されることになった






……To be continued →

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