第3章・深淵死霊王との激闘擬
俺が聖剣を召喚すると深淵死霊王は顔を顰めながら反応する
「その忌々しい聖の波動・・・・・その剣は聖剣か!?聖剣を扱えるとなると貴様はあの忌々しき女神共に選ばれし英雄のようだな。だがそれぐらいでは我には到底届かんぞ!」
と言うと魔力を鎌に集中させると
「上級闇魔法・闇纏」
と唱えた
すると鎌に黒色の炎のようなものが纏われる
見ているだけで鳥肌がたちそうなくらい禍々しい
そして
「まずは小手調べといこう。せいぜい我を楽しませてくれたまえ」
と言うと深淵死霊王は俺へと切りかかってきた
ちなみに足は無く浮いているためほぼ瞬間移動並の速さだ
まぁ別に見えるから問題ないんだけどね
俺は聖剣に魔力を込め聖剣の輝きを強くすると闇を纏った鎌を受け止める
キィィィィィィィーーーン!!!
と甲高い金属音と衝撃波を生み出しながら二つの武器が交錯する
そして鍔は無いけど鍔迫り合いのように俺と深淵死霊王は力比べをはじめた
やはり伝説の魔獣だけあって魔法の方に能力が傾いていてもかなり力が強い
だが所詮SSランク
悲しきことに俺の筋力には及ばないんだな
俺は一瞬だけ全力の力を込めると深淵死霊王を鎌ごと弾きとばした
力比べですら負けるとは思っていなかったのだろう
虚を疲れたように驚いた雰囲気を出しながら再度こちらに向かって問いかけてきた
「貴様!本当に人間なのか?我と力勝負をして張り合える人間族など見たことがないぞ」
と言われたのでここは適当に返す
「お前達が封印されている間に色々かわったのさ。さぁ、つづきをやろうぜ」
と言い俺は聖剣を構えた
それを受け
「よかろう。では参る」
と深淵死霊王は言うと再び俺に切りかかってきた
その後は少しの間普通の奴らには到底見えないであろう剣戟戦が繰り広げられた
俺と奴との剣と鎌がぶつかる度に周りの地形が少しつづ変化している
剣戟の間に深淵死霊王は幾度か魔法らしきものを無詠唱で混ぜてきていたがかまくことなく俺は聖剣でそれを切り裂いていた
そして数分間打ち合ったのちに俺達は一旦後退し武器を下ろす
既に周りは切り開けて封印していた祠も既に消し飛び至る所に窪みが見えている状態だ
俺は打ち合っている間自分から攻めることはせずにひたすら深淵死霊王の攻撃を受け続けていた
それを手が出ないと勘違いしたのか
「貴様の力量はだいたい分かった。そろそろ飽きてきたのでこの戦闘に幕を引かせてもらう」
と言うと鎌をどこかにしまい込む
恐らく俺と同じ魔法による武器召喚の類であろう
武器をしまったということはこれからは本格的に魔法を使うということだ
とりあえず俺もそれに付き合う
「俺もそろそろ接近戦は飽きてきたところだったから丁度よかったよ。それじゃあお得意の魔法を見せてくれ」
と言うと俺も聖剣をしまい込んだ
それを聞いた深淵死霊王は嘲笑うように
「よかろう、精々いきがっておるといいわ。望み通り貴様等到底及ばない魔法の真髄を見せてやろう」
と言い魔力を練り始めた
魔導王の俺に魔法を語るなんて片腹痛い(笑)
俺も応戦すべく魔力を練り始める
先に魔法を使用したのは深淵死霊王の方であった
「上級風魔法・懺列暴風」
と言うとこちらに向かって地面を抉りながら竜巻みたいなのが飛んでくる
まずは様子程度の力で対応していく
「ならこっちも、上級風魔法・懺列暴風」
そう言うと俺も同じ魔法を発動した
大きめの爆発音をだしながら二つの魔法は2人の中心よりやや俺よりの場所でぶつかる
上級魔法同士の衝突はかなりの衝撃を生み出す
2つの魔法がぶつかったと思わしき場所には大きめのクレーターが出来ていた
そして砂埃が晴れた後深淵死霊王が俺の様子を見て口を開いた
「貴様いったい何をした!?たかが上級魔法とはいえそう簡単に同じもので打ち消せるわけがないぞ!」
と言ってきた
まぁこんなこと言うのは恐らく俺が無傷だからだ
基本先打ちの方の魔法と同じ魔法を後からぶつけても後打ちの方がダメージを受けるからだ
そのへんを俺は上手く調整しておいた
そして俺はもっと強い切り札的なものを切らすために挑発していく
「おいおい、まさか伝説の魔獣の魔法があんな程度なのか?あのレベルだったらこの世界にはゴロゴロしてるぞ(大嘘)」
とため息をつきながら言う
すると案外簡単に挑発に乗ってきた
「ちっぽけな存在の人間風情が戯言を!!そこまで死にたいなら望みを叶えてやろう。我の魔法の全てを見せてくれるわ!」
と怒鳴ると深淵死霊王は魔力は両手に込め始める
そして俺の方へ向けてきた
すると深淵死霊王の両手から無数の魔法が繰り出されてきた
どうやら無詠唱で魔法を使っているみたいだ
だが魔法のレベルは初級や中級のものばかりで良くて上級どまりだった
そして詠唱により高威力の上級魔法も打ち込んでくる
俺は少しガッカリしながらこの魔法をどう対処するかを一瞬考える
そしてある考えを思いつくと実行することにした
そして無数の魔法が俺の元へと届き
多数の爆発音と地形がどんどん変わっていくレベルの衝撃が当たりに広がっていった
そして深淵死霊王が1度俺の様子を確認するために魔法を打つのをやめ様子をみてしていると
突如砂埃が晴れそこにはいつも通り無傷の俺がいた
片手には魔王城に凸した際の剣を持っている
「さてここからは俺も少し力を出そう。さぁ第2ラウンドの始まりだ」
と言うと俺は剣を構えた
……To be continued →