第3章・魔王城に凸&お巫山戯
クロアに乗った俺達が王都に近づくとどうやら外に出ている魔人達がクロアをみて大慌てしているようであった
よく見ると軍みたいな格好の魔人達がこちらに向かって魔法を放っいるようであったが届くわけもない
それのまま俺達は魔王城の真上にくると早速行動にうつることにする
まず俺は魔王がどこにいるのか見つけるため感知スキルをフルに使って魔王城全体を探す
スリイアの王城と比べても遜色ないレベルの魔王城だが今の俺の実リキなら全範囲を把握することができるのであーる
すると丁度タイミングよく会議でもしているのか大きな反応が集まっている部屋が見つかったので
「クロア、あの辺をブレスでぶち抜いてくれ」
とクロアに俺が頼むとクロアが火のブレスを吐き轟音と共に壁にどでかい穴が空いた
狙ったとおりの場所に穴があき、中には広間のような場所に多数の魔人がいるのが視認できた
やってから考えたのだけど壁の修理やこれによって怪我した人は後でなおしておこう
阿呆な計画に気をとられてすっかり失念していた
たが今はこの茶番を楽しむことにする
「よしリーニャ今から行くけど準備はいいか?」
と俺が聞くと
「問題なーし!」
と元気いっぱいの返答がリーニャから返ってくる
笑顔から見て取れるようにリーニャはこの状況楽しんでいる様子だった
まぁクロアに乗って飛んでいる時からはしゃぎっぱなしだったので嘸かし楽しいのだろう
そしてセリアとクロアに俺は
「ならセリアとクロアはこのまま待機していてくれ。下に来ても良くなったら呼ぶから」
と指示を出したあと
「「分かりました」」
という返事を確認してから俺はリーニャを抱き抱えクロアから飛び降りた
もちろんただ飛び降りたのではなく上級風魔法・飛行を使って上手く穴の位置に向かえるようにしている
そうして俺とリーニャは無事に穴の位置を通り広間へと華麗に降り立つ
俺達の姿を見てもなお状況がいまいち呑み込めていない魔人達に向かって早速俺達はお巫山戯を開始する
「はーはっはー、我こそは正義の味方ジャスティスホワイト!今日もみんなのために戦うぜ」
と俺が変なポーズを決めながら言う
そんな俺に
「ワーハッハー、わたしは正義の味方ジャスティスブラック!魔王様を倒しにきたの!」
とノリノリのリーニャが続いた
ちなみに二人の格好も俺の固有技能の無駄遣いにより格段にふざけた衣装となっている
俺は全身白に輝く甲冑に自身の身の丈くらいの大剣を構えている
リーニャは元の世界の魔法少女的な格好によく舞踏会で使われるような仮面をつけて手には俺作の魔法の杖を持たせている
魔法少女のモデルは某2人組の〇〇キュアの黒だ
突然城の壁が壊された上に、奇怪な2人組は来たとあらばどんな奴でも大抵は思考が停止するだろう
だが流石魔人の上の立場のやつらだ
一部の奴らは数秒の後立ち直ると俺達に向けて戦闘体制をとった
その中でも最も反応が大きかった奴が話しかけてる
「お前達は何者だ!ここが魔人の国の中心であることをわかってた上でやっているとしたら覚悟は出来ているだろうな?」
と言いつつ俺達に向かって殺気を飛ばしてきた
だがリーニャの姿をよく見ると
「ん?ちょっとそこの黒い服のやつはリーニャじゃないのか………?」
と首を傾げだした
周りの魔人達もようやく全員われにかえったのか戦闘体制を保ったまま俺達のやり取りに注目している
するとリーニャが
「違うもん、リーニャは正義の味方ジャスティスブラックなんだもん!」
ともはや名前がモロバレの返答をする
そんなリーニャに
(名前言ってるやんけー!)
と内心突っ込みながらもお巫山戯を続けるべく俺は口を開く
「ここが魔王のいる城ということは分かっているさ、なんせ俺達は正義のために魔王を倒しに来たんだからな!」
と俺がノリノリで言うと
またもやリーニャがアドリブをかます
「あーはっは〜、今からお父さんを倒してリーニャが新しい魔王になるんだもん!」
と言った
これを聞いた魔王らしき魔人は
「そ、そんな・・・・リーニャがついに反抗期に…………」
と地面に手をつき本気で項垂れている
やっばりただの親バカだ
するとその隣にいた女性が口を開く
「そんなことで何項垂れてるの。そんな姿見せたら本気であの娘に嫌われるわよ?」
と魔王っぽい奴に叱責した
それを聞いた魔王は飛び起きるように立つと
「私の可愛いリーニャがこんなことするはずもない。どうやって私の可愛いリーニャを操った!そこの白の甲冑の変なやつ!」
と俺に矛先を変えてきた
この姿はかっこいいと自分が思っているだけに俺は変な奴呼ばわりされて少々怒である
それに便乗するようにまた女性が口を開く
「リーニャ、おいたはそこまでにしとかないと怒りますよ?はやくそのふざけた格好の人から離れてこちらにきなさい」
と言うとリーニャは
「リーニャは正義の味方ジャスティスブラックだもん!」
と返す
それを聞いて女性は
「リーニャ、もう次は言いませんよ?」
とかなりの殺気をのせてリーニャに言葉を放った
それを受けたリーニャは
「うっ・・・・・・ロア〜助けて〜」
と俺の後ろに隠れやがった
それをみた魔王のような魔人が激昴する
「くそが!!私の可愛いリーニャに触れるんじゃない。この野郎、ぶっ殺してやる!!」
と完全に戦闘モードだ
話をしようとしても無駄そうだ
仕方ないがプランβに変更だ
もうこれは力づくで分からせるしかないだろう
俺は条件を吹っかけながら煽る
「ハッハッハー、ジャスティスブラックはジャスティスホワイトである我と一心同体!返して欲しくば我を倒してみせよ!」
と言い放った
とりあえずぶっ倒して話を聞いてもらおう
いつも力づくじゃんという突っ込みは募集していない
ただ分かってもらえばいいのだ
そう思い俺は剣を構えた
……To be continued