最終章・はい!おしまい(ㅍнㅍ)
そろそろ終わりも近いですね(っ'-')╮=͟͟͞͞♥)) ゜∀゜):
女神達に対して少し怒りを覚えつつ目覚めた俺がまず目にしたものは何が起きたのか全くわかっていない様子のアナザーと同じく俺が復活したことに対して理解が追いついていないセリアとリーニャ
特にアナザーは口を大きく開けて愕然としている
(まぁそりゃそうか。だってこれで勝ったと思ったら何故か相手が強くなって復活してんだもんなぁ…。そりゃ俺だってこーなる、多分)
そんなことを思いながらどうしたものかと考えた俺はついついやってしまう
「えっと〜、まぁドンマイ」
そう言いながらアナザーの肩を叩く俺
するとハッと我に返ったアナザーは俺の手を素早く払い除けたあと少し後ろに下がると
「何故じゃ!何故貴様は動ける!」
と大声で問うてくる
ごもっともな質問だね
そんなアナザーの質問に俺はひょうひょうと答える
「そんなもん俺もよく分からん……って言いたいところだけどさっきお前の姉達から事情説明されたんよね。まぁ簡潔に言うと俺はお前よりも上位の存在になったってことかな」
そう俺がいうとアナザーは俺の言葉を理解したくないとばかりに癇癪を起こしはじめる
「ありえぬ!そんなことあってたまるものか!我より上位の存在などこの世界には存在せぬ」
そう言いながらもアナザーは急に俺に対して魔法による攻撃を仕掛けはじめる
その際に周囲のことは一切に考慮しておらず完全に無差別であり、また威力も今までのより強い
そんなアナザーの攻撃
今までの俺ならば抑えるのですら精一杯であったかもしれない
だが今は全く状況が異なる
「うるせっ!」
そう言いつつ俺が右手を振るうだけでアナザーの放つ魔法はかき消され俺含めセリア達にも一切攻撃が向かうことはない
何の魔法も使用せずにただ少し魔力を込めてそれを放出しながら手を振るっただけでこの威力
身体の傷が完全に治っているのを含めてもどうやら俺がアナザーよりも上位の存在、つまり完全に神になったということに間違いはないだろう
そんな俺を見て後ろにいるリーニャとセリアも
「なんか凄いの……」
「ロア様……」
とか呟いて驚いている
いや、俺も結構驚いている
(流石にパワーアップしすぎじゃね?これじゃもうアナザーを戦闘不能にするのなんて多分簡単にやれるんだけども…)
そう思いつつアナザーの魔法を防いでいると、どうやら俺が軽々と魔法を防いでいたのが気に入らないのかアナザーが
「認めん!我は認めんぞぉぉぉぉ!」
とか言いながら折れている腕を使ってまで殴りかかってくる
そんなアナザーが纏うオーラもしかして今またでもよりも遥かに強くなっているあたり多分アナザーは怒りによってパワーアップするのだろう
だけどそれすらももはや無意味
「大人しくしとけ」
そう俺が言いアナザーに向かって束縛するための魔法を発動するだけでアナザーはピクリとも動けなくなる
「ぐっ……!こんな魔法…!」
そう言いつつアナザーは俺の魔法を解除しようとしているが解除される気配はまるでなく、むしろ俺が魔力を込めて魔法の上書きをする度にアナザーの反応はどんどんと弱まっていく
ここまで差があるならばもはやこの戦いの決着はついたも同然
俺は束縛の魔法によって身動きが取れないアナザーに近づきつつシシリアに頼まれたことを思い出す
(確か力を封印して色んな経験をつませてやって欲しいとか何とか言っていたよな。でもなぁ……なんかめんどくさい仕事も押し付けられた見たいだし本当はさっさとシシリア達のところに送り付けたいんだけどなぁ……。(´Д`)ハァ…、どうしよう。困ったなぁ…)
そんなことを考えシシリアの願いを聞き入れるか今すぐシシリア達のいる場所へと送り付けるかの2択で俺の心は揺れる
前者ならばこのあとのアナザーのめんどうを俺が見なくてはならない
つまり一緒に旅したりするわけだけどセリア達が快く迎え入れてくれるかが心配だ
そして後者ならばアナザーに関する問題は一切無くなるけれども一応シシリア達によって助けられた身
少しぐらい恩返しとして希望を聞き入れることぐらいはしておかないとバチが当たる気がする
といってもめんどくさい仕事を押し付けられたらしいのでそれを考えると些か俺の方が負担が大きい気もしなくもないけれど
そんなわけで俺の心は揺れ動く
どちらにしても多分俺の心労は増加する
そしてどっちを選んでも多分後悔する
みんなの意見を聞いてもいいけれどその前にとりあえずアナザーを無力化しておきたいし、こいつを送り付けるなら今じゃないとシシリア達が姿をくらましそうで怖かったりする
そして考えることおよそ数秒
(うーーーーん……、よし!決めた)
あることを決断した俺は手に1枚の硬貨を作り出す
表には俺の名前を
裏にはシシリアの名前を
そう、コイントスで決めるのだ
「ほれよっと」
そんな掛け声とともに硬貨を指で弾く俺
そして弾かれた硬貨は数十回転したのちに地面に落ちてから何回か跳ねる
そして最終的に俺から見えた名前は………俺の名前だった
つまりシシリア達の希望を聞き入れる選択肢をとる
そういうことだ
そんなわけで取るべき行動が決まった俺は未だに身動きの取れないアナザーに近づくと
「それじゃ今からお前の力を1部封印するから」
と告げると
「自作魔法・限定封印」
と間髪入れずに唱える
するとアナザーは俺の言葉に対して反論する間もなく力を1部封印され、反応値の方もかなり小さくなった
恐らく今ならセリア達と戦ってもほぼ互角、下手すれば負けるぐらいまでは力を失っているはず
そんな力を失ったアナザーは急激な力の消失に耐えられなかったのか意識を手放していたので軽く回復魔法によって全身の治療をしてやってからとりあえず異空間にておねんねしてもらうことにする
一応アナザーは倒したことにしておかないといろいろめんどくさいからね
セリア達にはこのあと説明すればなんとかなるはず
そうしてアナザーを異空間に保管(別名・拉致)した俺は有り余る力を用いて辺りの環境・地形を修復しながらセリア達の元へと行くと一言告げる
「これにて無事に終了かな。みんなお疲れ様、おかげで誰も死ぬことなく終われたね」
そう俺は笑顔でみんなに告げるとセリアとリーニャが
「お疲れ様でした、ロア様」
「お疲れ様!ロア」
といってセリアは身体を起こしリーニャは俺に飛びついてくる
そんなリーニャを優しく受け止めながらも俺はセリア達4人に回復魔法を使用することで今まで意識を失っていた希暗とクロアも起こす
この2人にも後で色々と説明が必要だろう
そんなことを思いながらも俺はやっと終えた最終決戦の結果に概ね満足しながら今後の予定を考えるのであった
……To be continued