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最終章・狼と龍vs犬っころ

《side セリア&クロア》



呂阿とアナザーが平原にて戦闘を開始したのとほぼ同時刻

ここイグノアの王都近辺においても冥腐三首子犬サーラティルケルパピー率いる魔獣達の大群とセリアとクロアを筆頭とした3種族合同の精鋭部隊との戦闘が開始されていた

この戦いにおいてガロ率いる3種族合同の精鋭部隊の役目はただ一つ

それはセリアとクロアの邪魔を他の魔獣にさせないこと

いかに早く2人が邪神の従魔であり他の者達では到底手にあまる実力を持つ冥腐三首子犬サーラティルケルパピーを倒すかにかかっている

あくまで他の者達はそれまでの時間稼ぎをメインとしつつ一定のペースで魔獣達を殲滅していけばいいのだ

それが分かっているからかガロの堅実な指揮もとで皆が慌てることなく戦闘を行っていた


そして作戦の中心である2人

セリアとクロアは王都から少し離れた場所にてメインターゲットである冥腐三首子犬サーラティルケルパピーと相対していた

周りには魔獣はほとんど存在していない

何故こんな状況になっているのかというと単純に冥腐三首子犬サーラティルケルパピーの復活を事前に察知した2人が先に復活予測地点に移動

そして辺りにいた魔獣達を殲滅したのち、呂阿から預かっていた簡易結界MarkIIIを使用して2人と一体以外がこの場に近づけないようにしておいたからだ

そして3種族合同の精鋭部隊達はこの結界を守りつつ魔獣達の注意を自分達に向けてるように戦っている

ちなみに結界の強度としてはセリア・クロア・冥腐三首子犬サーラティルケルパピーの誰かの全力の一撃が数度当たれば壊れるぐらい

なのでセリアとクロアは迅速に冥腐三首子犬サーラティルケルパピーを倒さねばならない


それを理解した上で2人は片や細剣レイピア片やガントレット等の装備をした上で作戦を話し合う


「この戦いは短期決戦にしないといけません。早く終わらせれば終わらせるほどロア様の手助けになりますからね」


「それは重々承知のこと。では最初から全力を持ってしてこの醜い魔獣を叩き潰すとのことでいいですね?」


「問題ありません。ロア様に考えていただいた我々だけが使える魔法、その強さをこの醜犬に教えてあげましょう」


「それではいきますよ、セリア。主様のために全力を尽くしますよ!」


「勿論ですよ、クロア。それではいきます!」

そう言うとセリアとクロアはそれぞれ魔力を練り上げたうえでそれを全身へと循環させる

これは普段の魔力による肉体強化とは少し異なる技法

ただでさえ全身に魔力を巡らせるのは難しいことであるのにも関わらず今2人は練り上げてより密度を高めた魔力を全身に巡らせている

そして2人は準備を完了させると呂阿が思いつきで生み出し、それをセリアとクロアに適した形へと変形させた魔法を発動させる


創成魔法クリエイトマジック峯雷霆アマオウガ


創成魔法クリエイトマジック獄覇龍テオウルム

そうそれぞれが唱えると2人の見た目に変化が表れる

まずはセリア

セリアは全身から電気のようなものを迸らせセリアの身体の近くでは電撃音と閃光が見られる

あとは静電気でいつも纏まっている髪が静電気によってうねうね動いているくらい

まぁ簡単に言うとキ○アみたいなもん

次にクロア

クロアは全身に黒い焔を纏い背中からは2対4枚の翼が生えている

さらに手や足に見られるように普段の状態よりも体の表面を覆う鱗の数が増えているようだ

だが変化したのは見た目だけではない

驚くべきはその強さ

この2人の魔法発動状態は希暗の覇王モードと並ぶ

さらにいえばこの状態が長時間の持続出来るならば1人でも邪神の従魔達の相手が出来るだろう


だが今回はあいにく長時間の持続が出来ないために2人がかりで一体を対処する……といっても結構過剰戦力なんで早めに終わるんじゃないかなーって呂阿は甘く考えていたりする

そんな2人の変化に対して今まではただ蹴散らすだけの対象と2人を見ていた冥腐三首子犬も様子を変え


「「「グルガァァァァァァ」」」

と咆哮をあげると本気での戦闘体制に入った

言葉を交わせる知能はなくとも流石は最高位の魔獣

相手の実力を測りとる能力はたけている

そしてそんな冥腐三首子犬の放つ威圧感は最初封印がとけた時とは比にならないほど大きく、結界の外にいる者達でさえ一瞬怯むレベル

もし今回結界の外にいるのが3種族合同の精鋭部隊でなければたちまち体制を崩し、戦局は一気に不利の方へと流れていただろう


だがそんな冥腐三首子犬サーラティルケルパピーを目の前にしても今のセリアとクロアは1歩も引くことは無い

何故ならば2人は今使っている魔法に絶対的な自信を持っているから

そんな2人は


「行きますよ!足を引っ張らないでくださいね」

とセリアが言い


「あなたこそ足でまといにならないでくださいね」

とクロアが言ったあと2人は真っ直ぐに冥腐三首子犬サーラティルケルパピーへとかけていく

その時のセリアの速さはもうクロアですらかすかに見ることが出来る程度

この魔法使用時のセリアの速度は神々と呂阿を除くとこの世界において1番早い

そんなセリアの動きを冥腐三首子犬サーラティルケルパピーが見切れるはずもなくあっという間に全身に傷をおう

だが身体能力がずば抜けている冥腐三首子犬サーラティルケルパピーにはセリアの攻撃力では薄皮をむく程度でしかダメージを与えられない

だがそんなことはセリアも承知の上でまた別の考えを持った上でセリアは攻撃を仕掛けている


そんなセリアに足りない攻撃力を補うのはクロア

セリアに翻弄されて自身に注意が向いてない一瞬の隙をついて全力で冥腐三首子犬サーラティルケルパピーの3つある首のうちのひとつを殴り上げる

すると水風船が破裂するのと同じような音をたてて3つの首のうちの1つが言葉通りに弾け飛んだ

これには別次元から見ていた女神達もびっくりである

それほどまでに今の状態のクロアの攻撃力は凄まじく、また防御力も凄まじい

攻撃した相手には消えることのない黒い焔によってダメージを与え、攻撃してきた相手にも強化された鱗と纏う黒炎にて反撃を繰り出す

セリアが相手を翻弄する速度と特殊攻撃を

クロアが相手を追い詰める攻撃力と防御力を

やはり相性のいい2人である


そんな2人に対して冥腐三首子犬サーラティルケルパピーも負けじとブレスや爪や牙を使った攻撃、更には身体能力を活かした縦横無尽な動きで2人を倒すために色々と行動する

そんな2人と一体との戦いは結界に対して少しずつ影響も与えつつも少しのあいだ繰り広げられ続けた







……To be continued

[注]これは7月19日の分です

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