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最終章・都合の良い展開はお好きです

あと約1週間頑張ればきっと……_(:3」∠)_

ルーカスからの質問に対して俺はルーカスとその隣にいるラハットに注意を払いつつ準備していたでっちあげの理由を話していく


「単純に適当に国を旅していったら最後にスリイアになっただけで特に意図はないかな。俺達だって最初は何の情報もないままとりあえず調べ物しながら国をまわっていったわけだし」

俺がそう言うとルーカスはまたもや質問してくる


「なら少し話はズレるがそもそもお主の言うことが真実であるという保証はあるのか?なんならばお主が女神ではなく邪神の手先であり我々を上手く利用しようとしてるのではあるまいな?」

そんなルーカスの言葉に誰もが少なからず反応を見せる

中でもノーラとフロリアはすぐにでもルーカスに反論しそうなくらいに反応を示していたがここで俺以外が何を言っても話がややこしくなるだけなのを理解したのか発言を控えてくれた

だけど俺は予想通りの方向にルーカスが話をもっていってくれているので特に問題ない

ついでに言えばさっきからラハットが机の下でこそこそしているのは分かってるし

ほんとルーカスは悪巧みが好きだな

1回助けられてるくせにまったく俺に協力するつもりはないらしいし、逆に俺を利用しようと画策しているような奴だし

その証拠にスリイア国内の情勢の報告を頼んでいたフロリアとリアによると一切変化がみられないっていう話でもあるし

これで俺の要求を呑むつもりがないことが伺える

それで今回の会議で何とかして俺を手駒にしようといった魂胆なんだろう

まぁそんなこと無駄なんだけどね


そんなことを考え少しにやけながらも俺はルーカスの問いに答える


「それの保証なら結構簡単だぞ。なんせここにいる全員を女神に会いに連れていけばいいだけだからな」

そう俺が言うと流石に予想外の答えだったのかルーカスとラハットは驚きを隠せない

だがこのまま2人を弄んでいくのも楽しいけどそれじゃあ会議がスムーズに進まないので俺は当初予定していた通りの提案をする


「といってももし俺が邪神の手先だったら連れていくって言って全員殺すことも可能なわけだしその案は証明にはならないかな。だからなんか案があるなら聞くよ?どうする?」

俺にそう言われたルーカスは少し焦ったが予定通りと言わんばかりの表情を一瞬だけ浮かべ、真剣な表情に戻ると


「それでは我が王家に代々伝わる質疑を問うための魔法の使用することを許可願おう。この魔法は対象者が真実でないことを述べるとこの魔道具が光る仕組みになっておる」

ルーカスがそう言うとラハットが机の下から何やら丸い水晶のようなものを取り出す

そんな一見すると魔道具っぽい物をサッと鑑定した結果ただのガラス玉

せめて魔道具にしろよと内心ツッコミを入れたくなるような雑さである

まぁその物体が魔道具であるかそうではないかの判断なんて普通じゃ出来っこない故の判断だろう


もうこの時点であの魔法を使おうとしてるのが確定事項である

俺は至って普通のトーンで


「別にいいよ。そんなんがあるなら手っ取り早いしね」

なんて言いつつ内心


(あぁめんどくさい。これで確実にスリイアの首脳陣は軒並みさよなら確定だなぁ)

なんて思っている

そして俺の許可を得たことでルーカスは魔道具(では無いただのガラス玉)を手に持つと


「特集魔法・強制隷属フォースレイブ

と唱え、俺に向かって魔法を発動した

ちなみにこの魔法は本当にスリイアの王家にのみ伝わる魔法であり、今現在この場にいるメンバーの中でこの魔法の詳細を知っているのはルーカスとラハット、それに俺だけである

フロリアとリアは未だ知らないようだ

ちなみに俺が知っている理由は単純にこの世界にある一般的な各属性魔法と特殊魔法と生活魔法に関しては全部把握しているからである


そしてこの魔法

名前からも分かるかもしれないが俺達異世界人が召喚された際にかけられていた魔法であり、この魔法を発動者に再詠唱されると発動者の命令に逆らうことが出来なくなり完全に奴隷と同じようになる

つまりこの魔法を使われるともうその魔法の対象者自身では発動者に従う以外の事は出来なくなるのだ

まぁ初めにこの魔法を対象者に発動させる際にかなりの時間がかかるのでそうそう喰らわない

というかまず今はラハット以外に使える奴がいないので特に気にしなくても大丈夫

それに俺は既にこの魔法を解除してるから無効だしね

ちなみにさっきの詠唱ではルーカスは俺が解除してることを知らないので時間もかけていないので再び魔法をかけられたという状態でもない


そんことも知らずに俺を操ることに成功したとばかりに勘違いしてるルーカスは俺に命令してくる


「それでは聞こうか。お前が何を企んでいるのかを教えろ」

ここでさっきの魔法にかかっていたならば素直にペラペラ情報だけを話しただろう

あくまで魔法にかかっていたならば……だが


「今までの話聞いてその質問するなんてお前馬鹿なんだな」

なんて言ってルーカスを煽る俺

そんな煽られたルーカスは俺が全く予想もしない返事をしたことで戸惑いを隠せない

だがここでルーカスを問い詰めてさっきやったことを自白させようと努力してみても時間の無駄だろう

とりあえずやるべき事の片方をさっさと終わらせるべく俺は続けて口を開く


「まぁそれはどうでもいいや。とりあえずお前は今回の件が終わるまで退場ね」

そう言うと俺はルーカスを眠らせ、そのまま異空間へと放り込んだ

これにはその場にいるフロリアとリア以外のメンバー全員が多少なりとも驚く

特にルーカスと親交があった皇帝は俺に対して質問してくる


「何故あやつを退場させたのだ?理由次第では協力の件も考え直させてもらうぞ」

そんな皇帝の問いに俺は答える


「さっきの魔法、あれはスリイアの王家に伝わる他人を隷属化させる魔法なんだな。そうだろ?そこの騎士のおっさん」

そう俺がラハットに聞くとラハットは俺が何故か知っていたことに対して驚き


「な、何でお前がそれを知っている!?この魔法は代々スリイアの王家にしか伝わっていない魔法だぞ」

と情報を漏らしてくれた

戦闘では頼りになるのにその他はてんでダメだなこのおっさん

そんなラハットの言葉を聞いて俺の言葉が事実だと分かった皇帝は


「あの馬鹿者が………」

と呟きながら椅子に深く座り込むと黙り込む

ガパウロ達獣人サイドに関してはまるで俺に逆らうなんて頭が悪いなと言わんばかりの態度を示してくれている………といっても多分無関心に近いなこれ

ちなみにゼラスとエマは未だに戻ってきていないので今回の流れに関しては完全に無関係

まぁどうせこのあとの詳しい話し合いまで居なくても良かったので問題ない


そんなことを考えつつも俺はルーカスが今回の件から退場したことによって生じた問題を解決するべく1つの提案をする


「悲しいことにスリイアのトップが居なくなったな。………ってことで今回の件に関してはフロリアにスリイアのリーダーを任せたいと思う」

俺がそう言うと先程から黙っていたリアとラハット

両者共に反応を示した







……To be continued

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