最終章・さぁ話し合おうか①
いつ通りの明け方頃に目を覚ました俺はみんながお腹を空かしているだろうと思い少し豪華な朝食を作ることを決める
といっても未だにバリエーションに欠ける俺の料理
今回もシンプルなものを作って料理スキルさんにあとは頑張ってもらうとしよう
そんなことを考えながらとりあえず切る・煮込む・焼くの単純作業で朝食を作っていく俺
そうしていると匂いにつられたのかまずセリアとクロアが起き出してくる
「おはようございますロア様」
「おはようございます主様」
そう言いながら2人は起き出してくると寝具を片付けたあと食器を出したりと朝食の準備を手伝ってくれる
そうして朝食の準備が整った頃に桜前と白月が目を覚まし起きた時にどうしてダンジョン最下層にいたはずの自分達がこんな場所で寝ているのかということで少々混乱していたのだけど
「希暗ならちゃんと試練を乗り越えたみたいだよ。それにまた強くなったみたいだしね」
と俺が言うと納得したようで落ち着きを取り戻し朝食の席に付いてくれた
ちなみに俺はちゃんと希暗が更に強くなったことを把握出来ている
能力値の上昇はもちろんの事ながらあの金髪になる状態よりも上の力に目覚めることが出来たということまでだいたい分かる
といっても知ってるのは過去の文献に希暗同様のユニークスキル持ちが存在しており詳細をちょこっと女神達に聞いたからなんだけどね
でもこれでとりあえず希暗に関しての大きな課題はあとひとつ、女神達から授かった魔法の訓練をしてそれを使いこなせるようになることだけだ
セリアとリーニャに関してはもうあとはひたすら訓練を繰り返すだけなので特に問題ない
セリアとクロアには別の切り札的な技も作り出したのでそっちも訓練しないとだけど
桜前と白月が起きてから朝食をいざ食べようかと思った俺は希暗を適当に起こしてからリーニャを丁寧に起こす
昨日のことで疲れが溜まっているのか希暗はとても気だるそうにしていたがそんなの関係ない
この俺が働いているのに希暗だけがのんびりするなんてこと俺が許さん
だらだら出来るのは俺だけでいい
というのは2割型冗談で普通に起きて今日の収集がかかるであろう時間帯までに王城に帰って貰わないと予定がズレるからだ
希暗達には王や他のクラスメイト達と同様にひとかたまりになってもらい俺がスリイアのトップ陣を説得するために利用されてもらわないといけない
まぁつまり演技をしてもらうわけだが
予定の流れとしてはこんな感じ
希暗達異世界人が王に収集され話し合い
↓↓↓
その中に俺達が乱入
↓↓↓
とりあえず条件を突きつけて俺に従うか従わないかを王や大臣達に聞いてみる
↓↓↓
どうせ従わないから軽く威圧して脅す
↓↓↓
あとは適当に強そうなのをボコっておけばなんとかなるんじゃないかな
という何ともまぁ適当な作戦
これを俺は朝食を食べながらみんなに伝えていく
「まず希暗・桜前・白月の3人は王城に戻ってから王の収集に応じて話し合いに参加。そのあとはなんか指示があれば念話するから随時対処よろしく。セリアとクロアは適当仮面でもつけて俺の近くに最初は姿を消してから待機。俺から合図があったら姿を現して適当奴らに殺気でもぶつけてていいよ。あとリーニャはいつもの感じで俺の肩に乗るか背中におぶられるかどっちかね。前スリイアの軍に会った時もリーニャの姿は確認されてるから同一人物だと認識されるには都合いいと思う」
そう口早に5人に指示を出す俺
一応格好としては前回希暗や他のクラスメイト達とじゃれて遊ぶために姿を見せた際に来ていた服装を俺とリーニャの分準備している
今回は登場の際にあまりふざけることなく説得というなの脅迫をなるはやで終わらせるために最初から威圧感満載でいくつもりだ
もうあまり巫山戯て遊んでる時間もないからな
このあともやることは色々とある
今いる6人は今回の邪神共との戦いにおいての3種族連合軍においての最高戦力
この6人の仕上がり具合ひとつで戦況が大きく変わるのは容易に予想できる
なのでこの6人はひたすら訓練してもらう
といっても桜前と白月は少し他の4人からは劣るが
そして次にやらないといけないことは住民の避難やら3種族の連合軍の配置やらの様々な対応
一応各国における邪神の従魔達との決戦場所は王都や帝都を中心にして行われるであろうということは女神達より聞き及んでいる
だがそうだからと言って他の都市に溢れた魔獣達が攻めいらないといったわけではない
小さな村や集落における対策ももう考えてあるのだが如何せん大都市になるとある程度戦力を備えておかないと万が一の時にヤバい
だからそのへんも含めて戦力の配置を考えるのが大切なのだ
そして結構大事な俺にしか出来ないやるべき事
それはこの世界中を飛び回り3種族以外からの戦力をかき集めてくることだ
例としてあげるならエルフやドワーフ、それに言語を理解することができる高位の魔獣といったところだろうか
ここで重要なのは今回攻めてくる魔獣はほぼ全てが邪神や邪神の従魔共によって生み出された魔獣であり現時点でこの世界に存在する魔獣の割合はそこまで多くないということだ
それに攻めてくる魔獣は王都や帝都の近場にいた魔獣をランダムに操るため距離が離れていれば影響を受けることすらない
なので一定以上の強さを持ちかつ各国の中心から離れた場所に住んでいる魔獣からは協力を得られる
そこでとりあえず俺が大きな反応も目当てに飛び回って運が良ければ戦力の補強ができるといったわけだ
つまるところ俺が1番大変って感じ
だって結局全部のこれからの戦いに備えるための課題において俺が協力しないといけないから
マジでNAR〇TOの世界のような自我のある影分身的なのが欲しい
あれば楽できるのに……
まぁでもこれだけ働けば俺も少しはパワーアップするでしょ多分
俺自身にも一応人間やめないといけないっていう女神達からの課題があるわけだしね
神になればやれることがある程度増えるらしい
つまり更にネタに走れるわけだ
夢が広がるねっ!(´ー`)
そんなことを考えつつも朝食を終えた俺達は各々やるべきをするために行動する
俺は希暗達3人をすぐさま部屋に送り届けてから希暗からの話し合いがはじまったという合図を装備を整えてひたすら待つ
かくはともあれまず目の前のやるべき事を先に果たすとしますね
……To be continued