最終章・俺の出番まだ?(´・o・`)??
《side 希暗達》
コロリスの実体化がとけ、覇王モードも解除された希暗に先程まで忘れていた疲労感が襲いかかる
先程はコロリスのおかけで一時的に魔力が増えたことで身体の調子を気にすることなくコロリスと会話出来ていたのだが今はそんな余裕すらないほど身体が重く感じる希暗
体力も魔力も尽きている希暗は立ち上がることも出来ずに座り込んだままであるがそんな希暗にアシュロンは体力回復ポーションと投げ渡しつつ声をかける
「とりあえず立ち上がり動けるまで回復しておくといい。ここからダンジョンの入口まで戻るためにはまた再び今まで突破してきたボス以外の階層を攻略しないといけないであろう?折角我の試練を乗り越えた者がつまらぬところで死ぬのは困るからな」
そう言われて受け取ったポーション類を飲みつつアシュロンの言葉に
「ありがとうございます。でも帰りは呂阿が迎えに来てくれるはずなので多分大丈夫だと思います」
と答えつつ動けるまで回復した身体を立ち上がらせ回収していなかったカルマを取りに向かう
カルマはアシュロンとの最後の一撃での競り合いをした際に弾き飛ばされ部屋の隅に転がったまま今まで放置されていたのだ
一国の国宝に対する扱いがかなり酷い
こんな場面をスリイアの国王や大臣達なんかに見られてしまったら希暗は即逮捕だろう
といってももうスリイアに希暗を逮捕できるような実呂者はいないのだけれども
アシュロンは希暗の言葉を聞き一瞬呂阿とは誰のことだ?となったが、以前自身を一方的にボコボコにした人間がそんな名前出会ったと思い出す
なので本来ならばダンジョン最下層に迎えに来るなんて出来るはずはないのだが、呂阿ならば普通に出来そうだとな納得するアシュロン
もはやアシュロンからですら人間扱いされていない呂阿であるが当の本人は知る由もない
希暗はカルマを回収し再び魔法の袋の中にしまい込むとアシュロンへと話しかける
「とりあえずこれで試練は終わりですか?」
「うむ、これで貴様に与える試練は全て終わりである。その証拠にステータスの役職名が英雄候補から英雄に変わっているはずだ」
そう言われ希暗が自分のステータスを確認してみると確かに英雄候補から英雄へと役職名が変更されている
ついでにステータスもこの短期間で再び色々と変わっているのに希暗は多少驚いたがそのくらいの無茶はしたなぁと思い遠い目になる
そんな希暗のステータスはこんな感じ
名前 黒晴 希暗
種族 半妖精
役職 英雄(人間)
体力 SS
筋力 S
魔力 S
物防 A(+)
魔防 A(+)
俊敏 S(+)
知力 A(+)
運 S
技能・・・・剣術Lv4、体術Lv4、精霊魔法(火、水、風、土)Lv4、感知Lv4、農耕Lv3、採取Lv3、解体Lv3、隠蔽Lv2、索敵Lv2
固有技能・・・・言語翻訳、精霊王契約、知恵女神シシリアの加護
とまぁステータスが少しあがりスキルも少し増えてる
この素の能力値の時点で既に人間種の英雄達の中で歴代最高峰である希暗は精霊王モードと覇王モードを考えれば全ての過去の英雄達の中において最強に位置するといってもいい
少なくても今のセリアとリーニャ、ついでに言っておくとクロアよりも今の希暗は強い
つまり現状この世界に存在する人種の中ではのNo.2というわけだ
といってもNo.1はもうすぐで人間を完全にやめるので自動的に希暗がその座につくけど
そんな希暗も実質半分人間じゃないし
そんなこんなで自身の成長を感じ取ることが出来た希暗はアシュロンに再び話しかける
「じゃあそろそろ迎えを呼んでもいいですか?流石にヘトヘトなのでもう休みたいですし。それに後ろの2人も色々と限界だと思いますしね」
希暗がそう言うとアシュロンが頷いて了承の意を示してくれたので希暗は呂阿へと念話を送るべく預かっていた魔道具を取り出し呂阿を呼び出そうとして見る
『おーい呂阿~、聞こえる?』
そんな呼びかけをすること数回
呂阿から返信が帰ってくる
『聞こえる聞こえる、どうした?何かあったのか?』
『試練を無事全部終わらせたから迎えに来てほしいなかなぁーって』
『おっ!もう終わったのか。冗談のつもりで2日なんて言ったのにはやいな!』
『えっ?冗談だったの?』
『………いや、本気だったぞ』
『…その話はあとで詳しく聞くね。とりあえず今から迎えに来てくれる?』
『おけ、任せたもう!』
という念話が送られてきて約数秒後
この部屋の奥にある部屋に転移した呂阿は転移した先の部屋でみんながいないことを不思議に思い感知スキルを使ってみると一つ前の部屋に5つの反応があったことから素早くその部屋へと向かいアシュロンや希暗達の前へと姿を現す
そんな早すぎる呂阿の登場に一同が驚くかといえば特に驚くことも無い
特に今意識を保っている3人はもう呂阿がこんなことをしたくらいでは反応を示さない
「久しぶり呂阿、早かったね」
「まぁいつでも来れるように来ていたからな。それじゃあ2人を待たせてるからすぐに帰るぞ」
呂阿はそう言うと桜前と白月を抱えたクロアをこちらへと来るように手招きし自身は希暗へと近づいていく
そんな様子をアシュロンは特に何も言わずにただ見つめる
呂阿とアシュロンの様子をみて希暗がどれだけ粘ったのかを理解したのか特にアシュロンに訪ねることなくすぐさま転移の準備に入る
そして呂阿の元に4人が集まり転移の準備が整ったとき
「それじゃあなアシュロン、多分またすぐに俺は会いに来るから」
といい残して呂阿は希暗達を連れてセリアとリーニャが待つ場所へと転移した
……To be continued




