表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

202/270

最終章・希暗の試練①[改]

《side 希暗達》



呂阿との話し合い終えほぼ強制的にダンジョンに送られることになった4人

前回のダンジョン攻略の疲れが取れずに意気消沈気味な3人と比べ呂阿との約束にて殺る気が満ち溢れている1人

だが今回のメインはあくまで希暗達3人

いくらクロアがヤル気を持っていようとそこまで暴れまくるといったことは出来ないという制限がある

だがあくまでやり過ぎない程度にと言われたぐらいなので自身の裁量でどのくらい力を使うのかを決めてもいいのだ

なのでクロアはそのように解釈しているためぶっちゃけ大人しく支援に回るつもりはないらしく既に戦闘体勢に入っている

ちなみに今現在希暗達がいるのは第90層のボス部屋の奥の希暗達がつい先日魔法陣を設置した小部屋

何故既にここにいるかというともう既に人間を辞めてしまっている例の阿呆が無理やり90層まで単騎で突入してわざわざ90層のボスまで倒した上で希暗達をここまで運んだのだ

本人曰く


「1回攻略したんでしょ?ならめんどくさいからさっさと次行っちゃえ」

だそうでほんの数分足らずで1層から90層まで攻略した呂阿を希暗達は入口近くの呂阿お手製の結界が貼ってある小部屋で待っていた

ちなみに呂阿の攻略方法は階層の床をぶち抜けば下の層にいけるんじゃね?という思想により床をぶち抜けばいいだろうと思っての単純なお仕事

すなわちボスの反応の数を頼りに階層をひたすらぶち抜き続けたというわけだ

勿論他の冒険者のダンジョン攻略に影響を及ぼさないようにしっかりと開けた穴は埋めてあるしその付近にあったものにも影響を与えることなく、まるで最初から穴など無かったかのように偽装までしてあるので問題ない

ちなみにこの攻略方法(?)を聞いた時に希暗・桜前・白月がここの中で思ったことはただ一つ


(((ついでに100層まで連れて行ってくれないかなぁ)))

ただただこれに尽きるわけだ

ぶっちゃけちゃうと疲れに疲れてやる気が出てない3人は本心からこう思っただろう


そうこうして結局これから再びはじまるダンジョン攻略という現実に目を向けなくてはならない疲れきった3人と余裕綽々の1人

そんなクロアは一刻も早くこのダンジョンとアシュロンによる希暗への試練をクリアして呂阿の元へと戻りたいのか


「それでは行きましょうか。と言っても私は特に口出しはせずに後衛から魔法等によって援護するだけですが。でも貴方達の身に危険が迫った場合は全力で力を貸すように主様から言われてますので安心してください」

といい早く先に進めと3人を急かす

この物言いからしてもクロアは3人の事を下として見て舐めているのが分かるが実際の実力を鑑みてもあながち間違いでもないので希暗達も何も言い返せない

クロアの現在の実力として呂阿につぐ位である

またセリアよりとは恐らく長期戦になるくらいでほぼ互角

総合値としてはクロアが上だが一対一なんかの対人戦となるとセリアの方が応用性がきいたりするが、逆にクロアは人型で戦う経験が少ないためどうしても攻撃のバリエーションが劣る

その逆に対上位魔獣とならばクロアの方が得意としていてセリアは苦手としている

何故ならばセリアは少し攻撃力が他の2人と比べると見劣りする部分があるからだ

それにしても比べる対象がおかしいけど


リーニャに関しては魔法が当たればクロアの防御力をもってしても一溜りもないが、如何せんリーニャはまだ対人戦闘の経験がないので実力としてはまだまだ伸び代があるけれど今はダメダメだ

ただし対団体殲滅戦ならリーニャが2人より首ひとつ抜きん出てる

それから考えても希暗達では3人がかりでもクロアに勝てるかどうかは微妙なラインだ

まず桜前と白月は実力的にもクロアに有効打を与えられない

桜前のユニークスキルを使えばダメージを与えることが出来るかもしれないがまずその一撃が当たるかどうかが怪しい

希暗に関してはあの覚醒状態でないと互角に近接戦をおこなうこともきついだろう

なので実際に3人が危ない時はクロアに頼るしかないのだ

更にわざわざダンジョン攻略を手伝ってくれているためにクロアの機嫌を損ねるわけにはいかない


そんな事情からか希暗はクロアの発言に対して


「ならすぐに出発しようか。それでいいよね?2人共」

と言い桜前と白月に確認して了承の意が返ってきたのを確認すると


「それじゃあ行こうか。基本的には僕が壁となる前衛で玲奈は遊撃、白月さんは後衛で回復や攻撃魔法をよろしくお願いするよ。クロア……?さんは呂阿から言われた通りの感じでよろしく」

と言い、更に続けて


「これから進むのは記録にないから情報もなんもない。最大限の警戒をしつつ安全に行こう」

と言い91層へと繋がる階段へと向かう

そんな希暗の後ろをついて行く3人はそれぞれ違うことを考えていた

1人は希暗の受けるべき試練について

何故ならあの呂阿と一緒にいるセリアやリーニャ、そして今この場にいるクロアですら勝てなかった相手に自分達が何処までやれるかといった不安から

もう1人はここからのダンジョン攻略について

何故なら情報のある今までですらかなりきつい場面もあったにも関わらず今回は考えられない速度での攻略予定だ

不安になるのも無理はないだろう

そして最後の一人は呂阿との約束

そう所謂デートの約束についてだ

呂阿がクロアと約束したのは邪神達を片付けて暇になったら2人きりでどこかの街で1日遊ぶこと

ここで大事なのは2人きりという部分

今までクロアは呂阿と2人きりになる機会が無かったためかなり楽しみにしている

これからダンジョン攻略だというのにクロアがこんなことを考えていられるのも余裕からだろう

実際にはアシュロン以外にこのダンジョンでクロアにかなうものはいないわけだしね


そうして不安で心が埋め尽くされかけている3人と脳内お花畑になりかけ1人はダンジョン攻略をはじめていくのであった








……To be continued

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ