最終章・さぁ準備しますかね( ̄ε ̄
セリア宅で呑気に会話をしているといつの間にか時刻は夕方
本来ならば俺は少し席を外してセリアと家族だけで夜になるまで家族団欒の時間を撮ってもらおうと思っていたのだが何故か俺までその輪の中に入ってまったりと会話を楽しんでいる
会話の中では今までの旅や戦い、他の国出みてきたことなんかをセリアが話していきそれにアリアが目を輝かせ食いつくように質問をしていた
アリアとしては姉の話を聞きたいのもあるしこの集落周辺からまだ出た事がないそうなので他の場所がどんなになっているのかや他の種族がどんなのなんかはとても気になるのだろう
ガロやミリアもセリアの話を聞きながら表情を少し崩していてる
俺はそんなセリアに話を振られたら説明をしたり実際に戦った敵の強さなんかを話たりしていた
俺の話になるとアリアはセリアの服の裾を掴んで怖がっているようだったがガロの方は真剣に聞いていた
ガロは既に王城にてこのあとに起こる戦いについての概要を把握している
それに一族、いや獣人を率いて戦う者としては相手の戦力をきちんと分析し把握しておかないといけないと考えているのだろう
ガロがそう考えていると思っている俺は敵の戦力について分かる限りのことを個別に伝えておいたのであとは何とかしてくれるだろう
ガロ含め各国の戦力を英雄の3人以外に率いて戦う4人はしっかりしてもらわないと困るからね
特にこのおっさんは頼りにしてます
そんな感じで一見ほんわかとしているように見えた会話だがちょっと個人的に困る問題があった
何かというとそれはセリアが言葉の節々に俺の自慢を挟んでくるのだ
ことある事に俺を持ち上げるし表情も喜びが見て取れるくらいなので俺としてもむず痒いし2人からの視線が面倒臭い
まぁガロからの視線はまだいい
だってゼラスがリーニャと関連する話で俺に向けてくる憎悪の視線とほぼ同じだから
この時点でガロ≒ゼラス=救いようのない親バカであるという方程式が俺の頭の中で出来上がるのは仕方ないと思う
だが問題なのはもう一つの視線
そう好奇と慈愛を含んだミリアからの視線だ
しかも今現在の配置的に俺はミリアとガロに挟まれるように座っているのでちょくちょく話しかけてくるのだ
内容としては
「貴方は娘とどこまでいったのかしら?」
とか
「娘は貴方のこと真剣に愛してるみたいだけど貴方からプロポーズはしたの?」
とか
「私としては娘が幸せならばハーレムを作ったとしても気にしないからね」
とか
「早く孫の顔がみたいなぁ」
とかとか耳打ちしてくる
どう見ても俺をからかって遊んでいるようなのだが言ってることはミリアの本心だと思うので適当に答えることは出来ない
それにしてもミリアとエマはゼラスやガロとなかなかに対照的な気がする
ゼラスやガロが娘を溺愛しているのに対してミリアやエマは娘を大事にしているのは変わらないが娘の意見を最大限に尊重している
例えばリーニャやセリアが1人で旅に出たいと言えばゼラスとガロはほぼ確実に瞬時に反対する
だがミリアとエマならば1人はともかく誰か連れてなら別に構わないとか言いそうだ
あくまでこれは俺の主観からの予想なので断言は出来ないけどセリアが俺について旅をすると言った時もリーニャを俺に預けるとなった時も妻が旦那の意見を打ち負かした結果だと思ってる
このあとの会議でガロはゼラスとエマと確実に会う
その時の様子でだいたい俺の予想があっていたのかどうかが分かるだろう
その時にはちょうどいいからミリアも連れていこう
どうせ各国の代表1人しか話し合いの最後には要らないからエマとミリアが会話する機会もあるだろう
そんなことを考えてい倒れだが実際にはミリアの問いから目を背けていただけである
だってなんて答えりゃいいんだよ
特に最初と最後とか!
とりあえずなんも答えないわけにはいかないので俺にはハードルの高すぎる質問なのでその2つはスルーして
「そのことに関しては全ての戦いが終わってから話をすることになってるから今はなんとも言えない」
と言っておいた
素直を答えてはいるがとりようによってははぐらかしていると取れたりするかもね
だがミリアはそんな俺の言葉を聞いて
「なら私は貴方を信じてますね。ちゃんと答えを出してあの娘を悲しませるようなことはしないことを」
と笑顔で言っていた
ここできましたこの台詞
ハーレム系あるあるの悲しませないようにして欲しいという発言
この発言をされるとハーレムルートに入るしか誰も悲しまないオチなんて作れるわけがない
なんという策師( ゜д゜)
エマやまだあったことのないフロリアの母親も似たようなこと言って俺の退路を無くしそうなのが怖い
まぁみんなのことは後後考える必要があるけど今は先に邪神関連の方が大事なのでその話はおいておこう……
即ち現実逃避である
そんなことを言ってるからどんどん逃げ道が無くなって外堀が埋まってきていることに気づかないこの時の俺はかなり阿呆だったとこの後の俺はそう述べている
俺とミリアがそんな会話をしつつもセリアを中心としたまったりとした時間は過ぎていきもう日も暮れてとっくに夜になっている
そろそろリーニャを迎えて一旦スリイアに帰らないといけない時間帯だ
そう思い俺は話を切り出す
「話しているところ悪いけどそろそろ帰らないといけない時間みたいだ。まだまだやる事は沢山あるからな」
俺がそう言うとガロが
「もう行くのか……やる事があるならば仕方あるまい。では再確認だが今より約1週間後に迎えが来ると考えていていいのだな?」
と聞いてきたので
「ああ、それで大丈夫だ。あとついでにここにいる2人も連れていきたいけど大丈夫か?会わせたい奴らがいるからさ」
と言っておく
会わせたいというよりは単純に仲間の家族同士で面識を持って仲良くして欲しいという私欲の願い
といっても戦闘の際にはゼラスとガロ以外は別の場所に避難させる予定なので顔見知りがいたほうがいいとゆう考えからだ
卑怯かもしれないけど俺は戦わない知り合いは別の場所に避難させるつもりなのだ
俺の言葉を聞いたガロは少し考えたあと頷いて了承を示してくれたのでこれで大丈夫だろう
伝えたいことも伝えたので俺はセリアを連れてリーニャを迎えにいくことにする
「それじゃあまた1週間後に」
そう言い残して俺はセリアと共に転移する
アリアはセリアが帰ると聞いて泣き顔だったがミリアに抱かれて頭を撫でられていたので特にクズることも無かった
その後俺達はリーニャを迎えてからスリイアにある山の近くへと転移する
なおリーニャを迎えに行った際にゼラスがごねたのは言うまでもない
そして何故こんな場所に転移したのかと言えば次の目的のためだ
それはセリアとリーニャの女神から与えられた魔法の練習
そのためだ
この場所なら人がいる場所から離れているし生物の反応も少ないからやりたい放題というわけだ
俺の異空間でやっても良かったけど前回ぶち壊したので作り直すのに時間が結構かかるため現在は無理
俺は転移したあと見覚えのない場所にキョロキョロとしている2人に
「それじゃあ今から魔法の特訓をはじめるぞ」
そう言い放つ
そうしてスリイアでのおふざ……話し合いがはじまるまでの間、俺達3人はひたすらここで魔法の特訓をし続けたのであった
……To be continued