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最終章・この親馬鹿をなんとかして(;´Д`)

今までの俺達の旅におけるリーニャの成長なんかを話し続けているとゼラスが突然


「今からリーニャに会ってくる!」

と言うと立ち上がる

多分話を聞いているうちにリーニャと話がしたくてしたくて我慢できなくなったのだろう

だってさっきからずっとそわそわしていたし

それにしても本当に真剣にリーニャの話を聞いていたゼラス

確実にさっきの本題よりも目が血走っていた

こんな奴でも国のトップなんだから驚きだよね

まぁリーニャの現在の能力値を聞いた時のゼラスの反応はかなり面白かったけどな

机にめり込みそうなくらい頭を打ち付けると


「父親としての威厳が………」

とか何とかブツブツ言ってたし

なんせ今のリーニャの魔法技術は俺に続くレベル

まだ魔法の種類こそゼラスよりは知らないかもしれないが魔力量・威力・規模のどれをとってもリーニャが上であるのでぶっちゃけ魔法に関してはもうゼラスは負けているといっても過言ではないと思う

戦いが終わって魔術女神セクメトの加護でも無くなったりしたらまだ希望はあるかもだけど

まぁ無くならないでしょう

無くなるのはゼラスの父親としての威厳の方

というよりそんなこと関係なくリーニャが成長するに連れて自然に無くなりそうだけど……


とまぁそんな風にリーニャの話をしているうちにだんだんリーニャに会いたくなったゼラスは立ち上がる部屋を出てリーニャがいるであろう部屋へと歩みを進める

そんなゼラスの後ろを呆れつつも俺とセリアは付いていく

その際椅子を消していくのも忘れない

別に置いていってもいいけど多分誰が作る椅子よりも頑丈に出来てたりするのであんまり俺の作った物は出回らせたくないのだ

俺の作った物が研究されて一般に出回ってしまうと確実に今のバランスを崩して色々な市場に革命を起こしてしまいかねないから

特に魔道具と回復薬系

これらは何としてでもこの世に出回らせるわけにはいかない

今度の戦いでかなりの量の魔道具や回復薬系を支給するつもりだけどそれはあくまで市場のレベルに合わせたものや特に知られても問題ない技術しか使っていないような物ばかりなので大丈夫

せっかく邪神を倒して平和になったぜと思ったのに俺のせいで3種族での争いを起こすわけにはいかないからね


ゼラスの後を付いて城の中を少しいくとリーニャとエマの反応がある部屋へと辿り着く

2つ大きな部屋が並んでいてその片方にいるあたりここはこの家族3人のための区域なのだろう

元にこの近くには他の部屋は見当たらずに他の人々が行き来している区域と少し離れている

あとどうでもいいけどお風呂が近い

今夜もまた借りよう

そんなことを俺が考えているとゼラスは部屋に着くやいなや扉をノックすることなく部屋の中へと入ると


「会いたかったぞ〜!リーニャ」

と言いリーニャに近づいていく

もう俺らの前では親バカなのをかくすつもりもないのかもしれない

こんな姿他の国のトップ陣に見せたら舐めプされてもおかしくないと思うレベルで………酷い

だが面白いことにゼラスやセリアがここに近づいてきているのを察知できていたリーニャは


「おかえり〜。ロア」

と言いながらゼラスを飛行フライを使ってよけて俺のもとに来るといつもの位置に着地した

ちなみに俺の反応は多分感知できていなかっただろうけど他の2人がいたから俺もいるだろうと思って構えていたのだろう

今のリーニャだと飛行フライ発動までに少しだがラグがあるからな

そんなリーニャに避けられ、しかも自分よりも俺を優先されたことに阿呆が1人キレる


「貴様ァァァァ!俺よりも優先されるなんてリーニャに怪しげな魔法でも使ったに違いない!ここでぶっ殺してやる!」

と言うなりいきなり戦闘体勢に入ってるゼラス

これからの戦いに必須な俺を殺したらどうなるのか分からないのだろうか

そもそもゼラスでは俺は殺せないけど

まぁここはひとつ遊ぶことに決める俺


「ハッハッハ。どうやらリーニャはお前なんかより俺の方が好きみたいだな!」

なんて悪ノリして言う俺

セリアは俺がこれからお巫山戯をするのを察したのかいつの間にかエマの横に移動し2人して何やら話をしている

多分俺らに対して呆れてるのだろう

普段なら聞いているであろうそんな会話もお巫山戯タイムに突入している現在の俺は聴き逃しゼラスを煽るために意識をそちらに向けている

一方、俺に煽られたことでますますヒートアップするゼラス


「何ィィィィィィィっ!俺の方が貴様なんかよりリーニャに好かれてるに決まっている。だよな?リーニャ」

そんな後半不安げに尋ねるゼラスにリーニャは


「お父さんも好きだけどロアの方が好きー!」

と言い放った

そんなリーニャの言葉を聞いたゼラスは時が止まったのかのように固まる

更には先程まで全身から迸らせていた殺る気が無くなり目は虚ろである

そしてそのまま床に膝をつき、手をつくと


「そんな……俺よりもその人間を選ぶなんて………鬱だ、死のう」

とか言いながらついには地面に伏せてしまった

現魔王をたったの一言で倒してしまったリーニャ

もうこれはリーニャが魔王になればいいんじゃないだろうか

俺がそんなことを考えている間もゼラスは床に伏せたままピクリとも動かない

そんなゼラスに汚物を見ているような視線を向ける女性2人

そんな中リーニャがどうしてゼラスが倒れたのか分からないようで可愛らしく小首を傾げていたので、流石にこのままでは可哀想だなっと思った俺がリーニャに耳打ちする


「リーニャ、お父さんに好きでもなんでもいいかな話しかけてあげて。多分それでなんとかなる……はずだから」

俺がそう言うとリーニャは俺の言葉の意味がよく分かっていなさそうながらもぜラスに


「床に寝てるお父さん汚い」

と言い放った

期待していた言葉と真逆の効果を持つトドメの一撃!

ゼラスの心に10000ダメージ!!

ゼラスは戦闘不能に陥った!!!

そんなテロップが流れそうなくらいにこの言葉はゼラスに効いたらしく


「ぐはっ!(#)’3`;;)………こんなにも早く娘から汚いなんて言われとは……Orz」

と言うと完全に意識を失ったみたいだ

もうどうしようなくねこいつ

関わりたくないんですが真剣に

さらに元凶であるリーニャはゼラスの状態なんか無視してさっきから遊んでと俺に言ってくるしまつ

エマとセリアは何も言わずにただただ絶対零度の視線を意識のないゼラスに向けている


そんな収拾のつかない状況はリーニャ以外言葉を発することなくゼラスが意識を取り戻すまでの少しの間続くのであった









……To be continued

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