最終章・迅速に行動せよ('ω' )≡('ω')≡( 'ω')
部屋に転移した俺達は初めての転移に戸惑うフリーナ以外各々元いた場所へと腰を下ろす
ちなみに予めこの部屋の真ん中には全員を連れて転移しても問題ないようにスペースを開けておいたのでまずベッドや椅子の配置を戻してからだ
ちなみに瑠奈はフリーナと一緒に布を敷いた床に座ってもらうことにした
俺の隣に来られたらこれから仲良く話し合いをしていくための雰囲気が成しきれない
もはやヤンデレといってもいいくらいに深刻な状況に陥っているのが数名いるからだ
俺は魅力の魔法や薬なんて使ってないんだけどなぁ…
まぁそんなことは気にしてもどうにもならないので早速本題に入る
「それじゃあ今後の予定を確認しておくぞ。まずは希暗、お前らはさっさとダンジョン攻略でもして試練を受けてこい。期限は2日な」
俺がそういうと即座に
「2日なんていくら希暗でも無理よ!あと10層もあるのよ?」
と桜前が言ってくる
それに関しては希暗も白月も同感のようで
「僕も玲奈と同じ意見かな。流石に2日であと10層の攻略と呂阿や女神様の言ってた試練とやらが達成出来るとは思えないよ」
「私もそう思うよ。80層から90層の攻略にもかなり無理して4日かかったから……」
とそれぞれ言う
確かに3人の言う通りたったの2日でダンジョンの最下層までの攻略
更にアシュロンとの試練もあるのを考えたら身が持たないだろう
だけど今回はそれを可能にしうる策を考えてある
「そこら辺は大丈夫。クロアに一緒に行ってもらう予定だから」
俺がそう言うと驚く3人
それに対してさほど驚いていないクロア
何故なら前もってそう伝えてあるからである
セリアとリーニャはそれぞれの国に行かなくてはならないためダンジョン攻略に力を貸せない
本来ならクロアも一緒に両方の国に行って観光でもと思っていたけど今回そんな余裕はないので申し訳ないが別行動してもらうわけだ
もちろんこのお願いには対価が発生しているわけで俺の提示した条件をクロアは即座に承認した
その対価に関しては一悶着起きるのはまだ俺の知らぬ未来での出来事………
俺は驚く3人に引き続き話を続けていく
「クロアにはダンジョンの攻略に力を貸してもらうように頼んである。といっても手伝うのは100層のボス戦までだし基本的には希暗達をメインにして3人をサポートする感じだけどな。ぶっちゃけクロアが本気でやると桜前と白月は付いてこれないし。それにアシュロンの試練は3人だけでやらないといけないからそのつもりで。回復薬とか魔道具に関しては心配しなくていいよ、俺が渡すから」
と3人に言ったあとクロアに
「じゃあ手筈通りに頼むよクロア。ちゃんと約束は守るから」
と言っておく
その言葉を聞いたクロアは笑顔になると
「任せて下さい!全力でこの3人をサポートします」
と意気込んでいた
ちなみにクロアは俺以外の人間は嫌いである
人間だけでなく3種族全部が嫌いなのだけど
ちなみに俺だけでなくリーニャも嫌ってはおらず一応セリアも嫌ってはいない……と思いたい
そんなクロアが何故やる気を見せているのか
そんなもの俺とした約束のせいにほかならない
セリアなんかはそんなクロアの様子を見て凄く怪しんでるし
そのついでに俺にも視線を向けてくるのやめてくれませんかねほんと………冷や汗かくぜ
ともあれこれで希暗達の問題は解決したわけだ
3人ともかなりハードなスケジュールかもしれないけどとりあえず頑張ってもらおう
これが終われば少し休んでもいいからさ
俺はとりあえず3人に
「じゃあ希暗達はダンジョン攻略する準備でもしてきて。1秒でも惜しいから早めにね。えっ?疲労が残ってるって?大丈夫大丈夫、そんなの俺の特性ドリンクを飲めばすぐ無くなるよ(*´∀`)………副作用もあるけどね(ボソッ)」
とか言いつつ文句を行ってきた3人をいなしながらすぐさま準備に取り掛かるように部屋から追い出す
我ながらあくどいし完全に強制してしまっているけど仕方ないよね
なんせ次に王や大臣、それにクラスメイト達が集まるタイミングを逃せばいつこの国を説得…じゃなかった脅迫することが出来るか分からない
流石に何回も何回も同じ話をして同じように威圧しまくるのなんてめんどくさいことこの上ないのでごめん蒙りたい
なので半分程私情が混ざっている気がしないでもないけど希暗達には頑張って貰わないといけないのだ
希暗達への話が終わった今、次にすることはフロリア&リアとフリーナへの頼み事
まずフロリアに
「じゃあ次にフロリアに頼みたいことだけど……昨日も言った通りに次にみんなが集められる時に俺がする行動に対しての補佐かな。あとの頼みたいことなんかはこの国の説得が無事終わってからがメインになると思う。だから今はとりあえず次に王なんかが集まる日に備えておいてほしい。何ならフリーナの手伝いでもしてくれてたら嬉しいかな」
と言ったあと、次はフリーナに
「フリーナは女神から神託を授かったことをみんなに伝えていってほしい。内容としてはこれから戦いが起きること、それに関して3種族で協力しないと最悪この世界が滅びるくらいっていう感じで大げさでもいいから。それに多分だけど獣人と魔人の国にも巫女はいるから神託を受けると思うから信憑性は後後増していくと思う。そうなればこちらにとっても都合がいいからな。さっきフロリアに頼んだフリーナの手伝いっていうのはその神託を広めることだな」
と伝える
そんな俺の言葉に2人は
「分かりました。任せて下さいね」
「私も了承しました。精一杯お力になれるように頑張りますね」
と応えてくれた
こんなに大雑把なお願いでもツッコミを入れることなく話を受けてくれる2人からの信頼を嬉しく感じる
フロリアに関していえばヤンデレ2歩ぐらい手前なのもあってか俺がなんか頼むとめっちゃ嬉しそうにやる気を見せてくれるしリアはそれに従うだけ
フリーナに関しては女神と会わせたっていうだけでなんか信頼されてるっぽい
どんだけ女神が好きなんだか
それでもすんなりと協力を仰げることは嬉しいことだ
話が長引いたりダダこねられたりするとめんどくさくなってついつい力に頼ってしまうからね
それからの行動もスムーズに進んでいく
とりあえずその後部屋に戻ってきた3人とクロアに回復ポーション系と簡易結界なんかの魔道具、それに布や食料などを魔法の袋改に詰めて渡してからダンジョンの近くへとすぐさま転移させた
勿論人目には付かないようにね
それで一旦部屋に戻ってくるとフロリアとリアに一時の別れを告げてから次はフリーナを元いた場所へと送り届ける
その時にフリーナが行方不明になったと勘違いをして慌ただしくしている人々が大勢いたけどめんどくさく感じた俺がちょちょちょいっと魔法で解決してしまったのは語るまでもない
そしてとりあえずセリアとリーニャを連れた俺はそのまま魔人の国の中心、そう魔王城へと転移するのであった
言うまでもなくアポ無しである
……To be continued




