最終章・女神出てこいやぁщ(゜Д゜щ)
部屋を出て王城を抜け王都の中をフロリアについて歩いて行く俺たち
順番としてはフロリアとリアが先頭、その後に希暗・桜前・白月・瑠奈の4人が付いていきその後に俺がついて行っている
そして俺の後に姿と気配を消したセリア達が付いてきているという感じだ
王都の中はやはり前回の戦闘による被害がある程度大きかったのか以前うろちょろしていた時よりも人が少なく感じる
それに明らかに冒険者の数が少ないのだ
と思ったら城壁付近や王都の周辺に多くの比較的大きな反応があった
多分城壁の修理や王都周辺の警戒に能力値の高い冒険者が多数駆り出されてるのだろう
前回の戦闘にも駆り出されその後始末や復興作業にも駆り出される冒険者達
この国の冒険者家業はブラックに間違いない
その中にいくつか知っている反応があったが今は別に会う必要はないのでスルーしとく
てかめんどくさくなるので会いたくないな
そんな事を考えながら俺はゆっくりフロリア達のあとを付いていきながらセリア達が誰かとぶつかることがないように気を配り続ける
流石にどんな人でも何も無いところでぶつかったりしたら驚くだろうし万が一透明マントが脱げてセリア達の姿が現れたりしたら騒ぎになるのは確実だ
なので注意しなあとなぁなんて思って出発したのだけどそれは必要なかったみたい
何故ならばフロリアが注目を集めまくっていると同時に俺達が通る道が開けてるからだ
王都の人々の反応はフロリアの姿を見ると声をかけたりする者や道の端へと移動して好奇の視線を向けてくる者など様々だ
そんな中フロリアは声をかけられば丁寧に応じながらも目的に向かっていく
一方冒険者達はフロリアよりも希暗達へと視線を向けている者も少なくはなかった
それに話しかけている者もいる
その時の会話から推測するとどうやらこの3人は前回の戦闘の際の活躍が冒険者達に見られて一躍有名人になってしまったらしい
魔獣達を剣で薙ぎ払い殲滅していく希暗と桜前、後方から強力な魔法や回復魔法で援護する白月
あの時の負けを覚悟していた者も少なくない状況で登場したこの3人はさぞかし輝いて見えただろう
一縷の希望の如く
それに事後処理の時にも色々協力しておいたらしいので余計に親しい冒険者が増えたらしい
なおその時に突然魔獣を従え現れて驚きのあまり言葉も出ないような速度と魔法で魔獣を殲滅していった奴(俺)の正体について結構な人に聞かれたが全部知らないと答えたようだ
それにどうやらその暴れまくった謎の人物(俺)は現在捜索中とのことらしい
見つかるといいねー、絶対見つからないけど
そんな感じで歩き続けていると比較的大きな建物へと辿り着きそこでフロリアは歩みをやめると
「着きました。ここが巫女の住んでいる場所です」
と言った
確かに中には結構な人がいるしそこそこ強い反応も何個かある
多分巫女の護衛とかでもしてるんじゃないかな
それにしてもこの建物は配置からしても結構重要な役割を担っているのが分かる
何故ならこの場所は楕円形の王都の焦点の位置に当たる場所にありもう片方の焦点には冒険者ギルドがある
中心は言わずもがな王城だ
上空から見てもかなり綺麗に配置されていたんだよね
いつの間に見たのかという質問に対してはさっき一瞬で飛び上がり一瞬で戻ってきたと答えておくよ
俺がそんなことを考えているとフロリア達が中に入って行ったのでそれに続いて建物の中へとはいる
建物の1階の中は隅々まできちんと掃除されているらしくかなり綺麗で装飾や家具類なんかもほとんどない大部屋が1つといった感じだ
2階から上が住居スペースなのだろう
それにしても奥の真ん中の台座の上に女神をモチーフにしたであろう像があったり部屋の中に長椅子が何個かあったりするあたりまんまあの場所な気がする
そう元の世界でいう教会だ
この場所は行ったことはないけど知識として知ってる教会とくりそつだった
にしても綺麗だなここ
全員で掃除の魔法でも毎日使っているのだろう
そこら辺を考えるとお寺のお坊さんみたいな生活を送っていそうだ
教会でお坊さんのような生活
ハイブリットな宗教だな(´・ω・`)
俺がそんなアホなことを考えながら部屋の様子を観察しているあいだにいつの間にか噂の巫女が来ていたらしく声をかけられた
「皆様、本日はようこそおいでくださいました。私が現在巫女の長を務めていますフリーナと申します」
そうフリーナは言うと俺達に一礼する
それに対してまずはフロリアが挨拶を返す
「こちらこそ急な約束を受けていただきありがとうございました。私はこの国の第1王女のフロリアと言います。よろしくお願いしますね、フリーナさん」
それに続きリアも
「私はフロリア様のお付のリアといいます。本日はよろしくお願いしますフリーナ様」
と挨拶していた
それに続くように希暗達も挨拶していく
「黒晴希暗です。よろしくお願いします」
「桜前玲奈よ。よろしく」
「白月歩です。よ、よろしくです」
「旦椋瑠奈。よろしく」
とまぁ軽めだが名乗っていった
そしてついに俺の番になる
と言っても名乗るつもりはないので
「あっ、じゃあ俺も適当によろしく」
と適当に言っておいた
本来ならかなりの無礼に値するのだけども俺に罰を与えられる奴なんていないのさ(´∀`)
それがわかっているのかフロリアや希暗は呆れ顔をしている
一方こんな失礼な態度は受けたことがないのか固まっていたフリーナは少ししてから落ち着くと
「で、では本日は女神様に聞いて欲しいことがあるということですが内容はどんな事なのでしょうか?」
そう問われフロリアは
「はい、つい先日起きた戦闘に関することです。あの魔獣の大群とそれを率いていた一際強い魔獣。それが何故この国に攻めてきたのかを聞きたいのです」
と答えた
これについては女神に聞いてもおかしくない内容を事前に俺とセレクトしてある
フロリアの言葉聞いたフリーナは
「なるほど……では分かりました。その内容について女神様に伺ってみます。少しの間お待ちください」
と言うと地面に正座して目を瞑り下を向いた
どうやらこれが女神との通信をする際の格好のようだ
俺はそんなフリーナをどうやって女神と通信しているのかを把握するために色々な方法で観察するのであった
……To be continued




