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最終章・待つ人と待たれる人

両手を使ってひたすら魔道具に魔力を込め続けることおよそ数十分

早くも飽きがきてだらけそうになっている俺の耳に扉を叩く音とフロリアの声が聞こえる


「私です。開けて………」

声がするとすぐに俺はすぐさま魔道具を片付けてからフロリアが何かを言い終わらないうちに扉を開く

一応この部屋では外からの音は内側に聞こえるが、内側からの音は外には聞こえない

しかしそれは扉がキチンとしまっている時に限る

なのでこの部屋への転移テレポート以外での出入りはなるべく迅速且つ静かに行いたいのだ

もとより感知スキルで3人がこの部屋に近づいているのが分かっていた俺はノックとフロリアの声が聞こえると同時に扉を開くことができた

まぁ本当はノックよりも先に開けるつもりだったんだけど作業のせいで少し反応が遅れてしまった


ともあれ俺が扉を開くと3人は戸惑うことなく中へと入ってくる

そして3人が入るのを確認し終えてから扉を音をたてずに閉めたあと


「適当に座っててくれ。飲み物の準備でもするから」

と3人に言うとどこともなくティーポットを取り出して紅茶の準備をしはじめる

流石に慣れたのか俺が突然物をどこからか取り出しても3人は驚くことなくフロリアとリアは前回同様俺のベッドに、瑠奈は部屋に置いてあった椅子に腰をかけた

ちなみに俺は適当な布をしいて地べたで胡座をかいている

そして準備できた紅茶を飛行フライの応用で手渡しすることなく3人にわたすとさっそく話を切り出す

といっても本題にはまだ入れないのだけど


「急にごめんね。ちょっと急ぎの用があったからさ、どうしても話をしたかったんだよ」

俺がそう言うとフロリアが


「私とリアは大丈夫ですよ。今日の予定は全て終わらせていますので」

といい、それを聞いてリアも頷く

瑠奈の方も


「私も大丈夫。特にすることもないから」

と言う

すると瑠奈が


「話し合いは私だけでするの?他の人は?」

と訪ねてきた

一応フロリアには希暗達を呼ぶと言ってあるが瑠奈には言ってないし丁度いいのでこれからの予定も伝えておく


「あとは希暗達も来る予定だよ。話の内容にはあの3人、特に希暗が大いに関係あるからね。だけどあいつらは今ダンジョンの攻略中らしいからそれを少し待つ感じだな。一応キリがいい所まで行ったらダンジョンから出るらしいからそしたら俺が迎えにいくよ」

俺がそう言うと次はフロリアが


「ではそれまでの間私達は何をするんですか?」

と訪ねてくる

残念ながらそれについてはなんも考えていない

俺はフロリアの問いに


「そうだな〜、適当にお喋りでもしてようか」

と答える

すると俺の言葉に対してフロリアと瑠奈


「それは賛成(ですわ)!」

と激しく同意をしてくれたので俺達は希暗達がダンジョンの攻略を終えるまでの間

まったりとしたお喋りをすることになったのだった


















《side 希暗達》


場所は変わりここはリバールのダンジョン90層のボス部屋の前

ここで希暗達3人はボス戦に向けての最終調整を行っていた


「2人共準備は大丈夫?結構ハイペースでさっきの層を突破してきたから疲れてるとは思うけど……」

そう希暗が言うと桜前が口を開く


「大丈夫よ希暗。私達だって強くなっているのも、これぐらいはへっちゃらよ。それに神楽君が急ぎって言うんでしょう?そっちの方が大切よ」

と言う桜前は気合いに満ちている

それに同意するかのように白月も


「私も大丈夫だよ。早いとこ次のボスを終わらせて神楽君のとこに行かないとだしね!」

と言いやる気を見せていた

普通ならばたったの数十分でダンジョンの下層のうちのひとつを攻略するなど普通ではない

ちなみに呂阿やセリア達はもう既にチートからバグの領域にいるので普通には当てはまっていない

だがこの3人も既にそれを可能にするくらいの実力を身に付け始めていた

ちなみにこういった具合だ



名前 黒晴くろはれ 希暗きあん

種族 半妖精デミフェアリー

役職 英雄候補(人間)

体力 S(+)

筋力 S

魔力 S

物防 A

魔防 A

俊敏 S(+)

知力 A

運 S

技能・・・・剣術Lv4、体術Lv4、精霊魔法(火、水、風、土)Lv4、感知Lv3、農耕Lv3、採取Lv3、解体Lv3

固有技能・・・・言語翻訳、精霊王契約、知恵女神シシリアの加護




名前 桜前おうぜん 玲奈れな

種族 人間

役職 侍

体力 A(+)

筋力 A

魔力 A

物防 A

魔防 B

俊敏 S

知力 B

運 B

技能スキル・・・・刀術Lv4、格闘術Lv3、風魔法Lv3、看破Lv2、解体Lv2、採取Lv2、感知Lv3

固有技能ユニークスキル・・・・言語翻訳、完全切断




名前 白月しらつき あゆみ

種族 人間

役職 聖回復術師ネオ・ヒーラー

体力 A

筋力 B

魔力 S

物防 B

魔防 A

俊敏 B

知力 A

運 B(+)

技能スキル・・・・回復魔法Lv4、水魔法Lv4、光魔法Lv3、調合Lv3、解体Lv2、採取Lv1、感知Lv3

固有技能ユニークスキル・・・・言語翻訳、自動魔力回復


という具合である

それぞれ前までが比較にならないほど成長している

恐らくこれは異世界人特有の成長補正と前回の戦闘によるものだろう

それに日々ダンジョンで行う戦闘による効果も出ているのかもしれない

そして現在この3人はスリイアの中でも実力が最上位であると言っても過言ではない

その中でも希暗は更に頭がひとつ抜きてでいるのだが


希暗について言えば既に常時のステータスだけでもかなりの強さである上に前回の呂阿との戦いにおいて覚醒した精霊王の能力を使える状態、仮に呼び名を精霊王モードとするとそれを時間制限はあるが使いこなせるようになっていっている

桜前は固有能力ユニークスキルを活かした戦闘方法を確立させほぼ一撃必殺となる攻撃で魔獣達を狩りまくっている

白月は帝級まで使用できる魔法を駆使し、大規模な戦闘からタイマンまでこなせるぐらいの魔法技術力を持つようになっている

つまりこの3人の能力値を考えるといかにダンジョンの下層であっても容易く突破できるというわけだ

まぁそうは言っても前に1人で突破している前例があるのでまだ英雄としての実力には辿り着けていないのかもしれないが


そして準備が整った3人はボス部屋へと突入することを決める


「希暗、次のボスはどんなのだと思う?」

そう桜前が聞くと希暗は少し考えたあと


「うーん、予想はだいたいしか出来ないかな。でも今までのよりも強いってことだけは分かってるよ」

と答えた

このダンジョンに関して言えば90層と100層のボスの情報はたった一人しか知らない

その1人に話を聞くことが出来ない今は誰も知ることは出来ない

勿論呂阿は除く

なのでどの魔獣が出てくるのか、また何体出てくるのかなどが全く分からないため対策の取りようがないのだ

今まではある程度分かっていたために安全性を考慮して作戦を練ることが出来ていただけに慎重に行かないといけない

そう思いながら希暗は


「じゃあいくよ。とりあえず最初は僕を中心にして様子見、そのあと作戦が決まり次第戦う感じで行こう」

と2人に言う

それを受け2人は希暗の言葉に同意するように頷く


2人が同意したのを確認した希暗はもう一度気合いを入れ直してからボス部屋の扉を開くのであった







……To be continued

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