第5章・もう作戦開始でいいよね( ˙-˙ )
俺が再びダンジョンの小部屋に戻るとそこには急に現れた俺に驚くノーラと平然と俺を見つめるリーニャがいた
リーニャは俺が戻ってきたのを確認すると一人遊びをやめて
「ロアおかえり~、遊んで!」
と言いながら俺へと弾丸のように飛びついてくる
俺はよくある展開である腹部にドーン!からの悶えるといったリーニャの行動から推測される被害を避けるために瞬時にリーニャの後ろに回り込みそのまま抱き上げると
「ただいまリーニャ。でももう少しノーラとお話しないといけないから遊ぶのはその後でな」
と言いながら一連の流れをただただ言葉なく見つめていたノーラの目の前へと腰を降ろしリーニャを胡座の上へと座らせた
さっと部屋の様子を見てみるとセリアとクロアは熟睡しているしローゼも俺が転移している間に完全に落ちたのかそのまま床に横になり自分の腕を枕替わりにして寝ていた
俺はそれを見てノーラに仕えてる立場なのにノーラより先に寝てもいいのかと思いつつもダンジョンの床で何も敷かずに寝るのは辛いだろうと思い手頃な敷き布団的な布を取り出すと
「こんなところで雑魚寝はきついだろ、そいつにこれ使ってやってくれ」
と言いノーラに差し出す
ノーラは俺に言われてやっと現実に意識が戻ってきたらしくお礼を言いながら俺から布を受け取るとローゼの元へ行き布の上で寝る体勢へともっていってあげていた
まぁその手順はかなり雑だったのだがローゼは起きることはなかった
そしてノーラがそれをやり終え再び俺の前へと戻ってきたのを確認すると早速話を振る
「とりあえず荷物は回収してきたよ。全部じゃないかもしれないけどとりあえず渡しとくよ」
そう俺は言うとさっき回収してきたノーラ達の荷物と思しき物を全て俺とノーラの間に出す
そして出し終えた後ノーラに
「とりあえず確認してみてくれ」
と俺は促した
俺にそう言われたノーラは一言
「ありがとうございますわ。わざわざ私達の荷物を取りに行ってくださるなんて思いも寄りませんでした」
と言うと荷物へと近づき色々と確認をしはじめた
それを見て俺は少し時間がかかるだろうと思いこの間に少し夜食を作ろうかと考える
セリアとクロアとリーニャはほんの少し前に満足いくぐらい食事を取っているが捜索隊の急な訪問によりノーラとローゼは何も食べていない
それに俺も少し小腹が空いてきたので丁度いい
そう思い俺は鍋と適当な食材を取り出し煮物。別名適当スープという名の料理を作り始めることにした
まずは適当な食材を自作魔法・微塵切によって手の上で素晴やく細かく切り刻むと水の入った鍋へと投入していく
ついでに胡椒らしき物や塩、よく分かってないけどスパイスや調味料的な物も少し入れておく
よく分かってないけど毒はないから問題ない
そして残るは温めて煮るだけとなったらお手製の魔道具・ホットプレート擬によって加熱し煮詰めていく
この魔道具を使うと煙も出ないし火を使うよりも早く作れる
これまたこの世界で出回ると大変よろしくないものだったりするのだけども
そうして3分もすると部屋の中にスープのいい匂いが漂いはじめた
流石料理スキルレベルカンストである
調理してる時にずっとリーニャがにこにこと嬉しそうに出来上がるのを見つめており既に涎が口端に見えた
こいつは確実に食べる気である
まぁそれを見越した上で多めに作ってるけどね
するとその匂いに反応したのか、くぅ~というお腹のなる音がしたのでそちらを見てみるとノーラが恥ずかしそうは表情をしていたので
「ノーラ食うか?今日は多分夕食食べてないだろ?」
と俺が声をかけると
「是非いただきますわ!」
と元気よく答えたので俺は3人分の大きめのマグカップを取り出しそこにスープを注ぐと一つをノーラに、もう一つを涎を垂らし始めたリーニャに手渡した
お腹のなる音を聞かれたことで恥ずかしそうな表情をしていたノーラも、俺から手渡たされたスープを一口飲むと驚きと喜びの様子へと変え
「美味しい!こんな美味しいスープを頂いたのは初めてですわ!」
と言うとそのまま夢中でスープを飲み続ける
最初は火傷しないようにゆっくりと飲んでいたが徐々に慣れてきたのかペースを上げるとあっという間に飲み干していた
スープが無くなった後も物足りなそうな様子であったノーラを見て俺が
「まだスープあるけど飲むか?」
と声をかけると
「頂きますわ!」
とこれまた即答されたのでマグカップを受け取りスープを再び注いでから渡してあげるとノーラは笑顔で礼を言ったあと再び黙々とスープを飲み始めた
一方リーニャも終始笑顔で美味しい美味しいと言いながらかなりのハイペースでスープを飲んでいく
そうして俺が最初の1杯を飲み終えるまでにまぁまぁの量作ってあったスープは全て2人に飲み干されたのだった||||||(_ _。)||||||
その事に俺が若干しょげながら後片付けをしているとリーニャが眠くなったのかうっつらうっつらとしはじめている
よく見てみるとノーラも同じように眠そうになっていた
なので俺は話の続きは帝都へと行く途中にすればいいかと考えると2人に
「今日はもう寝るか、2人とも疲れてるだろうし。話の続きはこの街を出た後でも大丈夫だしな」
と言うとノーラにはローゼが使っているのと同じような布を渡してリーニャにはいつも使っている俺が作った寝具を準備してあげる
そうするとリーニャはすぐさまセリアとクロアの横で寝始めノーラは
「今日はお言葉に甘えて寝させて頂きますわ。それと荷物は全て揃っておりました、感謝します」
と言うとローゼの横にいき同じように布を敷いたあと横になるとすぐに寝息が聞こえはじめた
一応この小部屋の中の温度なら風邪をひくことはないだろうが一応ということもあるので俺はローゼとノーラに布団代わりに大きめの布をかけてやる
その後日課である道具整理と小部屋の結界を貼り直して安全を確保した俺は自分の分の寝具を出すとそこで寝転び、ゴロゴロしているうちに意識を手放した
……To be continued →




