第1章・テンプレのモンスターハウス
ボチボチ慣れてきたのでペースÜP頑張ります(´・ω・`)
気がつくとそこは大きな広い空間であった
周りを囲む壁はさっきまでのダンジョンの壁とは違って水晶のようなものが目立つ
そして俺達がいた場所から反対の場所にどうやら出口のような穴が空いておりそこに魔法陣があるのが見えていた
俺を除く他の奴らが突然の転移に戸惑っていると広場の床の至るところに魔法陣が浮かびそこから剣と盾をもった骸骨が大量に現れる
そして中央に一際大きな魔法陣が浮かびあがりそこから全身真っ黒の鎧に包まれた大きい騎士のようなものが現れた
それを見て焦ったように
「くそっ、モンスターハウスへの転移罠だったのか!だか何故あんな低い階層にこんな高レベルな罠があったんだ」
とラハットが叫ぶ
そして素早く全員に指示を出す
「全員気を引き締めろ!!こいつらはスケルトン、ランクはCだ。そして中央の奴は暗黒騎士、ランクは基本Aだがあいつは少しばかり上そうだな……。騎士団員達!俺が暗黒騎士をおさえてるうちにそいつらを向こう側の出口のような場所に連れていけ!!」
ラハットがそう叫ぶとラハットと団員はすぐさま動きはじめた
クラスメイト達はみんな半パニック状態となっており遠山達もみんなに声をかける余裕が無いくらいだ
そんな俺達に騎士団が
「お前達、俺らが道を作る。付いてこい」
と声をかけ先導するように動きを見せてくれたことによりなんとかみんな付いていくために行動をはじめたが動きが遅い
その後の方を俺は青ざめ不安げな様子の希暗をつれてついていく
勿論警戒は欠かしていない
一方その頃ラハットは暗黒騎士との死闘を繰り広げていた
ラハットもリスイア最強の騎士である
今までも暗黒騎士との闘いは何度も経験していた
しかしこれだけの数の守るべき対象を庇いながらの闘いは初めてであった
更に最悪なことに今回の暗黒騎士は強い個体のようであり徐々にラハットは押され傷ついていく
その頃俺達はスケルトンを殲滅しつつあと少しで出口にたどり着くという所まできていた
すると突然ラハットがこちらに飛ばされてきた
見てみると全身ボロボロで武器である剣と盾も壊れている
「ラハットさん大丈夫ですか!?」
そんなラハットに焦ったように遠山が聞くがラハットは満身創痍だ
返事をすることさえままならない
「白月さん回復を頼む」
遠山にそう言われ白月はラハットに回復魔法を使う
するとラハットは目を覚まし
「全員で奴に向かって魔法をぶっぱなせ、その後全速力で出口を目指すんだ」
と早々に指示を出しながらなんとか立ち上がった
その指示を受け騎士団員とクラスメイト達は魔法の準備を始める
そしてラハットの
「今だ、撃てぇぇ」
の指示と同時にほぼ全員から魔法が放たれた
その直後全員がスケルトンを倒しつつ必死に出口に向かう
この隙に脱出出来なければ死ぬかもしれないという思いのもとほぼ全員が必死に出口を目指していた
すると誰がが転び集団から一人取り残されてしまう
そしてそれが希暗であることに俺が気づくのに時間はかからなかった
そしてその際クラスメイトの1人がニヤけながらはしっていくのも俺は見逃さない
更に運悪いことに暗黒騎士が追いつき希暗は出口から遠ざかる方向に剣で吹っ飛ばされた
(俺が目を離してしまったから最悪のケースになってしまったな………。ムムム(´⌒`)仕方ないけどこれは一芝居打つしかないか…。多分後でバレたら色々と怒られるかもだけどな)
そう考えながら
俺はすぐさま希暗の元へかけていった
《side 希暗》
希暗は集団の中を必死に走っていた
(とりあえず玲奈は無事みたいだね……呂阿とははぐれてしまったけどラハットさんのおかげでなんとかなるかもしれない)
こう考えてしまったのが悪かった
突如足に痛みが走り希暗の体を浮遊感おそう
(え?)
数秒して希暗は自分がこけていることに気がついた
みんなの方をみてみるとどんどん離れていく
こちらに気を向ける人なんていなかった
(くそっ、早く追いつかないと)
と思い走り出すが更に運が悪いことに暗黒騎士が追いついてしまった
そして剣で殴り飛ばされる
その瞬間腕輪が砕けた
そして壁に叩きつけられる
こちらのダメージはカバーできなかったようで全身が痛く呼吸もしづらい
(うっ・・・、旦椋さんに貰った腕輪がなければさっきので死んでいたな……。まぁまだピンチなのはかわりないか……)
と思っている間にも暗黒騎士はこちらに向かってくる
(固有技能は・・・、まだみたいだね……。これはもうダメなのかも……。やっぱり現実は少し厳しいのかもなぁ)
この時点で希暗はほとんど諦めかけていた
目の前で暗黒騎士が剣を振りかぶる
(ごめんね玲奈・・・それに呂阿も…………)
希暗が目を瞑り覚悟を決めた時
金属同士のぶつかる大きな音が響いた
恐る恐る目を開けて見ると
「まったくつくづくテンプレ通りだな」
と言い希暗を庇うようにして呂阿がいた
「・・・呂阿?どうしてここに!?」
「お前のこと守ってやるって言っただろ?」
「でもあのまま行けば呂阿は脱出出来たんじゃ」
「お前を置いていくなんて出来るわけないだろ」
「でもこれからどうやって脱出するつもり?」
出口の方をみてみるともうはほとんどの人は転移が終わったらしく脱出した後だった
クラスメイト僕達のことを気にかける人は誰もいないみたいだ
残ってる騎士団員がこちらに来ようとしているがスケルトンや他の人のサポートのため来れそうにない
更に呂阿の剣は先ほどの一撃を受けたことで折れており、腕輪の方も壊れているようだ
だが呂阿はこちらを向きニヤリとすると
「希暗、俺が今からすることをあんまり怒んなよ。その代わり絶対助けてやるから」
「えっ?呂阿なにを………」
呂阿は言い終わるやいなや希暗を持ち上げ出口のほうにぶん投げた
希暗は転移陣の上まできっかり飛ばされまたも全身を打ち付ける
転移される直前、痛む体を起こし希暗が目にしたのは暗黒騎士の剣に貫かれる呂阿の姿だった………
……To be continued →