第5章・無事(?)目的の街に到着
少し余裕ができはじめたので徐々に修正をおこなっていきます<(_ _)>
セリアとクロアを下がらせることに成功した俺は腰を抜かし惨めに地面に座り込んでいるハゲに声をかけたあと特に反応が返って来なかったのでそのまま近づいていく
そんな俺逹を見てハゲは我を取り戻すと
「き、貴様ら!こんなことをしてただで済むと思っているのか!?我らを攻撃したということは我が帝国を敵に回すという事だぞ!?」
と腰は抜けたままだが大声で言ってきた
俺はそれに対し少しうんざりしたように
「そんなこと分かってるし別に問題ないからな。もとからスリイアに手を出さそうとした時点ではあんたらとは敵同士だよ」
と返す
そしてそのまま近づいて行き
「まぁお前に情報を吐かせるためにスリイアに連れてってもいいんだけど今回は時間がないから手短に情報をもらうよ、いや正確には奪うかなw」
と軽く笑いながらハゲの頭を掴む
するとハゲは
「な、何をするつもりだ!?拷問や尋問で我らが帝国の情報を吐くと思うなよ!」
と全身震えながらも強がっている
ぶっちゃけ最初にペラペラ喋ってた時点でこいつは阿呆だと思っていたが一応の心構えはあるみたいだ
だがそんな心構えも俺の前では全く意味をなさない
俺は掴む力を強めると
「悪く思うなよ、これもお前達が他の国に手を出しているせいだからな」
と言うと
「自作魔法・記憶剥奪」
とこれまたグロスやリーダスから情報を引き出している時に作り出した魔法を使用する
この魔法は名前の通り対象の記憶を全て読み取り奪い去る
勿論記憶を奪われた対象は記憶喪失となり出来事の全てを忘れ去るが一応生活するのには困らない程度の動作の記憶は残るみたいだ
既に使用されているグロスとリーダスも何の記憶もないままスリイアに放置してきた
多分この前の戦闘による被害者だと思われて保護されるだろう
リーダスの場合フロリアとリアに会ってしまったらご愁傷様だが
心底えげつない魔法だがかなりの魔力を使うし奪った記憶が流れ込んでくるので並列思考のスキルが無いと処理しきれないためまず俺以外使えないだろう
その俺にしても発動にも整理にも時間がかかりちょっとの間動けなくなるので戦闘中には使えない
そし後俺は無事ハゲから全ての記憶を奪い取る事が出来たのでハゲの頭から手を離す
それからまずは俺の欲する情報から全く関係ないハゲの人生での出来事の記憶をそのまま消去していく
そして今の帝国に関する情報を入手することが出来た
といっても鑑定した時点でこいつが邪神復活を企む組織には関わっていないことは分かっていたので知り得た情報は上辺だけのものであるだろう
俺は情報の整理が終わると記憶を奪われ意識のないハゲをそのまま放置してセリアとクロアとリーニャの元へと戻ると
「とりあえずちょっとしたトラブルがあったけど追加で情報も手に入れられたしよかったよ、2人とも戦闘させて悪かったな」
と俺は一応セリアとクロアに軽く謝罪をしておく
わざと戦わせたのは俺なのでいかなる理由があろうとも少しは危険な目に遭わせたわけだからな
まぁ危険だったのはこの2人の方かもしれないが……
俺の謝罪を受けた2人からそれぞれ
「別に問題ありません、あんな奴らでわざわざロア様の手を煩わせる必要もないです」
「主の役に立ててなによりです」
と分かってはいたが気にしない風の返答が返ってくる
するとここで今まで暇そうにしていたリーニャが
「2人ともすっごい強かったの!次はリーニャも戦う!」
とやる気をみせていた
俺はリーニャに
「またリーニャにも協力してもらうこともあるさ」
と言ったあと3人に
「それじゃあ少し足止めされたから先を急ごうか。日が暮れる前には街に着いておきたいしな、一応さっき奪った情報の中に街の名前とか詳細が分かったし」
と言うとリーニャを肩車する
そしてセリアとクロアには次は付いてくるようにというと俺は2人にとって無理のないペースで走りはじめた
また2人に先をいかして競いあっても困るしさっきの戦闘での疲れを考慮しての事だ
この2人は多分また競い合うからな
ちなみにさっき奪った情報によるとスリイアに最も近いジァルゼの街はポトンと言う名前の街で国境近くのため普段から軍備は整っているそうだ
街の周りには魔獣が多く潜む樹海や沼地、更にはダンジョンも存在するとのこと
そのため冒険者も多くおり街はジァルゼ帝国内でも有数の栄えている街らしい
そしてやはり情報通り他種族に関しては完全に卑下に扱っているようで栄えている分治安も悪い
一応セリアやクロアやリーニャは見た目人間にすることは出来ているが人間だとしても見た目が非常に良いため絡まれるのは必須だろう
絡んできた奴らが物言わぬ残骸になる未来が目に見えているな
そして街に入る際に俺はセリアとクロアの設定をどうするか考えなければならない
リーニャは俺の娘ってことにすればいいが2人共に妻にするか冒険者仲間にするか悩んでいる
妻にするにしてもどちらが正妻か争うだろうし仲間にすると絡まれる回数が増えそうだ
そんなこんなを悩みながらも俺はセリアとクロアに無理がない速度で平原を突っ切っていく
辺りにいた魔獣は高ランク低ランク含め全てさっき戦った兵士達の死骸の方へと殺到しているためいちいち戦闘することもない
ちょっと酷い気もするが殺られる覚悟がない奴が殺りにいくなということだ
この世界に来てどんどんそっち方面の感覚がおかしくなっているがこれも異世界に来たら避けられないことだと思い俺は自分を納得させている
そして日が暮れるギリギリくらいに俺達はポトンの街を視認することが出来た
……To be continued →




