第5章・まぁこうなるよね
俺は一瞬にて色々なパターンを考えた後どう行動するかを決めると口を開いた
「俺らは一応スリイア王国に所属する身だからなここで進軍するお前らを見過ごして向かわせる訳にはいかないんだよ。怪我をしたくなかったら大人しく来た道引き返してくんない?」
と言い放つ
まぁこんなこと言うともう未来は1つしかない
それを聞いて俺の予想通りに3人は一瞬驚いたあとに笑い出し指揮官っぽいハゲが
「ガッハッハッ、なかなか面白いことを言ってくれる!たった4人で我らをどうこう出来ると思っているのか?しかも1人はまだ子供でないか。それよりもお前こそ痛い目に逢いたく無ければそこの2人の女を置いていけば見逃してやるぞ?勿論その2人はきちんと我ら全員で丁寧に可愛がってやるがな」
とこれまたほぼ予想通りの返答をしてきた
これを聞いてセリアとクロアは爆発する寸前だ
なので俺は決定したプラン
名付けて・2人のストレスを解消するために犠牲になってもらおう・作戦を行うべく再び3人に向かって
「クックっ、お前ら如きに負けるわけないだろ?笑わせてくれる。雑魚が何人集まろうと雑魚にはかわりないんだよ!分かったかこのハゲーww!」
と思いっきし挑発をかます
ちなみに後半はいう必要無かったがちょっとした俺のストレス解消だ
そしてこれを聞いた3人はさっきまでと打って変わって激怒すると
「この冒険者風情が!!お前は殺して後の3人も酷い目に合わせてくれるわ!」
と言ってきた
この世界の兵隊って脳筋ばかりだが大丈夫なのだろうかと思うほど簡単に挑発にのってきた
そして3人はそう言ったあとに待機している軍隊の方へと戻って行った
そして兵士達に向かって
「あの愚か者共に我らの力を見せつけてやれ!男は殺しても構わんが後の3人は生かして捕らえろ!後で楽しませてもらう必要があるからな」
と兵士達に指示を出した
そしてこれを聞いたセリアとクロアはもう抑えられないとばかりに
「ロア様殺すなど愚かな事を、1人たりとも生かしておけません!」
「主を馬鹿にするなど許すまじきこと、全滅させてあげましょう」
とそれぞれおっかないことをいいながらもう殺気ダダ漏れの戦闘態勢に入っている
それを見たリーニャは
「・・・ロア、セリアとクロアが怖い……」
と震えながら俺の頭にしがみついている
そして俺もちょっと怖いと思ったので
「じ、じゃあ2人とも…あいつらは任せても大丈夫かな?多分強いやつもいないからさ………全力でやっちゃって」
と一刻も早くこの2匹の猛獣を解き放ちたくて仕方のない俺はセリアとクロアにそう言い放つ
それを受け2人は
「「任せてくださいロア様(主様)!!」」
と気合いのこもった返事をするやいなやそのまま向かってくる軍隊にとんでもない速度で突入していった
そしてそのまま理不尽な暴力を撒き散らしはじめた
俺のざっと見の感覚相手の数はおそよ3千
対するこちらはセリアとクロアの2人
数字で見るといかに絶望的なのかが分かるが実際の現場を見てみるとどちらが絶望的なのかはっきりと分かるだろう
セリアとクロアがひとたび魔法を放てばかるーく3桁単位で被害が出る
更にセリアは恐らく相手の誰にも姿を捉えることができないであろう速度を出しながらちゃくちゃくと殲滅を行っている
これで雷を纏えたら間違いなく疾風迅雷の体現者だ
雷影にもなれたりすかもね( ゜σω゜)
一方クロアの方は速度よりも一撃一撃の破壊力で殲滅を繰り広げている
時々クロアの死角から攻撃が当たったりするがクロアの身体能力の前では全くダメージにならない
只ひたすら暴れるクロアの拳の1振りや脚による一蹴りで相手に甚大な被害が出ていく
ついでに環境破壊も進む…………
そして最初は2人くらい余裕そうな雰囲気で攻めてきていた相手は今や2人の攻撃に怯み一方的な殺戮を繰り広げられている
向こうの方からは
「銀髪の方の姿が見えないぞ!どこにっぐわぁぁぁ」
「こっちの黒髪なんて硬さしてやがる歯が通らない!」
「魔法が来るぞ、たい・・・・・・」
「こいつら化け物だ、勝てねぇ。俺は逃げるぞ」
という悲痛な叫び声が聞こえてくる
そして1人逃げ始めたらまた1人また1人と徐々に逃げ始める
それを見た指揮官っぽいハゲは
「お前達逃げるんじゃない!我ら帝国の兵士がたった2人の冒険者風情に負けてたまるか!立ち向かえ!」
と必死に声を荒らげているが全くもって意味がない
しかしセリアとクロアは最初から1人も逃がす気がないらしい
逃げようとしている奴にも遠慮なくどんどん追撃をかましていた
そして鬼神の如き無双しているセリアとクロアを見ている俺とリーニャは
「セリアとクロアを怒らせるのはやめよう………」
「リーニャもセリアとクロアにはイタズラしないようにする………」
と恐怖感に包まれていた
その後も体力も魔力も切れずに殲滅を繰り広げていったセリアとクロアは誰一人逃がすことなくついに指揮官らしきハゲ以外の全てを狩りとった
相手の中には邪神復活を企む組織の手練や工作員が混じっていたはずなのだが成長した二人の前には全くもって障害にはならなかったみたいだ
全滅させてから思うのもなんだが多分これ邪神復活の手助けになってる気がしたりする
そしてハゲだけが残る状況となった時このままでは2人がハゲまで殺しそうなので俺は
「2人ともそこでストップだ。ご苦労様」
と言いながら2人の頭を撫でてやった
残念なことにまだセリアの耳は触れていない
俺に止められた2人は少し残念そうな表情をしていたが頭を撫でられると今までの雰囲気が嘘のように満面の笑になると動きを少し後ろに下がってくれた
俺は既に戦意を喪失し口をパクパクさせて腰を抜かしているハゲを見下ろすと
「じゃあちょっと質問することがあるからそれに答えてもらおうかな♪」
と極悪な笑みを浮かべながら言い放った
……To be continued →




