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間幕・話から置いていかれた人々

おまけそのイチっ!

《side 人間軍》



呂阿が好きかってやった結果、平原に取り残された人間軍や異世界人である希暗達を除く他のクラスメイトは呂阿が立ち去ってから少し経った後に目を覚ましていた

そして誰もが何が起きたのか状況を飲み込めていない起きたら何故か全員並んで揃っているし魔人の国の方には大きな土でできた壁、更にさっきまで暴れていたと記憶している謎の集団はいない

それらを見てラハットは


(あの後いったいどうなったんだ……?俺は最後にかなりの怪我を負ったはずだったんだが治っている…。それにあの3人の姿が見えないのはどういう事だ?)

と他のものと違い一瞬で倒されることなく戦闘を繰り広げた分余計に困惑していたが


(とりあえずまずは状況確認をしなければ)

と自身の混乱も解けないうちにまず全員を統率する者としての役割を果たすべく他の者に向かって


「全員落ち着け!何が何だがわからない状況かもしれないがまずは状況確認だ。偵察・調査担当は周りの状況把握、その他はいない者がいないか確認しろ!」

と大声で指示を出す

それを受けて人間軍の兵士と騎士団員達はすぐさま動きを開始する

混乱していても指示を受けてすぐに動き出せるといったふうにこの辺の統率が取れているところを見ても他の国に対抗するために充分に鍛えられているのがうかがえる

しかし遠山達異世界人の面々は初めての戦場ということもあって未だに混乱したまま動きをとることは出来なかった



それから少しした後状況確認とラハットの元への整列が完了する

そして調査担当が


「辺りに魔獣の姿、危険な状況無しです!」


「あの壁は土魔法によって人為的に作られたものです、ですがいままで見たこともない規模です!」


「壁の向こうに魔人達は確認出来ず、魔人の国側にいたものに聞くと撤退する姿は確認出来ていないそうです!」


「我らの騎士団員及び王都兵士に欠員はありません!ですが異世界人の中で3名ほど行方が分からないようです!」

と口々に報告をあげた

目の前の壁は呂阿によって作られたものだし魔人達は魔王城に移動させられているためこんな常識外れのことなんて誰も想定出来ないのだろう

誰もが困惑した様子でラハットの言葉を待っていた

それを見てラハットは自身も何が起きてるんだ!と誰かに聞きたいのをぐっと堪え指示を出す


「報告の内容は把握した。みんなも何が何だが分かっていないかも知れないが……すまない、俺も何が起きたのか分からない。だがとりあえず魔人がいないということは脅威は去ったと思いたいが万が一我々を突破して進軍している可能性もある!今から王都へと急いで戻るぞ!」

それを聞いて反応を示したのは遠山や近山の異世界人組であった


「ちょっと待ってくれラハットさん!桜前さん達の姿が確認出来てないのに出発するんですか!?」

と遠山が

それに追従するように


「もしかして白月さん達を見捨てるってことですか!?」

と近山が声を上げる

それを聞いたラハットは口をしかめ少し考えた後


「あの3人は俺と最後まで戦ったあと謎の奴らに連れ去られた!だからここにはもういない」

と異世界人組を納得させて反旗を翻すことのないように最後まで残っていた上で推測できたことを伝える

これがあながち間違いで無いことは王都に着いてから分かることだろう

しかしそれを受けて納得のいっていない遠山と近山は再び声を出す


「3人はあの甲冑野郎に連れ去られたんですか!?なら早く探さないと!」


「あの甲冑は何か言ってなかったんですか!?目的とか次に向かう場所とか」

とかなり焦ったように遠山は言い、近山がラハットに尋ねる

それを受けラハットは


「すまないが3人の居場所や謎の甲冑については全く分からん、だから一旦王都に戻って再度体勢を整えてから捜索するんだ!お前達だって装備ももう使い物にならないはずだ、それに全員満身創痍でとても捜索するなんて出来ない」

と言う

ラハットの言う通り装備はボロボロの者が多く、怪我等は回復しているが疲労感は拭えていない

1度王都に戻るのが最適であることは一目瞭然であった

これを聞いて近山や一方的にやられた事で怒りを顕にしていた近藤達も自分達がなすすべ無くやられたのを思い出したのか全員納得したような雰囲気となる

しかし遠山は1人冷静さをかいており焦ったように


「それだと3人に何かあったらどうするんですか!?動ける人だけでもすぐに探し始めないと!」

と1人でも探しに行きそうな雰囲気を醸し出している

それを聞きラハットは


「ふざけるな!いまは一刻も早く戻ってから出直すべきだろ、冷静差を失うな!それにいまあの甲冑とやってお前は勝てるのか?今のお前じゃさっきみたいに簡単にやられるぞ?」

と少し威圧目に遠山に言う

流石は王国の騎士団の団長だけあってこの言葉で遠山の冷静差を取り戻すことに成功したようだ

遠山はラハットにこう言われ流石に言い返すことが出来なかった

先程一方的に倒されて防具も体力も戻っていないまま勝てるわけがないということぐらい分かるくらいの理性は残っていたからである


そしてラハットは全員が王都へと帰還を承諾した様子になったのを確認すると


「それでは今から王都へと急いで帰還する!万が一魔人達がいた場合に備えて常に警戒しておいてくれ!」

と大声で指示を出した

そして人間軍は訳のわからない誰しも驚愕するであろう状況を放置して王都へと急いで戻っていった

王都に到着してから更に驚くことになったのは言うまでもない





……To be continued →

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