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第4章・事情説明パート3

俺は全員が聞いていることを確認すると話を続ける


「まず最初に俺がみんなに公開した能力は全部偽物だ。本当は全然違う、だからあんな状況でも全く問題なく余裕だった。というより実際はあれ全部魔法による幻術だし」

またもやセリアを除き全員が驚いたような表情になる

それを見てからも平然と更に俺は続けていく


「まぁあれだ、つまり最初から今のような力があったというわけだ。といっても最初の頃よりは格段に今の方が強いし色々とやれるけどな。でもそれが知られるとどうなるか分からないからな、だから偽造して黙っていた。知られてもいいくらい準備ができるまで誰にも話さないように決めてな」

それを聞いた希暗は


「・・・呂阿が最初から強かったのは分かったよ。教えてくれなかったのは少し寂しいけど理由があるなら仕方ないね。でもどうしてそんな演技をしたの?」

と聞いてきた

俺はそれに一つ一つ答えていく


「演技をした理由は色々があるがまぁ纏めると一つだな、この国から出ていくタイミングを探していたからだ。それまでの一ヶ月調べ回っていると色々な情報が入ってきていろいろと分かったことがあった。それに・・・この国を信用できないような内容もあったからな……それに関してはフロリアとリアさんは心当たりがあるんじゃないのか?」

俺がそう聞くとフロリアは少し悲しそうな顔をして俯き返事はしない

リアもフロリアの様子を伺うように黙っている

それを見た俺は


「ああ……やっぱり知ってたんだな。この国が俺達に黙っていたある情報を」

と言う

するとリアが


「その件に関してはフロリア様に非はございません!あれは王によって関与したもの全員に口止めされていた事なのです」

とフロリアを庇うように言う

それを聞き希暗が口を開く


「呂阿、その情報ってなんなの?要するに王様やラハットさん達が僕達に嘘ついて騙していたってことだよね?」

そう聞かれ俺は答える


「まぁそうだな。それでその情報の内容なんだが……思ったより質が悪くてな。・・・・・率直に言うとこの世界に異世界人を召喚する方法はあっても帰還させれる方法はないってことだ」

それを聞いた希暗・桜前・白月は言葉を失った

最初遠山達が聞いた時には王達は他の国なら知っているかもしれないということを言っていた

だからそれを調べるためにも他国との戦争を止め、和平を結ぶようにしなくてはならないと

だがその時点で既にこの世界に帰還の魔法が無いことは知っており希暗達異世界人を利用するために黙っていたのだ


俺がどうしてこれを知っているかというと自身の使える魔法を全部確認している時に召喚の魔法はあるが帰還の魔法が無いことに気づきこっそり調べ回ったのだ

その結果、この世界に住む生物の力では帰還が不可能だと分かった

黙っていた理由としては元の世界に帰れないということがバレれば必ず異世界人は反乱を起こすだろう

だから厳重に秘密にされており確信を持つのには少し時間がかかったりした

しかもその上この国の奴らは異世界人である俺達全員にある魔法を施している


俺は再び口を開きその内容を伝えた


「しかもそれだけじゃない、フロリア達は知らないだろうが万が一俺達異世界人が反乱を起こしたときにそれを簡単に制御できるように魔法も施している。分かりやすくいうなら隷属系統の魔法だ」

それを聞いた希暗達は更に驚き、フロリアとリアも俯むけていた顔を上げ驚いている

それらを見た上で俺はさらに続ける


「だから今回俺はこの国の奴らに素性を教えたくは無かったんだよ。これらを知ったから俺はきっと他の種族の事も知っておかないといけないと思った、だからこの国を出たかったんだしな」

と言った

そうして他の奴らの反応を少し黙って待つ

すると希暗が口を開く


「・・・呂阿、僕達が元の世界に戻る方法はないの?」

と俺に聞いてきた

それに対し俺は


「ない・・・・・こともないが今は不可能だ。それは俺が今やっていることを終わらせてからだな」

と答える

それを聞いた希暗は


「なら任せるよ、呂阿なら何とかしてくれそうだしね。でももう片方の僕達に施されている魔法はどうするの?体には印みたいなものは無かったけど」

と再度聞いて来たので俺は再度答える


「それに関してはもう俺とお前らの分は解除してるよ。使われていたのは制御が発動された時だけに紋様が浮かびあがる特殊魔法だったからな、気づかなくても仕方ない。だって俺も体に魔力を循環させて遊んでいる時に偶然見つけただけだからな」

それを聞いて希暗だけでなく桜前や白月もホッとしたようであった

だか安心したことで桜前は怒りが出てきたのか


「そんなことを私達に黙っているなんて信じられないわ!もうこの国は信用できないわね」

と強めの口調で言う

それに白月も同意の様子で不満を漏らしている

それらを見てフロリアが口を開く


「・・・・皆様にこのお話を出来ずにずっと隠していたことは申し訳ありませんでした………それを許して貰おうとは思いません。ですがどうかこの国を滅ぼしたりすることだけはやめてください」

と頭を下げる

それに同じくしてリアも頭を下げる

それを見た桜前と白月は言葉に詰まったようで黙り込んだ

それらを見ていた俺が口を開く


「まぁ別に2人を攻める気なんてないさ。それにもし復讐したいような気持ちがあるならさっきも助けなかったし。ただこれだけは希暗達にも話しておかないといけないと思ってな、他のクラスメイトには言わないけど」

と言うとフロリアは涙目で


「ありがとうございます、呂阿」

と言ってきた

それを受けて俺は更に続ける


「まぁこんな理由があったからあの演技をしたわけだ、ついでに希暗の覚醒でもすればいいなとも思ってた。ちょっと心配かけるかなーって思ったけどまぁ再開すればいいかって思ってついやっちゃったんだ(・ω<) テヘッ。心配かけごめんね♪、反省はしてるよ(多分)」

と俺が流しておきたかった謝罪を軽く言うと

部屋の雰囲気が一変した






……To be continued →

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