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第4章・それぞれの戦い③

《side フロリア&リア》



人間側にとって絶望的な状況にて魔獣との戦闘が開始されてからフロリアとリアは空中にいる魔獣王都に侵入するのを防ぐべくずっと魔法によって迎撃をおこなっていた

しかし如何せん数が多すぎる

突然現れた圧倒的な1体の魔獣に気圧されていることもあってどんどん人間側の状態は苦しくなっていく


特に地上では低ランク魔獣の大群に押されているうちに高ランク魔獣の攻撃を喰らったりして冒険者や兵士達双方から被害が出はじめている

戦えなくなった怪我人を後ろに運ぼうともそのような隙がないのだ

それに魔獣の中には片っ端から倒れた人間を食べている奴がいるため尚更救助できない

フロリアや城壁にいる魔法担当の者達も必死に応戦しているものこちらも魔力量の限度により打てなくなってくる


そして打てなくなっている者から順に魔獣達によって攻撃を受けていた

フロリアの場合リアが付いているが他の者は全てに護衛がついているわけではない

魔法担当者はあくまで攻撃担当であって防御を上手くこなせるわけではないのだ

よって魔獣達の攻撃でどんどん数が減り、その分残っている者達が苦しくなっていくという悪循環に陥っていた


戦闘が始まってまだ半刻程しか経っていないのにもう人間側は大きな被害を受け戦況はかなり不利だ

更に徐々にそこらの魔獣とは別格の六首邪覇龍ヘキサループスフォートドラゴンがこちらに迫ってくる

あれの攻撃がはじまってしまえばもう人間達は終わりであろう

それにもうフロリアの魔力も限界近くである

それら考えた上でリアは再度フロリアに撤退を要求する


「フロリア様!もう我々はもちません。あの巨大な魔獣が来れば人間側は全滅します!どうかその前に撤退を」

とリアが言う

それを聞いたフロリアは


「なりません!まだ他の者が諦めずに戦っているのです。王族である私がこの場から逃げるなどしては行けません」

とやはり拒絶を示してきた

だが冒険者や貴族の中にはすでに逃げ出しているものも出てきはじめている

誰しも我が身が大切なのだ、それにもうこの戦いに勝ち目がないのは皆気づいている

勿論そういった行動は阻止したいが、そのような者に構っている余裕がないのも現実であった


フロリアの言葉を受けてまだリアは


「しかし・・・このままではフロリア様まで!」

と食い下がる

そしてフロリアが再び口を開こうとした時、真上から六首邪覇龍に勝るとも劣らないレベルの威圧感のある咆哮が聞こえてきた

見てみると真上から黒い大きな龍がこちらに向かって降ってくる


それを聞いたリアは周りやフロリア同様一瞬固まるがすぐに意識を目の前に戻すと


「フロリア様!」

とすぐさまフロリアを庇うように覆いかぶさった

そして来るであろう攻撃にかまえていたが一向に攻撃が来ないので魔獣の方を見てみるとこちらを向かずに魔獣達がいる方を向いている

それを見てリアは


「この魔獣はいったい?それに背中に誰か乗っている!?」

と呟く

リアの感知スキルによってこの魔獣の巨大な反応とそのよう上に5つ感じられる

しかもどれもかなり大きな反応だ

その中に突然現れた魔獣に勝るとも劣らないレベルが二つもある

それらをリアが警戒しているとフロリアが


「大丈夫ですかリア、いったい何があったんですか?」

と聞いてくる

それに対しリアは


「突然私の感知スキルに無かった反応が真上からやってきましたので咄嗟に防御体制をとりました。ですがあの魔獣の様子がおかしいのです、しかも背中に強者が5名おります」

と答える

それを受けフロリアが


「私達ではなく魔獣達の方を向いている……?もしかして我々の味方なのでしょうか?」

と聞いてきたのでリアが


「分かりません……ただ今は・・・・」

と言いかけたとき魔獣の上から何やら魔法の詠唱のようなものが聞こえてきた

その直後魔獣の上から巨大な光の線が向かっていきそして薙ぎ払われる

すると魔獣達がたったの一撃でかなりの数が減った


その光景に人間達の誰しもが言葉を失う

もちろんそれを見たリアもその威力に驚いて固まっていたがフロリアは


(あの声はもしかして・・・いや、でも………)

と何やら別のことを考えていた

すると魔獣の背中から1人が六首邪覇龍ヘキサループスフォートドラゴンの方へと飛んでいき激しい戦闘を繰り広げはじめた

その後も背中から下の方に3人降りたかとおもえば魔獣と背中にのっている2人が戦場を飛び回り殲滅をはじめたようだ

そして戦場が人間側に有利になってくる迄2人は固まっていた


そしてどんどん魔獣が駆逐されること少し経ちリアはわれを取り戻すとフロリアに声をかける


「・・・どうやら味方のようですね、それもとんでもなく強力な……それに乗っていたうちの3人は事情はわかりませんが異世界人のようです」

それを聞いたフロリアは


「・・・そのようですね……」

と少し上の空の様子であった

どうかしたのか尋ねようとリアが口を開こうとした時突如近くに大きな反応が現れどうやら周りを倒しながらこちらに向かってくるのが感じとれる

そしてリアが武器を構えフロリアの前に立つと下から1人の男が城壁に飛び上がってきた

それを見てリアは


「・・・・フロリア様、下がって置いてください。あの男はかなり出来ます、そしておそらく狙いは………」

と言っていると目の前の男が口を開く


「何なんだよあの化け物はよぉー、おかげで計画が台無しじゃねぇか!ちっ仕方ねぇ、お前さんには恨みがないが死んでくれ王女様よぅ」

と独り言のように言うとフロリアの方へと切りかかってきた

それをリアが阻止するべく立ち向かう

そして少しの間に謎の男とリアは激しい近接戦を行うが徐々にリアが押されていき身体中に傷ができる

1方男はほとんど無傷だ

その戦闘の様子をフロリアは不安そうに見守っている

それを見てリアは


(私では勝てそうにないですね………でもせめてフロリア様だけは助けないと!)

と固く決意を決めた

しかしその時再び謎の魔獣が真上に来る

それを見てリアとフロリア、更に謎の男まで動きが止まる


そしてその魔獣からこの謎の男を同格の反応を持つ者がリアと男の間に降りてきた

そしてフロリアとリアの前に立つと男に向けて


「ご主人様の命よりあなたを倒させていただきます」

と言うと腰に差してあった剣を構えていた






……To be continued →

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