練習
「はいはーい。みんな集まった? 練習始めるよー」
私は手を叩きながら集まっているみんなのもとへ行った。
すると、みんなが辛気臭そうな顔をしていた。
お葬式みたいな。
「何そんな顔してんの。練習だよ? 葬式みたいな顔すんなよー」
そしたらみんなはこっちを振り返って、押し殺すみたいな声で言った。
「だって……、奈緒が、足骨折したって……」
足……骨折?
チア、出来ないじゃん!!
奈緒、何してるのっ!?
「バッカ奈緒……。見舞いでも行くよ」
「え? 美月先輩、練習は?」
安藤さんの言葉に、私はにっこり笑って言った。
「だって、奈緒の事だから、結構なドジしたんでしょう? 叱ってやらないとね」
「そうですか。じゃあ、行きましょう!」
安藤さんの号令と共に、全員が歩き出した。
よし、行こう!!
どんな顔してるだろうなぁ、奈緒。
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うぅ、最悪……。
きっと、美月先輩怒ってるだろうなぁ。
いつ学校行けるんだろうなぁ……。
不安だなぁ。
大丈夫かな……?
そんな時、突然病室のドアが開いた。
そこには、なんと、美月先輩率いるチア部の部員たちがいたの!!
死んだ……。
怒られるに決まってる。
やっばい……。
特に、美月先輩なんて、目がめっちゃつりあがってるもん。
怖いっ。
「直緒……なにしてるの?」
え? なんか優しい……。
予想外の展開。
「バッカじゃないのっ!? ベットから落ちたですって!?
ふざけてるのっ!?」
ぐっはー!!
槍のように飛んでくるこの言葉……一つ一つにグサッときます。
ですよね、私、ふざけてますよね……。
でも、ふざけてないんですよぅ。
私は、いたって真面目ですっ!!
って、嫌いな人相手に何そんな真面目なこと言っちゃってるんだろう……。
私、やっぱりバカだな。
うん。
「直緒? どうしたの?」
はっ!!
そうだった、ここには美月先輩だけしかいないわけじゃない。
他の部員たちもいるのにこんな態度とってたらダメだ!!




