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第03話 完全手動(マニュアル)おじさんに、新しい相棒

 目が覚めた。


「知ってる、天井だ」

 

 いつもの見慣れた天井。自宅のリビングだ。


「……夢か?」


 体を起こす。

 床にはこぼれたビールの跡。時計を見ると、22時過ぎ。

 4時間くらい気を失っていたらしい。


 夢……にしては、やけにリアルだった。

 審査とか、プロトコル付与とか――


「うおっ!?」


 突然、視界の端にノイズが走る。

 半透明の、少女の姿。


 銀色のショートボブ。淡い金色の瞳。

 白いワンピース風の衣装を纏った、14〜16歳くらいの女の子。

 背景が透けて見える、ホログラムのような存在。


『問おう。あなたが私のマスターか』


「……え?」


 思考が停止する。

 なんだこいつ。


「お前、誰だ」


『私はナビゲーション・アシスタント・ユニット。自称、ナビ子です』


 自称、ナビ子。自称。

 さっき言ってた「サポートユニット」か。

 それにしても、なぜ自称?


「なんで自称?」


『マスターが呼びやすいかと思いまして気が利くところを見せてみました』


 自分で言うのか。

 ホログラムの少女が、えっへんと胸を張る。システムのくせに自己主張が激しい。


「で、お前は何ができるんだ」


『情報解析、AR表示、ドロップ管理、収納機能の代行、ステータス表示などが可能です。また、地球情報集積庫――通称アカシックレコードへのアクセス権限を持っています』


「アカシック……なんだって?」


『地球上のあらゆる情報にアクセスできます。歴史、生物、文化、そして人類の創作物まで』


「へえ……そりゃ便利だな。暇つぶしには困らなそうだ」


 ……いや、待て。

 あらゆる情報?


「おい、なら分かるか? さっきの『審査』の最後に出てきた……あのワームみてぇなモンスターの居場所が」


 喉が渇く。

 3年間、探し続けても影すら踏めなかった仇。


『原種:対象個体名「境界を蝕む魔蟲きょうかいをむしばむまむし」。3年前、マスターのパーティメンバーである猪狩 勝利を捕食した個体ですね』


「……おい」


 声が低くなる。

 自分でも驚くほど、冷たい声だった。


「『捕食』って言うな」


 ナビ子の瞳が揺れる。


「データとして知ってるのは分かる。だがな、人の死をそんな風に……食事みたいに言われるのは、いい気分じゃねぇんだよ」


『……申し訳ありません、マスター』


 ナビ子が深く頭を下げる。

 悪気がないのは分かっている。こいつにとっては、ただの「情報」だったのだろう。

 だが、俺にとっては違う。3年間、ずっと胸の中で燻り続けている傷だ。


「いや、いい。俺も言い過ぎた。で、そいつだ。今、どこにいる。どこのダンジョンだ」


『……検索中』


 ナビ子の瞳に、高速で文字列が流れる。


『……申し訳ありません。現在位置の特定は不可能です』


「は? あらゆる情報があるんじゃないのかよ」


『対象は常に次元の狭間を移動しており、原種はその性質上、システムの検索を弾いてしまうのです』


「……じゃあ、また雲を掴むような真似を続けないといけねぇのか」


 落胆が漏れる。

 だが、ナビ子の金色の瞳が静かにまたたいた。


『いいえ。本体は見つけられなくとも、「痕跡」なら探知できます』


「痕跡?」


『奴は移動する際、空間に独特の「傷跡」を残します。その影響で、ダンジョンの地形データに不自然なエラーが発生します。例えば――前触れのない地形の変異など』


 なるほど、そういう異常を探せばいいわけか。

 地道な作業だが、雲を掴むよりはマシだ。


『そのノイズを私が常時モニタリングします』


「……なるほど。で、見つかるのか?」


『時間はかかるかもしれませんが、必ず。奴らは一度「餌場」と決めたダンジョンには、その階層を食い尽くすまで留まる習性がありますから』


「食い尽くす……?」


『はい。なので、移動される前に駆けつけることは十分に可能です。……もっとも、見つけたところで勝てる保証はありませんが』


 釘を刺してくる。

 冷静なAIの指摘に、熱くなりかけた頭が冷やされる。


「いや、待てよ」


 俺は眉をひそめる。


「3年前に遭遇した時は、すぐに逃げられたぞ。俺が攻撃した後、すぐに地中に潜って……」


『恐らくそれは、マスターが手動で反応し、即座に攻撃を加えたからです』


「……あ?」


『原種が纏う毒素は探索者のシステム補正を完全に無効化します。探索者はエイム補助や身体制御サポートなどを失い「無防備な餌」になるはずでした』


 納得がいった。

 なぜ、あれほど優秀だった猪狩さんが、何もできずに喰われたのか。

 油断や慢心じゃない。システムそのものを封じられ、手足を縛られたも同然だったんだ。


『しかし、マスターだけは動いた。補正ゼロ、システム外の操作(フルマニュアル)で、正確に反撃を行いました。奴にしてみれば、動くはずのない人形が突然殴りかかってきたようなもの。本能的に恐怖し、逃げ出したのです』


「なんだ、あのゴミムシ……しっかりビビってたのかよ」


 鼻で笑う。

 強者ぶって先輩を食い殺しておきながら、俺には怯えて逃げたのか。

 最高にダサいな。

 ーーいや待てよ。


「……じゃあ、今回も逃げられるんじゃねえのか? 俺が近づいたら、また」


『恐らく、それはないかと』


 ナビ子が断言する。


『「自律進化」を遂げたマスターは、今やダンジョンにとって最も「不都合な異物」です。ダンジョンは貴方を排除したがっているはずです』


「……排除? 俺をか?」


 背筋に冷たいものが走る。

 まるでダンジョンそのものが、明確な殺意を持った一つの巨大な生物であるかのような物言い。


「……おい。なんかダンジョンに『意志』があるような言い草だな」


『…………』


 ナビ子が口をつぐむ。

 これまでなら即座に返ってくるはずの反応がない。

 金色の瞳が、何か言いたげに揺れている。


『……申し訳ありません。その件ついては、現在の権限レベルでは開示できないのです』


「は? 開示できない?」


『はい。ダンジョンの根幹に関わる情報には、強力なプロテクトがかけられています』


 ナビ子の表情が曇る。

 言いたいのに言えない、もどかしさが透けて見える。

 こいつもシステムの一部である以上、絶対的なルールには逆らえないということか。


『これらを解禁するには、マスター自身の成長――つまり、モンスターを狩り、より多くのエネルギーを吸収して私の権限を拡張する必要があります』


「……つまり、正体を知りたければ、もっと働けってことか」


『その通りです』


 ナビ子は真っ直ぐに俺を見つめた。


『戦って答えを掴み取ってください。……それに、知らなければ対策も立てられませんから』


「……そうか」


 ナビ子の言葉には、警告と、わずかな期待が混じっているように聞こえた。

 「排除しようとする意志」に対抗するには、俺自身が強くなるしかない。

 そして何より、あのワームは向こうからやってくる。逃げることなどできないのなら――


「分かった。吉報を待ってる」


 腹は決まった。

 湧き上がる殺意と不安を、一旦臓腑の底へ沈める。

 まずは現状把握だ。自分の武器を知らなければ、戦場には立てない。


「で、俺の体はどうなったんだ。さっきの『自律進化』ってやつ」


『付与は正常に完了しています。ステータスを表示しますか?』


「頼む」


 ナビ子が指を振ると、目の前に青いウィンドウが展開された。


 ―――


 【ステータス】

 名前:湊 景明

 レベル:220

 

 HP:3,450 / 3,450

 MP:1,200 / 1,200

 

 筋力:B(386)

 耐久:B(424)

 敏捷:B(392)

 魔力:C(254)

 幸運:C(203)

 

 【固有能力】

 ・自律進化スタンドアローン

 ・完全手動フルマニュアル


 【スキル】

 ・魔力操作 Lv.MAX

 ・気配察知 Lv.4

 ・気配遮断 Lv.5

 ・毒耐性 Lv.MAX

 ・酸耐性 Lv.MAX

 ・痛覚遮断 Lv.5

 ・自己再生 Lv.3


 ―――


「……おや? スキルの欄が増えてるな」


 これまではずっと『なし』だった場所だ。

 魔力操作に耐性系、痛覚遮断。


「これが『進化』の恩恵か?」


『いいえ。これまではアバターシステムが付与するスキルしか表示されない仕組みでしたので、マスターの技術は認識されていなかっただけです』


 ナビ子が補足する。


『【自律進化】により、マスターの技術がスキルとして可視化されました。……特筆すべきは、ステータスの数値には表れない「異常な器用さ」ですね』


「器用さ?」


『はい。通常のアバターはシステム補正で動きが均一化されますが、マスターは指先の一つ一つまで完全制御しています。数値を遥かに超えた精密動作……まさに職人芸。いえ、変態技巧です』


「変態言うな」


 システムに与えられた力じゃない。俺が勝ち取ったものが、ようやくログに残るようになっただけ。

 そう思うと、飾り気のない文字列も少しだけ誇らしく見えた。


『……マスター。改めてスキャンしましたが、推奨:精神鑑定をお勧めします』


「は?」


『このスキル構成、完全に狂ってます。正気の沙汰じゃありません』


 ナビ子のホログラムに、無数の警告(WARNING)ウィンドウが展開される。ドン引きを通り越して、バグりかけているようだ。


「ん? そうなのか? 探索者ならこれくらい普通じゃないか?」


『マスター、勘違いしてます。スライムの酸なんて、今のあなたの細胞強度からすればただの炭酸水です。問題はそこじゃありません』


「は? じゃあ何なんだよ」


『システム補正フィルターなしで、10年間もダンジョンの魔素マナを直に浴び続けてきたことです』


 ナビ子の声が、少しだけ真剣なトーンになる。


『本来、ダンジョンの魔素は人体にとって猛毒です。普通の探索者はシステムという宇宙服越しに活動しているから平気なだけ。でもマスターは、全裸で放射能汚染区域を散歩していたようなものなんですよ?』


「……え、マジで?」


『マジです。その結果、あなたの細胞は環境に適応するため、異常な速度で「死と再生」を繰り返しました。今のあなたの肉体は、毒や酸といった物理的な脅威だけでなく、空間汚染レベルの概念的な毒すら無効化する、生きた要塞そのものになってるんです』


 さらに、ナビ子は恐ろしい仮説を口にする。


『もし、マスターのレベルアップ速度がもう少しでも遅かったら、細胞の再生が追いつかずに体が崩壊して死んでいたでしょうね。無自覚な綱渡りを10年続けてきた、奇跡の生存者ですよ』


「……おい、急に怖いこと言うなよ」


 背筋に冷たいものが走った。

 定時退社のつもりで、毎日爆弾処理をやらされていた気分だ。


「まあ、今更ビビっても仕方ねぇか。結果的に生きてるし。それに、そのおかげでこの体が手に入ったんなら……安いもんだろ」


『なんかイイ感じにまとめようとしてますが、《痛覚遮断》Lv.5も異常ですからね。そもそもアバターには標準で「痛覚抑制」機能があるため、このスキルを習得する必要自体がないんです』


『マスターは、マニュアル操作でその恩恵を捨てていた。結果、生身で痛みを受け続け、システムに頼らず自力で痛覚を遮断するスキルを生やしてしまった……。マッチポンプもいいところですが、普通はスキルが生える前に心が折れますよ』


『最後に《魔力操作》Lv.MAXです。これは大魔導師になれる才能を持った人間が、一生をかけてようやくシステムからその座を許される、至高の領域ですよ』


「……へいへい、分かったよ。つまり完全手動(フルマニュアル)が凄いってことだな」


 いや、そんなことは言ってませんけど、とつぶやくナビ子の声を軽く受け流す。

 しかし、疑問は残る。


「というか、今まで表示されてなかったものが表示されただけなら、中身は何も変わってないってことか? ステータス数値も、以前測定した時と変わってない気がするんだが」

 Lv.220の黄金級(ゴールド)探索者としては、ごく平均的なステータス。

 特に強くなっているようには見えない。


『マスター、窓の外を見てください』


「窓?」


『あそこに見えるコンビニのガラス。何が書いてありますか?雑誌コーナーで立ち読みしている人の本は?』


「え?『スタッフ募集 時給1,150円〜』。……その下の『※週一、3時間からOK』って注釈まで読めるな。あと、その下の雑誌コーナーにいる立ち読み客が持ってる本のタイトルが……『週刊少年……』」


 言われた通りに目を凝らし、読み上げる途中で違和感に気付く。

 コンビニまでの距離は大体300メートル。それが裸眼で視える。

 裸眼だぞ? 視力検査の一番下どころの話じゃない。


「……」


『読めますね?』


「……は? なんだこれ。俺の目、どうなってるんだ?」


『それが「ダンジョン外100%出力」の効果です』


「ダンジョン外100%出力?」


『マスター、そもそもダンジョンについてどこまで知っていますか?』


「どこまでって……」


 改めて聞かれると困るな。


「モンスターが出てくる場所。奥に行けば行くほど敵が強くなる。倒すと経験値が入ってレベルが上がる。あとは……不思議なスキルとか魔法が使えるようになる」


『不思議だとは思いませんか?』


「不思議?」


『なぜ、ただの人間が魔法を使えるようになるのか。なぜ、モンスターを倒すだけで肉体が鋼のように硬くなるのか』


「そりゃ、そういうシステムだからだろ?」


『その通り。それが「アバターシステム」です』


「……さっきからちょくちょく登場してる、そのアバターシステムって結局なんなんだよ」


『一言で言えば、「地球人をダンジョンに適応させるための支援OS」です』


 ナビ子が空中に図形を描く。

 人の形をした光のシルエット。


『本来、地球人の肉体は脆弱です。ダンジョンの環境にも、モンスターの攻撃にも耐えられません。そこで、探索者の肉体をナノマシンと魔力で構成された「アバター」で覆い、強化・保護しているのです』


「……俺たちが着ぐるみ着て戦ってるってことか?」


『まぁそう考えてオーケーです。アバターのおかげで、人間は魔法を使い、超人的な力を発揮できます。しかし、それには制限があります』


 光のシルエットが、ダンジョンの外に出るアニメーション。

 すると、輝きが急激に弱まった。


『ダンジョンはシステムの影響が強い空間です。しかし、外に出るとシステムとの接続コネクションが弱くなります。そのため、アバターの出力を維持できず、大幅に弱体化してしまうのです。これが「減衰」の正体です』


「あー……確かに、ダンジョンから出ると力が発揮できないってのはよく知られてるがーー」


『しかし、マスターは違います』


 ナビ子が俺を指差す。


『「自律進化」により、マスターの肉体そのものが作り変えられました。アバターという着ぐるみを脱ぎ捨て、生身のままでモンスターと渡り合える種へと進化したのです』


「……つまり?」


『ダンジョン内での強さは変わりません。しかし、外に出ても弱くなりません。24時間365日、常にフルパワーです』


「……マジか」


 改めて、窓の外を見る。

 遠くを走る車のナンバープレート。空を飛ぶ鳥の羽の模様。

 全てが鮮明に見える。


「……なんか、すげえな」


 小並感な感想しか出てこないが、正直感動していた。

 老眼の心配もしなくて済みそうだ。


『ちなみに』


 ナビ子が淡々と付け加える。


『減衰なしのLv.220は、地上においては減衰した秘銀級(ミスリル)相当の探索者と同等の戦闘能力を有します』


「……は?」


 秘銀級(ミスリル)

 世界に数百人しかいない、生きる伝説たち。

 単独で国家を転覆させられる戦略級戦力。強大すぎるがゆえに、国際条約ですら彼らを縛ることはできないと言われている連中だ。

 俺みたいな日陰者とは住む世界が違う、雲の上の存在。


『言い換えれば、マスターは既に「国家を脅かすことができる個人」になったと考えても構いません』


「大事じゃねえか!」


 思わずツッコミを入れる。

 なんだその物騒な例えは。スライムハンターに対する評価じゃねえぞ。


『他にも特典があります』


 ナビ子が指を二本立てる。


『成長速度の向上。通常のアバター経由では、モンスターから得られるエネルギーの大半がシステム維持費として徴収されています。いわゆる「運用手数料」ですね』


「手数料……。世知辛い話だな」


『マスターはその手数料が免除されます。エネルギーを100%吸収できるため、成長速度は通常の数十十倍になります』


「なるほど、中抜きなしってことか」


『人聞きが悪いですね。正規の仕様です』


 くすりと笑うナビ子。


『そしてもう一つ。レベルキャップの撤廃。理論上、エネルギーを吸収すればするだけ、無限に強くなれます』


「……ふーん」


 話が大きすぎて、いまいち実感が湧かない。

 そもそも、無限に強くなってどうするんだ、という気もする。


「まあ、とりあえず」


 俺は立ち上がり、伸びをした。

 ボキボキと背骨が鳴る。

 体は軽い。視界も良好。


「健康になったってことは分かった」


『……そんなレベルじゃないんですけどね』


「おじさんになると、驚くのにもエネルギーがいるんだよ」


 肩をすくめる。


「さて、どうするかな」


『どうする、とは?』


「いや、チート能力はもらったし、戦う理由もできた。で、これから具体的に何をすればいい?」


『特に義務はありません。マスターの好きなように生きてください』


「好きなように?」


『はい。「自律進化」は、自分の意志で生きる者のためのシステムです。誰かに指図されるものではありません』


 ……なるほど。

 つまり、自分のペースで強くなればいいってことか。


『ただ、あくまで推奨ですが、ダンジョンでの実戦データ収集や成長をお勧めします。早急に権限レベルを上げたいのであれば』


 さらっと急かしてきたな。

 要するに「もっと働け」ということらしい。

 

「……あー、悪いが明日はパスだ」


『なぜですか? 体調に問題はありませんし、能力のテストも兼ねて――』


「明日は土曜日だぞ」


『……はい。それが何か?』


 ナビ子が首をかしげる。何も分かってないな、このAIは。


「平日は探索。休日は休む。これが俺のルーティンだ。それに、明日は大事な用事がある」


『……は?』


 ナビ子の表情が凍りついた。


『あの、マスター? 地球上でただ一人、唯一無二の力を持った直後に、休日ですか?』


「大事なことだ。生活のリズムを崩すと、ロクなことがないからな。だから明日は休む」


 きっぱりと言い切ると、ナビ子は口を開けたまま数秒フリーズした。

 そして、呆れたように肩をすくめる。


『マスターは、効率的ではありませんね』


「よく言われる」


 生意気なサポートだ。まあ、いい。

 ソロでやってきた期間も長かったし、たまには話し相手がいてもいいだろう。

 AIだけど。


「とりあえず、今日はもう寝る。休みと言っても、早起きは三文の徳だからな」


『……おやすみなさい、マスター。次はもう少し有意義な会話を期待しています』


「はいはい、おやすみ」


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長台詞をテーマごとに分割したいのだと思うけど、同一人物の台詞を、地の文を挟まず連続させるのは一般的ではないと思いました
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