表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/5

選ばれたわけ


ライジングボーイ。雷を体に浴び、雷人間となり天界へ招かれた男。

ライジングガール。雷を体に浴び、雷人間となり天界へ招かれた女。

天野力斗はライジングボーイだ。さっきまで普通の高校生をやっていた男の子が、雷人間なるだなんて。世の中は不思議がいっぱいである。

天野力斗は20045人目のライジングボーイになった。


20045。つまり俺の前に20044人が雷に撃たれ、雷人間になったということ。

「おいおいちょっと待てよ。20045人目だと?なんだそりゃ。いくらなんでも多すぎだろ。俺みたいに雷に撃たれた人間が他にもわんさかいんのかよ」

「そうよ。リキトのような人が20044人いる。男だけでもね。ライジングガールは18655人だからあなたも合わせると合計38700人ね」

「驚いたぜ。俺みたいに運のないやつがこんなに多くいるなんてな」

といいながら天野は笑っていた。

「でもね。リキトは運が良い方なのよ」

と、レストは真剣な顔で言った。

苦笑いしながら天野は、

「俺のどこが運が良いんだよ。雷に撃たれて運が良かった!なんて思えるほど俺がステキな人間に見えるか?」

少し怒り気味に言った。


「あなたはもう少しで取り返しのつかないことになっていたわ。実を言うとあの雷、あなたを撃った雷はね、天界の長、ライジングが放ったモノなの」

淡々とレストは言った。

「ライジング…?ライジングボーイのライジング?」

「そうよ。ライジングボーイのライジング。なぜ雷人間のことをライジングボーイ、ライジングガールと呼ぶのか。それは、ライジングが放った「神の雷(ゴッディストサンダー)」を受け雷人間となったからよ。ライジングの雷で雷人間となったからライジングボーイなのよ」

なるほどーっと納得する天野。

「でも、そしたらライジングってのは悪いやつなのか?今まで4万近くの人間が雷人間にさせられたんだろ?」

「それは違うわ。さっきも言ったけど、あなたはもう少しで取り返しのつかないことになるところだったの。だから、やむを得なかったのよ。ああしなければあなたが、やつの手に渡ってしまうところだったから」

やつ?と天野はレストに聞く。

レストは暗い表情になって、

「デッドライジング。昔、ライジングがまだ一つの存在だったときの話。まだこの天界が一つの大陸だったときの話」

続けてレストは言う。

「ライジングが長になって丁度1年経ったころ、天界のとある場所に異変が起きたの。調査隊が駆けつけたころには時すでに遅し、その場所は、焼け焦げ、煙を巻き上げ、そして死体が転がっていたわ。その死体の顔を、確認した調査隊は青ざめたわ。何故かって?それは天界の長、ライジングの妻、デトネイシアだったからよ」

衝撃の事実。ライジングの妻は死んでいた。







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ