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私がおとぎ話となった理由  作者: もんじ
序章
9/23

8話: 過去(2)

《ロキが従者達によって身繕いをされている》



「ロキ様あごを少し上げてもらってもいいですか?」

「ん?こうか?」ネクタイを従者に締めてもらっているロキの姿があった


「おーいロキまだかーい?」

「その年になってもネクタイひとつ締められないなんて恥ずかしい子ね」

アイリとベスネルがロキを急かす


「こんな人間の正装などする事がないからな、ふむこんな感じか?」

「お似合いでございますロキ様」

そう言われて自慢気にアイリとベスネルの方を見るロキ


ロキだけではなくアイリとベスネルも今日はドレス姿である

なぜこのような格好をするかというと今日は国王の即位式に出席するからである

新国王は銀の貴公子と昔呼ばれていた《ハウザー》が即位するのである

魔将討伐隊の一員としてロキが参加した時より30年の月日が流れていた

あの頃より現在まで交流が続いて旧知の仲である


「そういえばハウザーの息子も成人を迎えて騎士団長に先日なったらしいな」

「ええ、その通りです」後ろに居たヴァーリが答える

ヴァーリもスーツにネクタイ姿である

「ハウザーの娘のイリネルも美人になったしな」「ええ、綺麗になりました」


ヴァーリを見ながら「小さい頃はヴァーリのお嫁さんになるのが夢と言っていたな」

ロキが茶化す「・・・ははは」


この頃のヴァーリは仮面をつけていなかったので顔が赤くなったのもすぐ分かった

「あら〜?貴方だって小さい頃はアイリと結婚するって言ってたわよ〜」

「あはは!言われた言われた!」


ヴァーリよりも顔が赤くなるロキ

「オッホン!それでは行くとするか」アイリ、ベスネル、ロキ、ヴァーリは

全員神族の師団長の座についている、神族の大幹部になっていた




王都に向かう途中の道路はすべてアスファルトで舗装されており

魔力を原動力とした魔導自動車で向かう

王都周辺になるとかなり栄えており雲まで届くような建物がいっぱい建っている

文明も発展し商業も栄えているが王都の市街地から離れると

モンスターや魔族の脅威はいまだにある

30年経ったいまでも連合軍と魔族は争っている


車から降り王都を見わたすと絶景が広がる

立派な王宮がそびえ立ち、周りを囲む水路その周りを囲む街

王宮に足を進めると国王ハウザーと息子ベルザー

娘のイリネルが歓迎してくれた挨拶を済ませ


即位式が始まりそのあとはパーティーが開催された

政界の大臣や財界の大物達と会話を交わし親睦を深める

ヴァーリは王女になったイリネルとダンスを踊っている、踊り終えたあと

そのまま2人でバルコニーに向かったので気になったアイリとベスネルは

そのまま追跡してコッソリ覗いた



「今日は来てくれてありがとうございます」とか!

「ここから見る景色が好きで」とか!

あまり面白い話をしていなかったので戻ろうかと思っていたら


「ヴァーリ様は私が子供の頃を覚えていますか?」「もちろん覚えていますとも」


「私がヴァーリ様のお嫁さんになりたいって言っていた事も覚えていますか?」

「・・・今でも鮮明に思い出せますよ」


「あの時よりもその想いはずっと強くなっていますヴァーリ様どうか私を・・・」

「イリネル様!」

「それは駄目なのです、結婚しても私より若い貴女が私よりも先に死んでしまう」

「神族と人間は結ばれてはいけないのです」

「ですが!それでもヴァーリ様と共に生きたい!」




「感慨深いねベス姉、結婚して子供ができても自分より先にしんじゃうもんね」

「そうね〜禁断の愛かもしれないわね♪」


なんてしみじみ当時は考えてたが、結局あの後ヴァーリとイリネルは結婚して

子供も授かったんだよ、そのあと70年間くらいだったかな

最後の最後までヴァーリはイリネルのそばに居たな



イリネルの名前の由来は

ハウザーがアイリとベスネルの名前からとってつけた名前だったから

イリネルが死んだ時は正直ショックだった

まあ人間にしては長生きしたし幸せに生きる事ができただろうから・・・



そうそう2人の間にできた娘は長生きだよ!もう何歳だっけな?

660歳かな?ほんとフレイヤはイリネル似の美人になってよかったよ









従者にネクタイを締めてもらってるロキの姿があった


「ロキ様少しあごを上げてもらってもいいですか?」

「ん?こうか?」



「いまだ!」「いまよ!」

「しねい!ロキ!」

《キュウウウウウウウウ!》

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