第二十七話『特性』
そのあと、ニコは自分の家に帰ると言って、部屋をでた。
そして、振り返って
「よし!明日から修行ね!」
とニコは微笑んだ。
そんな、ニコを見送った僕は、ベッドのある部屋をもらったのでとりあえず、ベッドに乗って、天井を見た。
この世界に来てから、いろいろいあったな・・・
と思っていたら、眠ってしまっていた・・・。
そのことに気がついたのは、少し後だけど。
カンカンカン!!
と大きな音が鳴り響く!
「え?なに?なに?」
とバッと僕は目を覚ました。
また、何か緊急事態なのだろうか!
と飛び起きた。
そこには、ニコが立っていた。
何か金属製のものをカンカンと叩いている。
「ん?戻ってきたの?ニコ」
と、僕は寝ぼけながら聞いた。
「なに、言ってんのよ!!朝よ!朝!特訓よ!!」
とニコは笑顔で言った。
元気ハツラツだった。
朝と言われて、窓を見た。
確かに、明かるくなりはじめていた。
「ああ、もう朝なのか・・・すこし、ベッドで横になるつもりだったのに、ぐっすり行っちゃったのか」
と、自分の思考を整理した。
しっかり一晩寝てしまっていたらしい。
「ああ、起こしてくれてありがとう」
と、ニコにお礼を言った。
起こしてくれなかったら、一日中寝ていた可能性もある。
「できればもっと優しく起こして欲しかったけど!」
と僕は笑った。
まるで、ほんとの幼なじみみたいだ。
僕の人生にこんなイベントが起きるとは・・・。
「もう、みんな来てるわよ!」
とニコは言う。
そして、もう朝食も作ってしまったらしい、手伝いたかったのだけど。
と思いながら簡単な身支度をして、教室に向かった。
すでに皆は座っていて、料理も並んでいた。
「朝は、簡単なものだけど、食べて!」
とヒカルが言う。
皆でいただきますをして、食事を始めた。
「さて、タカシくんはどんな修行をしたい?」
とヒカルがメガネをクッと上げて聞いた。
彼女はこのチームの頭脳的な存在で、トレーニングの内容を考えたりもするのだろう。
「うーん、なんだろう。そもそも、自分がどんな戦い方が向いてるのかを知る所からなのかな?と、思う」
とヒカルに言った。
「なるほど、それもそうね」
とヒカルが右手をあごに当てて頷いている。
「みんなは、それぞれの特徴を活かした戦い方をしていると思うんだよね。リオンは高速移動と体を器用に動かすこと。ニコは剣術。ヒカルは手先の器用さを活かした投げ。」
「うんうん、そうなんだよね〜。流石タカシくん、わかってるね〜」
とヒカルがうんうん頷いている。
「僕は一体何が得意なのだろうか・・・」
「なるほど!!私はだいたいわかってきたよ〜!でも、とりあえず全部試してみるのがいいかもね!」
と、僕の特性がわかったよ!と言わんばかりの笑顔で言う。
なんだろうか、僕の特性は。
と思ったが、その前の言葉も気になったので聞き返した。
「全部試してみる?」
「そう、一回全員と同じ修行をしてみるの!」
と、にっこり微笑んでヒカルは言った。
ハードな修行が始まるようだ。




