第二十四話『『三重炎拳 - フレイムヘブン』の威力』
「そして、最終形態っぽいな・・・この名前!」
と僕は思った。
<<『炎拳 - ファイヤーパンチ』の進化回数上限に達しました>>
「なるほど、やっぱりそうか!」
僕は『炎拳 - ファイヤーパンチ』の最終進化、『三重炎拳 - フレイムヘブン』を生成したのだった。
「さっそく試してみよう!」
『楽しみね!」とニコが言う。
そう、楽しみなのだった。
『炎拳 - ファイヤーパンチ』の進化版『二重炎拳 - フレイムパンチ』でも、強かったものが、更に進化を重ねた。『三重炎拳 - フレイムヘブン』だとどうなってしまうのか。
その、真価が知りたい。
「よし、いくぞ!」
と、木のサンドバッグの前に立って、構える。
構えと言っても、格闘技とかを習ったことなどはないので自己流ではあるが、なんとなく雰囲気重視で!
とりあえず、グッと腕を引いてみた。
『三重炎拳 - フレイムヘブン』
スキルを発動すると、今までの、炎拳とは次元の違う炎が巻き起こる。
いままでとは違うプレッシャーを自分の腕に感じる。
「これが・・・『三重炎拳 - フレイムヘブン』の力・・・」
と、スキルが発動した、右手を見つめて僕は言った。
「す・・・すごい・・・」
ニコも驚いているようだ。
それもそのはず、そもそも『炎拳 - ファイヤーパンチ』は余ってしまうほどの、『外れスキル』だったのだ。
それが3つ重ねることによって、こんなに立派に・・・。
とメラメラと燃え上がる右腕を見て感慨にふけっていた。
「これが、もともと『炎拳 - ファイヤーパンチ』なんて・・・」
とヒカルも驚いている。
「パンチを打ってみて!」
とリオンが言った。
その効果を見てみたくなったのだろう。
確かに僕も見てみたい。
「わかった!」
とリオンの言葉に頷いて、木のサンドバッグに向かって、拳を撃ち放った。
正確にいうと、下からアッパー気味で、サンドバッグを撃ち抜いた。
その瞬間、炎は、サンドバック全体を包みこみ、特に、直接僕の『拳に当たった部分』、サンドバッグの上半身は粉々になった。
その灰がパラパラと地面に落ちる。
「すごい」
自分の放ったスキルの力に驚く僕。
「すごいわね!いままでの炎拳では粉々にはならなかったのに!」
とニコが解説した。
そう、燃え上がるスピードは毎回上がっていたが、今度はそれだけではなかった。以前は、その炎で粉々になることはなかった。炎拳の最終形態である『三重炎拳 - フレイムヘブン』は当たったものを粉々にしてしまった。
そんな次元の違う力を持っていたのだった。
ただし、当てることができれば・・・だ。
帰宅部一直線の僕が、動きまわる的にパンチを当てるのは至難の業だ、と思っていると
「これからの課題は、しっかりパンチを当てられるようになることね!」
と、ニコはにっこり笑顔でそう言った。
「これからビシバシ鍛えるわよ!」
そう、僕の修行が始まるのだった。




