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第十八話『スキルの振る舞い』

「この太刀筋じゃ、動く敵には当たらない。剣は難しい。誰もがニコのようにはできない」

と言う。


「なるほど、だったらこうするのはどう?」

僕に、その問題を解決するかもしれない、一つアイデアが浮かんだのだった。

スキルの使い方を変えるのだ。スキルの名前に振り回されてはいけない。


スキルの振る舞いを深く観察するのだ。

このスキルは『手の先から、氷の剣が生えてくる』のが特徴だ!!


「え?どうするの?」

「試してみよう!」

リオンの問に、答える僕。


「一回、スキルをキャンセルしてみて!」

「わかった」

と、リオンが言い。

シュパッと『氷剣 - アイスソード』をキャンセルした。

右手にあった氷の剣は消えた。


「『氷剣 - アイスソード』を剣として使うと、剣士しか使えなくなっちゃうから、アサシンのリオンに合わせた使い方をしよう」

「私に合わせた使い方?」

とリオンが聞く。


「そう、リオンの基本戦術は、『高速移動 - アクセル』による高速移動からの、ナイフ術だよね」

「そう、接近して、刺す。それが私の戦い方」

と、僕は前のゴブリン戦を思い出し、確認する。

そして、頷くリオン。


あの戦い方は、実に美しかった。

無駄のない動きだった。

剣を振り回さなくても、彼女には彼女の戦い方がある。


「そういうふうにこの『氷剣 - アイスソード』を使えばいいんだよ!」

「高速で近づいて、『氷剣 - アイスソード』で刺す??」

と言うリオンの言葉に頷いた。


「なるほど!わかったわ!発動させてから使うんじゃなくて、当ててから発動させるのね!!」

と、話を聞いていたニコが理解したようだった。

戦闘の話だと理解が速いようだ。


「正解!さすがニコ!」

と僕がいうと、ふっふーん!と胸を張っている。


「わかった!蜂の針みたいに使う?」

と、二人の話を聞いて、リオンも理解したようだ。


「「そう!」」と二人が頷いた。


「やってみる!」

と、彼女は言って、バッといったん、木のサンドバッグに対してバックステップをし、距離を取った。

そして、戦闘態勢になる。


「いくわ!」と言った刹那。


『高速移動 - アクセル』


リオンは、スキルを発動させ、高速で、木のサンドバッグに近づいた。

そして、素早い、動作で、的の胸に当たる部分に対して、右手を軽く当てた。この素早い所作が彼女の特徴といえるだろう。


その瞬間。


『氷剣 - アイスソード』


リオンがスキルを発動させ、キラキラと、リオンの右手が光る。

透明な剣がスッと生まれた。

そして、その刃は、そのまま、木のサンドバッグを貫いた。


「できた!!」

と二人に言うリオン。


「すごい、すごい!」

「やるじゃない!」

という僕とニコ。


「わ、すごい!『氷剣 - アイスソード』はそうやって使うのね!!」

とヒカルが荷物をもって、やってきてそう言った。

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