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よく有る架空戦記 の様な物  作者: 猫湊
丁髷結って刀射して
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おっがさっわら~ぁ~♡

寛永二年 日本 小笠原 沖ノ鳥島沖10km

巨大な金属製の何かが海の上にそびえていた。

その中では、軍服に身を包んだたくさんの人々がせわしなく行き交っている。廊下にはなにやら貼ってあるのだが、読めない。

「司令、大使館から報告書が上がってきました。」

[じゃあ、了承印押しておいてくださいな。]

「はー?!」

[リー。僕、今何してるように見えますか?]

ブロンドロングの女性が、広い吹き抜けの中階段状になっている部屋の一番上のエリアに上がってきてあの女性に書類を渡そうとした。

だが…面倒くさいからもういいや。

改めて一番上のエリアに上がってきて、遥夢に書類を渡そうとしたのだが、当の遥夢はものすごーく不機嫌そうな顔をして一点をにらんでいた。

「決済公務ですね。それも最緊急の。」

リート呼ばれた女性に印を放り投げ、

[後は任せました。]


宝永4年 ロンドン

後の大英帝国の礎となる、英国島王国が誕生し、日本は、祝賀使節団を贈ろうとしたが、なんと時の天皇陛下が渡英され、祝賀を行った。


享保元年 二月 京

この日、改正大日本帝国憲法が施行された。領土の自発的永久不拡張と、防衛戦争を除く交戦権の放棄。領土防衛のための軍事力保有の明文化などが行われた。


さて、時は一気に進む。

嘉永6年 関東湾

かの有名な黒船来航である。

だが300年前の欧州宣教師来日時にも今更何?という反応を返した、慣れると醒める日本人。千年ほど前に赤道以北の太平洋地域内の主立った諸島は領有していた日本の東洋道ホノルル市に立ち寄った際に既に情報が届けられていたのだ。

白人こそが最も優れた生命であり他の全てを指導する存在であるという、いわば中二病に集団罹患している者達がさらに優れた文明に接したわけで。

「あ、撃ちやがったな。仕返しじゃ。撃てー。」

横須賀近海に来たアメリカンが愚かにも横鎮に砲撃したのだ。

弾は掠るどころか、遥か手前に着水するが日本にやり返す口実を与えるのには十分だった。

横鎮の戦艦平安と平城の二隻が装備する11.7寸砲が火を噴いて、ペリーが乗ってきたサスケハナ号以外の3隻が沈んでしまった。

ペリーはこの事実と、横須賀から京へ往復した際見聞きしたことをまとめ報告書という形で、提出したが、アメリカ政府は『ペリー提督は蛮族たる日本に文明を説明し導くことに心を砕かれた心労と長きにわたる船旅の疲れから心身耗弱と至り、ここに慰労退職と相成った。』と発表したが、これに英国が、

「日本が蛮族であるならばアメリカは猿の中でもきわめて原始的な種類の物の集まりでしかない。」

と、いささかすっとぼけた目の付け方をして抗議した。

慰労退職となったペリー提督は英国に渡ると英国から、日本に行かないかと持ちかけられこれに乗った。

アメリカは日本に対し懲罰戦争を仕掛けたが、アメリカ海軍が今後100年間は立ち直れないレベルの大ダメージを負わされた上で、敗北した。

「だから止めておけばよかったのに。」

一橋慶喜総理が報告書を見てつぶやく。

「お忙しいところ、失礼するがで。」

入ってきたのは海軍軍令部総長兼経済産業大臣の坂本である。

「これでアメリカは鋼鉄艦にシフトしますね。」

「そう、簡単にいけばしょうえいのやけど。予定は未定にして何とやらと言いますし、未来のことは誰にも分からん物やか。」

「そうでなくてはこの世の中面白くないではないですか。」

写真が趣味の総理。ペリー氏訪問の折にも同じフレームに収まっており、報告書の博付けになればと国内の写真を何枚も快く提供していた。


慶応3年 松本 皇居

「そうか。次の首相を定めるまで居て欲しかったのだが。」

「私はかつてもたらされた事前情報に従い米国に我が国のことを開示する役を担っておりました。その役が終わった今、髷を結った者が内閣を担う時代は終わった物と考えております。これからは、事前情報に従うにふさわしい新たな時代であり、旧時代の中でしか生きられない私めは生まれ故郷に戻り隠棲したいと考えております。」

「そうであったか。家康公より続くこと200余年。其方らの家筋は長きにわたり我が国を支えてくれた。国を代表し朕は例を申し述べたい。」

即位したばかりの睦仁帝の前にあの一橋総理が跪いていた。


日本は新たな夜明けを迎えた。

歴史にさして興味ないから結構適当。

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